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日本だけでなく、世界各地で古くから伝わってきた植物療法。

連載「植物で叶える。現代版おばあちゃんの知恵袋」では、植物療法士であるWeekender編集部代表コラムニスト齊藤 渚さんが、今の暮らしに取り入れやすいフィトテラピーTIPSをお届けしていきます。

2023年卯年。なんとも軽やかで弾み出しそうな年がやってきましたね。

今年も皆さんが、健やかで実りある1年になるよう、心をこめてフィトテラピーの知恵をお届けしたいと思っております。

さて、今月のテーマは免疫力。

今や季節を問わず重要なテーマですが、特に冷え込むこの時期は、受験生もそうでなくとも免疫力を意識したいものですよね。

免疫力を高めることは、風邪やインフルエンザの予防としてはもちろん、花粉症などのアレルギー対策としても大切。

また、「やる気が出ない」など、もしかして心の問題?と思えることも、実は体力や免疫力が落ちていることが原因かもしれません。

そんな時には、からだを強くするハーブを飲み物やお食事に取り入れて、内からあふれ出るような元気を取り戻しましょう!

体力と活力の向上に。
ごろごろ野菜とハーブのポトフ

免疫力アップに欠かせないハーブ『エキナセア』。

免疫力を高めるだけでなく、体力の低下などからくる気力の停滞にも働きかけてくれます。

クセが無く、ほのかに香ばしさのようなものを感じる風味で、ハーブティーだけでなく料理に使うこともできます。

今回はエキナセアを加えた、滋味あふれるポトフをご紹介。

具材はお好みですが、おすすめは玉ねぎ・にんにく・舞茸。

玉ねぎとにんにくは、滋養強壮のもとになる成分(アリチアミン)を生み出し、舞茸には、免疫細胞を活性化させる物質が含まれています。

香味野菜やベーコンと一緒にじっくり煮込めば、コンソメ無しでも味わい深い一皿に。

 

材料(2〜3人分)

・にんじん:1本
・玉ねぎ:1個
・ベーコン(ブロック):180g
・じゃがいも:2個
・ミニトマト:6個
・にんにく:1かけ
・舞茸:1/2パック
・エキナセア:大さじ1~2
・サラダセロリ:適宜(煮込む時と飾り付けに使用)
・ローリエ:1枚
・黒粒こしょう:10粒
・水:800ml(具材がかぶる程度)
・塩:適宜

※材料と分量は目安です。お好みで調整ください。
※ハーブはハーブティー用(食用)の乾燥したものをご用意ください。

作り方(所要時間:約60分)

1.にんじんと玉ねぎは縦に4等分し、ベーコンは厚めに切っておく。じゃがいもは大きければ半分に、小さめであれば丸のまま。ミニトマトはヘタを取り、にんにくは皮をむいておく。

2.ベーコンを表面に焼き目がつくようにこんがり焼く。

3.鍋にじゃがいもと塩以外の材料を入れ、水を注ぎ入れる。エキナセアはお茶パックに入れるとあとで取り出しやすい。

4.煮立ったらアクを取り除き、弱火にしてじゃがいもを加える。野菜が柔らかくなるまでフタをして40分ほど煮込み、味をみて塩でととのえたら、完成。

植物の知恵袋メモ

エキナセア
古くから北米の先住民が重用していた薬草で、免疫力を高め、抗菌、抗ウイルス作用を持つ。
風邪やインフルエンザの予防、風邪のひきはじめに飲むと効果的。
ハーブティーなら200mlのお湯に対して大さじ1杯程度入れ、10分抽出。
水に溶かして飲みやすいチンキ剤(タンチュメール)も販売されている。

※キク科アレルギーの方は使用しない。リウマチなど自己免疫疾患には禁忌。

今回はエキナセアを使用しましたが、他に、エゾウコギ(シベリアンジンセン)もおすすめ。

こちらも肉体的・精神的疲労の回復に良いとされ、ハーブティーとしてもお召し上がりいただけます(ただし、妊娠・授乳中、12歳未満には使用しないでくださいね)。

ゆっくりコトコト丁寧に煮込んだポトフで、身も心も満たされますように。

自然のエネルギーを補給して、ピョンと元気に冬を乗り越えましょう!

 

来月は、この季節ならではの「花粉症ケア」をテーマにお届けする予定です。

どうぞお楽しみに。

 

Editor:Saki Goda , ふじのあやこ

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