大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、3年前に許した夫の不倫に今もなお苦しんでいるという相談者さんからのお悩みです。
3年前、ふと盗み見た夫の携帯から夫が職場の9歳下の女性と不倫していたことが発覚しました。
その少し前にも怪しいことがあり、問いましたが、はぐらかされたこともあり、娘と自分の生活を守るためと思い、探偵に相談をし、約100万円を払い契約しました。
100万払ったからには、証拠が欲しい。
事実が欲しいと思い、暫く夫の携帯をお風呂に入ってる時などに見てました。
出張と言っては、女と旅行に行ったり、してました。
思えば、その時4歳だった娘が産まれた当時から、出張へ月に一度程度行くようになりました。
本当の出張がどれほどあったのか微妙です。
探偵では、女の家に入る姿や女の自宅付近で腕を組んで歩く姿がちゃんと動画で情報がとれました。
しかし、当時私が育児と仕事に奔走しており、夫に冷たかったことを探偵事務所の女性相談員に話したところ、夫とやり直したいなら、自分の悪かったところを詫びて許すしかない。と言われ、その通りだ。
と、その時は思って、そのようにしました。
夫は驚きましたが、即答で私と娘のことを選ぶ、女とは縁を切るとのことで、やり直すことになりました。
しかし、女といつから付き合っていたのか、とか、出張は本当だったのか?とか気になることはたくさんあるものの、夫は何も応えたくないと、応えてくれません。
フラッシュバックのように、思い出し、何度も夫を責めてしまうこともありました。
以前に比べてそれも減りましたが、やり直しから三年過ぎて、「育児が1番大変なときに裏切られていた」ことをやはり許せない。と、強く思うようになってます。
時間が経てば少しずつ許せるだろう…と思ってましたが、甘かったのかも。。と最近悩んでます。
夫の存在は大事だし、好きだと思う事も多々あります。
娘の為にも家族3人でいつまでも仲良くいたい。と思う反面、許せない自分もいて、頭が狂いそうです。
そんな夫の親や妹家族の事もよく思えなくなってきていて、すごく悩ましいです。
夫に「私はあなたのことを許せそうにないけど、一緒にはいたい」とはっきり言ってしまおうか、と悩んだりしてます。
もえさんのアドバイスいただけると嬉しいです。
(42歳/女性/会社員)
庭の雑草があっという間に生えてきて生命力に感動すると共に、諦めの境地にたどり着いてしまった5月半ば。
伸ばせるだけ伸ばしてみようかと思います…。
さて!お悩みをお送りいただきありがとうございます。
長い間ずっと、お辛かったですね…。そして悲しみに暮れるだけでなく、しっかりとご自身で判断されてここまで立て直してこられて本当に偉いです。
探偵の力で詳細動画までご覧になっていることもあって、想像ではなくリアルな映像がフラッシュバックしているからこそ、さらにお辛かったと思います…。
お悩みを拝見して、今相談者さんの中にある「許せない」という感情は、当時浮気が発覚した瞬間の“憤慨”という感情とは少し違うのかなと思いました。
どちらかというと、家族で笑い合いたいけど突如映像がフラッシュバックしてしまって笑顔を封じ込めてしまう瞬間、もっと無邪気に甘えたかったのに身構えてしまう自分、いってらっしゃいと送り出した後に襲いかかる不安…、といった、浮気さえなければ存在していたであろう“楽しい日常”が奪われたことに対する“深い悲しみ”なのだと思いました。
そしてそれについて彼を責めれば責めるほど日常は歪んでいくし…、で感情の行き場がなくなってしまっている状態で、「狂いそう」という表現をされるのも無理ありません。
だからまずは、「私は彼を許せない、怒っている」のではなく「私は、とても悲しくて深く傷ついた」と自分の感情を認めてあげてくださいね。
その上で、彼に伝えるのは賛成です。
不倫が明るみになった夫婦の末路が、別れか再構築の二択の中で、相談者さんたちは後者を選ばれました。
そのためにはお互いの努力が必要です。
ただ傷つけた側と被害を受けた側にとって、事のインパクトはまるで違います。
許された側は、けろっと未来に向かっていくのに対して、許した側は、自分が判断を下した地点に何度も戻っては後悔を繰り返します。
相談者さんが不意に笑顔を封じ込める瞬間があったとして、「彼もきっと察してくれたかな」と思っても、案外それは伝わっておらず「機嫌でも悪いのかな」とすら思われているかもしれません。
これからも一緒にいる上で、それは悪循環です。
「 “あなたのことを許せそうにないけれど、一緒にいたい”と伝えてしまいたい」と書かれていますが、それを言われても彼はどうしていいか分からないかもしれません。
感情的に話すのでも、結論として伝えるのでもなく、“ふたりのこと”として相談をしてみてはどうでしょう。
前提としては、あなたのことが好きだしこれからも一緒にいたいと思っているけれど、楽しいほどにフラッシュバックに襲われてしまい、自分でもどうしたらいいか分からないこと。
とはいえ毎回責めることもしたくないし、そんな時自分がどう振舞えばいいのか、すごく混乱しているから、一緒に向き合ってほしい、と。
相談者さんは、彼に謝罪をし続けてほしいわけではなく、自分の悲しみを理解してほしいと思っているはずです。
そのためにはちゃんと伝える必要があります。
もし言葉が不安なら手紙を書いて、それを読み上げてもいいかもしれません。
これからフラッシュバックした時は、彼の肩に頭を乗せるなんて暗黙のルールができたりするといいのですが…。
そんな簡単にはいかないかもしれませんが、何度も辛さを言葉にして蒸し返すよりは、一度ちゃんと伝えて被害者と加害者の構図から、“ふたりのこと”として捉え直せるといいなと思っています。
長くなってしまいましたが、心から応援しています!
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「編集長がこたえます」が本になりました
人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!
NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。
その名も「深夜の、かけこみ横丁」。
「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
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「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」
身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。
横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。
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WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。
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▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。