NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、お友達に子供が産まれても祝福できる余裕がないという相談者さんからのお悩みです。

村上さん、こんにちは。
私には学生時代から時々連絡を取り合っている友人がいます。
お互いに遠方に住んでいて、向こうは既婚で子持ち、私は独身でパートナーがいません。
30代半ばに近づいて周囲の友人のほとんどが結婚して出産しました。
私は一生懸命婚カツをしているにも関わらず結果が出ません。
既に既婚している人、子持ちの人たちには理解できないかもしれませんが本当に辛いです。
当事者にしかわからないと思います。

先日、友人から出産の報告を受けた時にどうしてもお祝いできず、「疲れていて。連絡ありがとう」という言い方になってしまいました。
仕事や婚カツに追われたり、生理前のPMDDに酷く悩まされ、他者のことを考える余裕が全くなくもういっぱいいっぱいでした。
「おめでとう」と無理して言うと、心が抉られて大事なエネルギーを奪われるような、そんな感じになるぐらい辛いです。
ここ何年もお祝いする側ばかりで辛くて、何かが足りなくなっています。
長く連絡を取り合っていた友人ですが、自分を守って自分の人生に集中したい時かもしれません。
何年もかかるかもしれませんし、実現しないかもしれませんが、今は「おめでとう」は言わずにそっと自分の人生に向き合ってもいいでしょうか?
(34歳/女性/公務員)

今日は朝早く起きてこの原稿を書いています。

“記憶力アップ!”というフレーズのハーブティーを昨夜会った友達にあげる予定だったのですが、それを持っていくことを忘れてしまい…。

人の心配をする前に自分が飲むべきだと反省し、今朝はそのお茶をおともにお送りします。

頭の冴えた1日になるといいのですが…。

さて!お悩みをお送りいただきありがとうございます。

ご自身の中で葛藤されていて、真面目で優しい方なのだなぁと思いました。

海外セレブの結婚・妊娠発表なら何も思わなかったとしても、身近な友人のライフステージの変化というのは自分とも比較しやすく、相手のライフステージが変わっていくほどに時間の経過を思い知らされ、その時の自分の状態によって焦燥感や嫉妬が出てくるのはまったくおかしいことではないと思います。

むしろ、いつでも誰かの幸せを心から喜べる人なんて、人生を何周もした人か聖人くらいです。

相談者さんが「今は自分を守って人生に集中したい時」と結論を出されようとしていることは応援したいし、そんな精神状態で無理に祝う必要はないと思っています。ただ内容を拝見していると、今回の1番のお悩みは“周りの友人と比較した時の自身の現状”ではなく“学生時代からの友人を祝福できなかった罪悪感”だと思いました。

「おめでとう」と言うと心が抉られる気がしてご自身を守られた精一杯だったことはよくわかりますが、相談者さんが真面目であるが故に、長い付き合いの友人を祝えなかった自責の念は年々重くなっていくような気もします。

また“私はそういう人間だ”と自分の人間性を形成し、少しずつ楽しいことを避けてしまったりもするかもしれません。

勝手ながらそれが少し心配で、今からでも一言添えたギフトを送ってみた方が、むしろすっきりするような気もしました。
(直接会うわけでも、LINEで細かくやりとりするわけでもなく、郵送というのがご自身を守るのに一番良い手段かなと…)

今回は相談者さんのお悩みを選ばせていただきましたが、実は同じタイミングで20~30代の方から「長く付き合ってきた友人がいない」というお悩みがいくつか届いていました。そして古い付き合いの友人がいないというお悩みは途絶えることなくいただいています。

無理に仲良くする必要はありませんが、後から「あの時こうしておけば…」と、ことあるごとに思ってしまうのも結構辛いものです。

相談者さんは周囲の友人のほとんどが結婚して出産と書かれていますが、国税調査の結果を見ても30~34歳女性の未婚率は33.7%、およそ3人に1人が未婚ということになります。(2015年のデータより)

求めている幸せの形が偏っていると自分に足りないものが気になってしまいますが、幸せの形を知っていればいるほど、すでにご自身が持っているものにも気づき、それを楽しめるようになると思います。

書かれているように一生懸命婚活するのもいいですが、突然習い事をしてみたりふらりとバーに入ってみたり、触れてこなかったコミュニティに触れて、ご自身の中で求めている幸せ像の幅を広げられると少し楽になるかと思います。

素直で真面目な相談者さん、もうしっかりご自身の人生に向き合っていると思いますよ、大丈夫。応援しています!

 

お悩み募集中!

「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


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悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
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