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日本だけでなく、世界各地で古くから伝わってきた植物療法。
連載「植物で叶える。現代版おばあちゃんの知恵袋」では、植物療法士であるWeekender編集部代表コラムニスト齊藤 渚さんが、今の暮らしに取り入れやすいフィトテラピーTIPSをお届けしていきます。

陽気なムードが高まる夏。なのに、気力がわかない…そんな風に感じることはありませんか?

やるべきこと、やりたいことがあるのに、気が進まない。
職場では動けるのに、家ではダラダラとしてしまう。
暑さも相まって、キッチンに立つのも億劫になってしまう。

やる気が出ない理由は様々。

思い切ってやめることも一つの選択ですが、そうはいかないこともありますよね。

そんな時に、向かいたい方向へとプッシュしてくれるフィトテラピー。

身体と心の両面からのアプローチをご紹介します。

 

疲労回復に効くハーブで
身体の活力を取り戻す

「やる気」というと心の問題と捉えがちですが、体力を失っていれば精神面の活気も無くなっていくもの。

病気や夏バテ、あるいはPMSなどホルモンバランスの問題があれば、まずはそれを改善することが先決です。(PMSについては、昨年8月のコラム「月の満ち欠けと、月経サイクルについて考える」も参考に。)

睡眠や食事を見直した上で、ハーブティーをおすすめするとすれば、エキナセアエゾウコギ(シベリアンジンセン)。

どちらも免疫力の向上、疲労回復に良いとされています。

特にエゾウコギは、ストレスホルモンを分泌する副腎の負担を軽くすると言われ、精神的な疲労感にもおすすめです。(ただし、エゾウコギは妊娠・授乳中、12歳未満には使用しないでください。)

材料

・ハーブ:小さじ1程度
・熱湯:200ml

※ハーブはハーブティー用(食用)の乾燥したものをお使いください。

作り方

1.ティーポットにハーブと沸騰した熱湯を入れる。

2.フタをして5~10分以上蒸らしたら完成。

 

ハーブティーの淹れ方は過去のコラムも参考に。

エキナセアエゾウコギはどちらもクセがあまりないので、他のハーブとブレンドしても飲みやすいです。

活力UPにはレモングラスなどのハーブやレモン、はちみつを少々加えてみても良いでしょう。

【植物の知恵袋メモ】

エキナセア:
古くから北米の先住民が重用していた薬草で、免疫力を高め、抗菌、抗ウイルス作用を持つ。
風邪やインフルエンザの予防、風邪のひきはじめに飲むと効果的。

※キク科アレルギーの方は使用しない。リウマチなど自己免疫疾患には禁忌。

エゾウコギ:
肉体的・精神的疲労を回復させ、抵抗力を高める。集中的UPにも良いとされ、男性にもおすすめ。

※妊娠・授乳中、12歳未満には使用しない。

 

気持ちを前向きにするハーブで
心に灯をともす

ハーブ抽出液「タンチュメール」を取り入れる

もし、気持ちが沈んでしまうことがあって、気力も落ちてしまっているなら…。

セントジョーンズワートメリッサ(レモンバーム)が助けになるかもしれません。

どちらも気持ちを前向きにするハーブで、ハーブティーでも良いですし、タンチュメールという飲みやすいシロップ剤もあります。(セントジョーンズワートは、抗うつ薬やピルとの併用は不可。その他の医薬品を服用している場合も医師や薬剤師さんへご確認ください。)

タンチュメールはそのまま飲んでも、水に溶いても◎

ほんのり甘みがあってとっても飲みやすいです。

▶︎セントジョーンズワートのタンチュメールはこちらから購入できます。
▶︎メリッサのタンチュメールはこちらから購入できます。

 

気持ちを切り替えてくれる香りを味方につける

気持ちの切り替えに直結するアロマもおすすめです。

鼻で嗅いだ香りはわずか1.5~3秒で脳に届き、心身へと作用します。

頭がぼんやりする時は、脳の酸欠の可能性もあるため、心地よい香りを嗅ぐことで自然と呼吸が深くなり、酸素を供給できるメリットも。

レモングレープフルーツライムなど、キリリとしたグリーン調の柑橘系の香りは、元気を出したい時にぴったりですし、ローズマリーも頭をクリアに切り替えさせます。

低血圧で朝が弱い方にもおすすめですよ。

ローズマリーは、精油とハーブティー、どちらも効果的。

私は鉢植えで育てているローズマリーを白湯に加えたり、キッチンに飾って、指でつまんで香りを楽しんだりしています。

そして、アロマについてはパチュリもGood!

大地からのエネルギーを意識し心身のバランスを整える「グラウンディング」にもぴったりな深い香りなのですが、こちらについては、近日中にInstagramのライブ配信でお話しようと思います。

よろしければInstagramもチェックしていただけると嬉しいです。

ここまで、やる気を出すための方法をお伝えしてきましたが、そもそもやる「べき」ことなど、本当はとっても少ないのかもしれません。

やれなくても大丈夫。

本当につらい時は無理をせず、心が動くのを静かに待ってみましょう。

<参考文献>
「自然ぐすり」森田敦子(ワニブックス)
「自然のお守り薬」森田敦子(永岡書店)

 

Editor:Tomomi Watanabe , ふじのあやこ

 

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