NEXTWEEKEND オンラインストアディレクターのひかりです。
子育て交換日記、5ターン目のバトンを受け取りました。
前回の日記「今の自分を通して翻訳される、30年前に親から与えてもらったもの」では、萌さんが子育てをしてみて改めて気づく親心と、それを受けついでいくことについて綴ってくれました。
私も娘がちょうど3歳になる時期で、だんだんと自分が同じ年齢の頃の記憶とリンクすることが増えてきて。
「あの時よくこうやって言ってくれていたなぁ、お母さん」って、過去に親から与えてもらった色々なことをよく思い出しています。
今回の日記はそんな風に、改めて振り返るとやっぱり大切にしたいなと思う「受けつぎごと」の中から、ちょうど今実践していることを書いてみたいと思います。
1. あるものでちゃんと楽しむこと
2. 小さな言葉で思想を育むこと
3. 1番である自分を見せてあげること
1. あるものでちゃんと楽しむこと
小さな頃、工作番組の「わくわくさん」を見ながら、母と毎日のようにDIYをしていました。
番組ではペットボトルの蓋やラップの芯のように、普段なら捨ててしまうような材料も出てきて「なんだ、あるものでなんでも楽しいんだ」と思った瞬間、家中が輝いて見えたのを覚えています。
もちろん、娘のおもちゃも全て手作りというわけにはいかないですが、そんな影響もあって、家のものがその役目を終えた時は別の形で楽しむ方法を一回考えるようにしています。
例えば最近でいうとこんなもの。
飾る絵本
もう読まなくなってしまった1歳児用の古い絵本。
各所破れて誰かに譲ることもできないので、大好きだったページを額に入れて子ども部屋に飾っています。
小さな宝箱
お菓子の空き箱を一緒にカスタマイズして、小さな“お気に入り”入れに。
宝箱というものの存在をはじめて教えました。
お買い物缶
お買い物ごっこが趣味の娘に、紅茶が入っていた素敵な缶を。
持ち手があるのでお姉さん気分で家中を持ち歩いています。
2. 小さな言葉で思想を育むこと
ラジオ企画「チームガルテンの #こそっと言いたい」でも先日話したのですが、娘は今、言葉の爆発期。
冗談抜きで1日おきに話す言葉がパワーアップしています。
だからやっぱり出てくる言葉も気になるわけで…。
ちょっと極端な部分もあるのですが、親からの数ある言葉についての教えは今でも覚えているので、時と場合を考えつつも娘へその思想は伝えたいと思っています。
例えばこんなやつ…
「みんな」
みんなやっているから、みんなが持っているから、という言葉は母が一番嫌っていた気がします。
その言葉を使った瞬間、「じゃあみんなが死んだらあなたも死ぬの?」と言われていました(笑)
過激ですが、その一言の裏には、ちゃんと自分なりの理由を持って選択ができるようになってほしい、多数派になんとなく流されないでほしいという思いがあったのだと今は思います。
「あなたと私」
誰かと自分の話をするとき、必ず相手の名前から先に出すことを教えられました。
私とあなたではなく、あなたと私。
そもそも言う順番はどちらでも良かったと思うのですが、日々言葉に出していくうちに「お先にどうぞ」という譲り合いの精神を学んだ気がしています。
「〜してあげる」
何かをして“あげる”という言葉は相手が責任を感じるから、〜しようか? 〜しましょうか?を使いなさいということでした。
これも両者大差ないことですが、この話をされたとき、自分にそのつもりがなくても相手にとっては180度伝わり方が変わってしまうことがある、ということに衝撃を受けたのを覚えています。
こんな風に、小さな言葉の使い方を通して母の思想を受けついでいきたいなと思っています。
3. 一番である自分を見せてあげること
早速「あげる」を使っていますが(笑)、あくまで考え方のひとつということで。
前回の日記で萌さんが私について“自分を信じることを諦めない”と書いてくださっていましたが、そういうところは育った環境が影響していると大いに自覚しています。
私の母は筋金入りの“褒めて育てる”タイプでした。
何かの成果を否定されたことなんて一度もなかったな。
たとえビリでも失敗しても「あそこのあの部分はひかりが一番良かったと思う。」と、必ず私が輝いた所をどんな小さなことでも見つけて大げさに(そして何度も!)褒めてくれました。
いつも嬉しくて嬉しくて。
それはもう自信満々な子でした。
当然そういう子って、大人になって挫折を味わうのですが…
私もしっかりその道は通ったものの、「誰かが誰かより100%優れていることなんてない」という思想はちゃんと染みついていて。
この人には敵わないな、と思う瞬間があっても、じゃあ自分だからこそできることってなんだろう、その人が苦手なことで私に得意なことってなんだろうと、まぁアラを探すようで意地悪いのですが、「比べる」「競い合う」とはまた違う角度でどんな時も自信を持って楽しめている気がします。
今の娘にそこまで伝えるにはまだ早いですが、何かを褒めるときはどの部分が良いのかを伝えることと、かけっこで負けたって、彼女が一番輝いたポイントをちゃんと褒めることから今は実践しています。
次にこの日記を渡すのは、NEXTWEEKENDでコミュニティマネージャーを務めてくれていた尚子さん。
尚子さんがふとした時にかけてくれるひとことは思いやりと共感に溢れていて、数ある言葉の中から選び抜かれた優しいメッセージが、いつも心に深く染み渡っています。
相手の心境を深いところまで読み取って、心地よい距離感で共感してくれる人。
そんな尚子さんはどんな思想を持ち、日々子どもにどんなことを伝えているんだろう。
ぜひ教えてください。
Illustration:Chiharu Nikaido