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日本だけでなく、世界各地で古くから伝わってきた植物療法。

連載「植物で叶える。現代版おばあちゃんの知恵袋」では、植物療法士であるWeekender編集部代表コラムニスト齊藤 渚さんが、今の暮らしに取り入れやすいフィトテラピーTIPSをお届けしていきます。

まだまだ寒いけれど、窓辺に差し込む陽の光やお花屋さんに並ぶ花を見て、「もうすぐ春なんだな」と感じるこの頃。

私が暮らす静岡では梅の花がほころんできました。

春の訪れはうれしいものですが、さっそく鼻がムズムズ…という方もいらっしゃるのでは?

今回は、花粉症の症状を緩和するためのロールオンアロマとハーブティーの作り方をご紹介します。

これがあれば鼻もすっきり!
ロールオンアロマ

鼻の通りが悪い時やムズムズする時、鼻のそばにさっと塗って、すーっと呼吸をラクにしてくれるロールオンアロマ。

天然の植物の香りで、心もすっきりします。

花粉症のシーズンだけでなく、日中のリフレッシュや風邪の予防・緩和など、一年を通しておすすめしたいアイテムです。

ベッドサイドに置いて、またはポーチに入れて、いつでもどこでもどうぞ!

 

材料

・キャリアオイル(植物油):10ml
※さらさらした質感で、酸化しにくく、無臭に近いものが良い。おすすめは、ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、アルガンオイルなど。

・精油:2滴
※1つの精油を2滴入れるか、2種類の精油を1滴ずつブレンドしても良い。
特におすすめは炎症を落ち着かせ、清涼感のあるユーカリ、ティートリー、ペパーミント。
カモミールやシダーウッド、ラベンダーもじんわりと鎮静化してくれ、ユーカリなどとブレンドすると良いです。
ただし、乳幼児にはユーカリとペパーミントは刺激が強いため、肌に直接付けるのはお控えください。

・ロールオンボトル
※アロマショップやネットで購入可能。

作り方

1.キャリアオイル10mlにお好みの精油を2滴入れ、竹串などで軽くかき混ぜる。
※ビーカーが無い場合は、紙コップなどでもいいですよ(後処理が楽です)!

2.消毒したロールオンボトルに【1】を流し込む。

3.【2】で完成ですが、洗ってよく乾かしたハーブやビーズを入れても素敵◎
※鼻の下や穴のまわりに、塗ってお使いください。
※赤ちゃんの鼻水・鼻づまりには大人の手首や胸元に塗って、抱いた時に、間接的にふわりと香らせる程度が良いです。

アレルギー症状を緩和する
春のハーブティー

花粉症の方に一番にご紹介したいハーブが、天然の抗ヒスタミン薬とも言われる「ネトル」。

日本茶のような風味で、これだけでも飲みやすいですが、同じくアレルギー症状を緩和する「エルダーフラワー」や「ペパーミント」とのブレンドもおすすめです。

薬と違って即効性はありませんが、冬の時期から飲み続けることでアレルギー症状が出にくくなります。

 

材料

・ネトル:小さじ1
・エルダーフラワー:小さじ1
・ペパーミント:小さじ1
・熱湯:200ml

※ハーブはハーブティー用(食用)の乾燥したものを使用

作り方

1.ティーポットにハーブと沸騰した熱湯200mlを入れる。

2.蓋をして5~10分以上蒸らせば完成。

 

植物の知恵袋メモ

ネトル:
アレルギーを抑制する成分のほか、ビタミンやミネラル、クロロフィルなど、きれいな血液を作り出す栄養素も豊富で、「浄化のハーブティー」として有名。
ドイツでは春季療法として古くから飲まれている。

エルダーフラワー:
目や鼻など、粘膜の炎症を和らげる。
ヨーロッパではインフルエンザや風邪のひき始めにもよく使われる。

ペパーミント:
抗炎症や血行促進作用があるメントールといった成分を含む。
胃の調子もととのえる。

ハーブティーには、「よもぎ茶」や「ジャーマン・カモミール」もおすすめです。

目のかゆみや炎症が気になる方は「アイブライト」というハーブをブレンドすると良いですよ。

妊娠・授乳中で薬が飲めない方にも、少しでも手助けとなればうれしいです。

この春を清々しい気持ちで過ごせますように。

 

<参考文献>
「自然ぐすり生活」森田敦子(ワニブックス)

Editor:Saki Goda , ふじのあやこ

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