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この春から始まるコラム「おうちがもっと好きになる、季節のしつらい帖」。
インテリアコーディネーターとしても活躍するWeekender編集部代表 小林華子さんが、移ろう季節の中で楽しみたいしつらいをご紹介していきます。

今年も間も無く折り返し、6月が終われば七夕ももうすぐ。

七夕といえば、織姫(織女星)と彦星(牽牛星)が年に一度、天の川で再会できるというロマンチックな一日ですよね。

実は、この伝説は中国から伝わってきたもの。

中国から伝わったこの伝説と、日本古来の「棚機(たなばた)」というしきたりとが一緒になって、「七夕」という文化が生まれました。

そんな七夕は、五節句のうちの一つ。
「七夕(しちせき)の節句」と呼ばれています。

今日は七夕の節句に欠かせない、笹飾りをしつらえてみたいと思います。

雨の日が続き、おうち時間の長い今だからこそ、紙から作る短冊のご紹介です。

 

牛乳パックで作る再生紙の短冊

材料

・牛乳パック
・発泡スチロールのトレイ(お肉やお魚の入っていたもの、豆腐パックでも◎)
・ネット(洗濯ネットや排水口ネットやストッキングなど)
・板2枚(下敷きやまな板など)
・タオル
・ミキサー (無い場合は、ペットボトルでも◎)
・鍋
・食器用洗剤

 

作り方

1.牛乳パックを開いて底面を切り落とし、鍋に入るサイズにカットする。

2.鍋に牛乳パックと水1リットル、食器用洗剤大さじ1を入れて30〜50分ほど煮る。

3.牛乳パックのフィルムを両面剥がし、水ですすいで洗剤を洗い流す。
(熱いので、やけどに注意してください)

4.フィルムを剥がした牛乳パックを細かくちぎってミキサーに入れ、牛乳パックが全て浸るくらい水を入れる。
トロトロになるまでミキサーにかけ、「パルプ液」を作る。
(ミキサーがない場合、ペットボトルに細かくちぎった牛乳パックと水を入れ、とろとろになるまで振ることで代用可能です)

(パルプ液は、シンクに流さないでください。詰まりの原因になります)

5.発泡スチロールのトレイの底面に穴を開けて、底面より大きくカットしたネットを敷き、【4】を流し込む。

6.パルプ液を手で均しながら、厚みをできるだけ均等にする。

7.板の上に【6】をネットごと置き、さらにネットと板で挟んで水を切る。

8.板から外し、ネットに挟んだままタオルで挟み水を切る。
2~3日乾燥させたら完成。


ポイント

【2】は1リットルの水に食器用洗剤を大さじ1加えたものに牛乳パックを開いた状態で2~3日つけておくことでも代用可能です。
火を使わなくてもできるので、子どもの夏休みの工作にもおすすめです。

【4】のパルプ液に水彩絵の具を混ぜたら、好きな色に染色できます◎


【6】で押し花や好きな形に切った折り紙などを載せて絵柄をつけても、素敵な仕上がりに。

葉書サイズにして、暑中お見舞いにしても。

自粛続きでなかなか会えない家族や友人に、手書きの暑中お見舞いを送るのもいいですね。

 

笹飾りに込められた願い

そもそもなぜ短冊に願い事を書くか、知っていますか?

織姫である「織女星(しょくじょせい)」は裁縫をつかさどる星とされていたことから、旧暦の7月7日は裁縫や織物の上達を祈っていました。

そこから裁縫だけでなく、学問や芸事などの上達を願うようになり、現在のように自由に願い事を書くスタイルになったそう。

童謡「たなばたさま」にも「ごしきのたんざく、わたしがかいた」という歌詞がありますが、元々はそれぞれの色に意味があり、願い事によって短冊の色を選んでいたようです。

今回私も紙を染め、五色の短冊を用意してみました。

また、短冊と一緒に捧げる笹飾りにもそれぞれ意味があります。

網飾り・貝飾り:豊漁・豊作
折り鶴:延命長寿
巾着:商売繁盛・金運アップ
紙衣:無病息災・厄除け
くずかご:整理整頓・物を大切に
ひし形つづり:天の川
ふき流し:織姫の織糸・裁縫の上達


笹飾りの意味を知ると、飾るのも見るのも楽しさが増しますね。

たくさんの笹飾りで、七夕を楽しんでください。

笹飾りと一緒にしつらえたのは、夏野菜。

旧暦の7月7日は夏野菜の収穫期に当たり、農作物の豊作を祈り、作物の実りに感謝する日でもありました。

難しい作法などは必要ありません。

笹飾りと一緒に、お気に入りの器に夏野菜を盛って、しつらえてみるのもおすすめです。

「今年の七夕は、晴れるかなぁ…」とこの時期にはいつもそわそわしますが、無事に晴れ、織姫と彦星が天の川で出会えるといいな~と願っています!

 

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