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「NEXTWEEKENDを一緒に作る、47都道府県の日常編集者」こと、Weekender編集部のみなさんからのアイデアで構成しているこちらの記事シリーズ。
NEXTWEEKENDスタッフがリレー形式でコメントを担当していきます。
(今日の担当:さき

みなさんは最近いつ絵本を読まれましたか?

もう随分と読んでないなという方もいらっしゃるかもしれません。(わたしも幼馴染の子どもに読み聞かせをして以来かな。)

大人になって改めて絵本を読むと、子どもの頃には気付けなかった思いに気づけたり、学びを得られたり。

忘れていた感情を呼び戻してくれることだってあるかもしれません。

「こんな世界になればいいな」、「こんなことを感じられる人になってほしいな」…と、沢山の人の色々な思いをのせて、紡がれている絵本たち。

今回は47都道府県のWeekender編集部のみなさんのおすすめ本を学んで、自分の絵本事情をアップデートしたいと思います!

 

子育ては、「あんなに」の連続。
あんなに心配したのに、あんなに小さかったのに…。
日常にあふれるたくさんの「あんなに」の中で、子どもは大人になっていくというストーリー。

子育て奮闘中のパパママに、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
子育ては「あんなに」と、「もうこんな」の繰り返し。
あるあるな日常と、親の心の描写が作者のユーモアたっぷりの可愛らしいイラストで綴られています。
ふと過去を振り返ると「あんなに」がたくさんあって、「大変な今」もいつか「あんなに」に変わる日が来ると思うと、「今」が愛おしくなります。
今はもう二度と帰ってこない宝物みたいな時間なんだということに、改めて気がつかせてくれる、何度でも読み返したいお守りみたいな一冊です。
(現在育休中の会社員/夫、こども4人と6人暮らし)

「いただきますとごちそうさまができるようになってる!」、「もう自転車に乗れるようになってる!」と、幼馴染や友人の子どもに会うたびに思うので、親御さんはもっとそんな瞬間で溢れているんだろうな。

今が二度と帰ってこないのは、わたしたち大人も一緒。

親との時間や友人との時間、何気ない日常の視点も変わりそうですね。

 

家や思い出、トンネルや道。ゆっくりと休めるハンモック。
「世界はきみの手で作っていくことができる、大丈夫、一緒に生きていこう」というような、すべての子どもたちに向けた愛情あふれるメッセージ絵本。

新生活を迎える人や、子どもを新しい環境に送り出す人におすすめの1冊。
子どもが産まれる人へのプレゼントにもおすすめです。
パパ視点で描かれている絵本もなかなかないので、ぜひパパにも読んでほしい。
4歳の娘にはまだ早いのか、理解していないかもしれませんが親がしんみり感動しちゃいます。
(北国で暮らす2児の母)

「これから じんせいを あゆんでいく きみへ。
このけいかくが あれば だいじょうぶ。
すべて うまくいくよ。」

もっと詳しく知りたいと思い、サイトで調べたのですが、冒頭のメッセージだけで心がじんわりとあたたかくなるようでした。

「大丈夫」という言葉って偉大。

大人になった今こそ読んでみたい絵本です。

 

赤ちゃんが生まれて、お母さんは忙しいので主人公のなっちゃんはいろんなことを自分ひとりでやってみますが、眠くなったときはどうしても甘えたくなります。
そんな、お姉さんになったことで感じる切なさや成長していく子どもの姿を描かれた絵本です。

赤ちゃんのお世話に忙しいお母さん。
なっちゃんは、ひとりでちょっとだけ牛乳を注いだりと、頑張ってお姉ちゃんをします。
最後の「ちょっとだけ」に思わず子どもたちを抱きしめたくなる、温かな物語です。
(田舎暮らしのはりきりやさん)

お姉ちゃんらしくありたい、なっちゃんの姿を描かれた絵本。

自分で出来た喜びだったり、お母さんの邪魔をしないための我慢だったり。

まさにわが子と重るなという方も沢山いらっしゃるんだろうな。(これを書いている今、オフィスで流れているBGMがOver the Rainbowというのも相まって泣きそうです)

 

性教育を広めたいという想いで作られた絵本。
命の誕生までを子どもでも分かりやすいように、お城のお姫様と王子様に例えて語っていくストーリー。

ユーモアがある可愛い絵本です!
こんなに大変な思いをして生まれてきてくれたなんて、まさに奇跡なんだと大人も感動できます…!
性が恥ずかしいことになってしまう前に、命が生まれることはすごいことで、とても尊いことなんだよと教えられるような、親子でフラットに大切な性の話ができる素敵な一冊です。
(ヨガ講師/おだんごみたいな娘と3人暮らし)

性教育って、もうずっとどうあるか議論している気がしますが、お子さんの成長とともに一層考えるものがありそうですよね。

「昔々、子宮というお城のそばにある卵巣という場所で、
沢山の卵子の赤ちゃんが長い眠りについていました。」
というはじまりもユーモアがありますね!

 

静かな田舎で季節の移ろいを感じながら過ごす「ちいさいおうち」。
時代の流れとともに道路ができ、高いビルがたち、車や電車が行き交い、人々が忙しく動き回るようになると、「ちいさいおうち」は花が咲く丘を懐かしく思い…豊かな文章と美しい絵で描かれた絵本です。

地元の新聞の一コマで紹介されていて、この本を知りました。
ページをめくるたびに田舎の風景が都会に変化する様子は、見ていて楽しいです。
表紙に目をやると「Her Story」と記されていて、この「ちいさいおうち」が主人公。
便利になる中で失われる美しさを寂しく思う気持ちが、建物の視点という形で描かれていました。
私は静かな田舎で暮らしているので、今ある自然を大切に、そして思う存分自然で過ごす時間、春夏秋冬の変化を楽しみたい!と思えました。
(週末農家/Uターン田舎暮らし)

住む人ではなく「ちいさいおうち」が主人公の物語とは面白そう…!

そこにあったものと、新しいもの。

時の流れにどんな感情を抱くのか、読み手によって色々な感想が出てきそうです。

 

「戦争がなくならない理由は何だと思う?」そんなタモリさんからの問いをきっかけに生まれたというこの絵本。
空中帝国と地上の森という決して交わることのない分断された世界で、たった一度会っただけの女の子とのハッピーな奇跡のために、50年かけて魔法を作りつづけた、ひとりのお爺さんの物語です。

「向き合わなきゃいけない現実に、その瞬間だけフタをしてやることがエンターテイメントの役目だと思っています。
そして、その瞬間を共有した者同士の距離が昨日よりも少しだけ縮まる場面を、この仕事柄、何度も目撃してきました。今回の物語で『魔法』と形容した部分です。」
あとがきに記された作者の西野亮廣さんのこの言葉に、日々繰り返される悲惨な報道を前に「どうせ」と絶望するのではなく、「どうせなら」と好きなものを楽しんで良いのだと、それが世界と繋がる術なのだと、元気をもらいます。
西野亮廣さんのInstagramで全編無料公開されていますのでオンラインで試し読みもできます!
(会社員/妻・子ども2人と4人暮らし)

あらすじを読むだけで、この世界に引き込まれていくようでした。

「僕が恋した少女は、 好きという言葉がない国で育った。
けれど、少女は、聞いたこともない美しい音楽を知っていた――。」
この2行が物語のキーワードですね。

読まれた人と語り合いたい…!

 

初めての予防注射の日、いつも騒がしい子も、乱暴な子も借りてきた猫のよう。
そんな注射の順番を待つあのドキドキを描いた絵本。

いもとようこさんの絵本は、私の子どもの頃から見たことのあるもので、なつかしい絵だなと思いました。
いつだって「はじめて」はどきどきするもので、大人になってもこの気持ちを忘れたくありません。
そんな時の言葉がけが魔法の一声になるのだなと。
最近は、新しい絵本を読むことが多かった子どもたちが何回も「読んでー!」と気に入ったもので、私も内容と絵に元気をもらいました。
(米農家嫁で姉妹ママ)

そうですよね。いつだって「はじめて」はどきどきするものですよね。

写真やノートを見て「昔はこうだったな」って思い返すときもあるけど、忘れていた感情を呼び戻せる一冊なんだろうな。

 

愛犬エルフィーとぼくの物語。
一緒に年齢を重ねる中、ぼくは毎日エルフィーにことばを贈っていました。
身近にいても、気持ちを伝え続ける大切さを改めて感じた絵本です。

小さい頃から犬たちに囲まれて暮らしてきた我が家。
いつかくる別れのときに、後悔がないよう言葉を伝え続ける大切さを感じた一冊。
日常を当たり前と感じず、一つ一つを大切に紡いでいきたい。
当たり前に感じる日常も、かけがえのない日々。
いつでも読み返したくなる大切な一冊です。
(田舎暮らし探索中)

「愛するペット、愛する家族との死別。

それは、小さい子どもにも大人にも、平等にやってくる逃れられない悲しい出来事。

がんばって乗り越えることなんてできないけれど、でも気持ちを和らげてくれる方法はあるのだと、この絵本は伝えてくれます。」

この絵本を調べたときに出てきた、絵本ナビ編集長さんの言葉が全てをあらわしてくれているようでした。

言葉にして伝える大切さは、いつも忘れずにいたいですね。

 

性別や年齢、生活スタイルに関係なく、色々な感情を教えてくれそうな絵本たち。

読むたびに違った感情が沸き上がるような作品もあるんだろうな。

この記事を読んでくださったみなさんそれぞれの「心の温度が上がる絵本」も、ぜひハッシュタグ#偏愛日記でシェアしていただけたら嬉しいです。

 

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それを私たちは、「野心サイクル」と呼んでいます。
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