NEXT WEEKEND DATE

こんにちは。

NEXTWEEKEND代表の村上萌です。
10月のテーマは、「ちゃんと愛でる#褒めたい日

「季節の楽しみと小さな工夫で、理想の生活を叶える」ということをコンセプトにしたNEXTWEEKENDでは、毎月その月のテーマを掲げて過ごしています。

同時に私たちが考えた、「今月叶えたい」と思っているWISHLISTは以下の3つ。

私は、毎月この3つのWISHLISTに合わせて3本の記事を書いています。

1つ目は、WISHLISTを導き出すためにも面倒なことに向き合うということについてコラムを書きました。

今回は2つ目の「季節の味をふるまいたい」について。

タイトルの通りですが、最近銀杏割りを買いました。

そんなピンポイントな商品、茶碗蒸し職人でもないのに要る…?

そもそも、銀杏は好きだけど剥くのも面倒だし、旬だってあっという間に終わるし…、なんて思って、毎年秋の訪れとともに、一瞬頭に浮かんではやめて…、を繰り返していたのですが、ついに買ってしまったのです。

きっかけは、日本で1番規模が大きいと言われている朝市、高知の日曜市に5年ぶりに行ったこと。

初めてこの日曜市を訪れた時は衝撃的でした。

私の大人になってからの価値観形成のひとつになっていると言っても過言ではないかもしれません。

もともと、生産者さんから直接買うことができるファーマーズマーケットのようなものは好きでしたが、この日曜市は「生産者さんから買える」とかそういうことだけではなく、完全にそれがカルチャーとして街に根付いていて、そこにコミュニティも街のアイデンティティも、全部がぎゅぎゅっと当たり前にある感じと、こんなことが毎週起きているのに(しかもなんと、300年以上も!)、同じ日本に住みながら、何も知らないまま毎週日曜日を過ごしていたんだ…。

日本のことをもっと知りたい…!私はまだまだ知らないことが沢山あるんだ…!という、言葉にしきれない好奇心の種を見つけた気がしたのです。

高知城に続く筋を、約1kmに渡って400軒以上並ぶテントの下には、おばあちゃんから子どもまで、実に様々な人が店頭に立っていて、そうやってずっと切磋琢磨されてきたからなのか、品揃えや陳列の方法も、狙い過ぎず、だけど編集されていて、すごくリアルで美しくて、面白いのです。

こちらは、思わず写真を撮らせてもらった美しきぶどうのグラデーション。

私が好きなのは、お皿に盛る時の飾り付けになるからとイチジクが葉ごと売られていたり、玄関のあしらいに、とイガのついた栗が売られていたり、そういう“なくてもいいけど、あると生活が楽しくなるもの”が、何百年もの歴史ある朝市に当たり前にあるところ。

こうして昔から風情を楽しんできたんだなぁ、と、博物館に行くのではなく、文化として人間が続けてきたことから、旧きを知ることができる、なんとも情緒ある場所なのです。

そんな高知の日曜市を再び訪れて、「この秋自分がしたいこと」リストが、ものすごい勢いで活性化した結果、なぜか大量の銀杏を抱え、帰りの飛行機で、スマホから銀杏割りを買うというところに行きついてしまいました。

(左下が銀杏の入ったネット…)

「そんなピンポイントなもの、本当に必要?」と冷静に突っ込まれたとしても、今、しあわせ。

これから先、私はきっと毎年銀杏を使った料理の幅を広げたくなるだろうし、銀杏を割るたびにこの日曜市での感情を思い出して、いつだって自分の好奇心に触れられる気がします。

今年は特に、感情や野心とセットで物を買いたい、そんな気分。

それを叶えてくれた、銀杏割り、ありがとう。

物だけじゃなく、出来事だって、事実だけではなく感情とセットでちゃんと覚えておきたいもの。

だって感情は忘れてしまうから。

そのためには、覚えておきたいと思うくらい、その都度、ちゃんと感情を動かすことが大切なんだと思います。

季節の味が美味しい秋は、そんなことを考えながら、自分の感情に合わせて楽しいスパイスを買ったり、ことこと煮込んだりしてみてはいかがでしょう。

もしそんな瞬間を切り取ることができたら、SNSで #褒めたい日 のハッシュタグをつけて、教えていただけたら嬉しいです。

引き続き美味しい10月になりますように!

 

Share On