NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、過去の自分が嫌いで、地元の友達と会うのも苦痛という相談者さんからのお悩みです。

初めまして。
私は33歳、2児の女の子の母です。
25で結婚し、実家を離れ、新しい土地で家も建て幸せに暮らしています。
しかし私はずーっと昔から一つだけモヤモヤする事があります。
それは過去の自分がとてつもなく嫌いという事です。
アルバイトでした失敗、部活でのここぞという時にミスをするヘタレな自分、今考えるとありえない彼氏に依存していた私。
そんな人生の失敗を知っている地元の友達と会うと、昔の話ばかり。
楽しかったし、いい思い出も沢山あります。

けど会うと毎回昔の話になり、あの時の嫌いな自分がフラッシュバックします。
友人も何度も同じネタでいじってきます。それも嫌です。
全て自分のした事で自業自得と言われればそれまでなのですが、地元に帰省するたびに、友人に帰ってきたよ!という連絡をするのが嫌で仕方ありません。
連絡しないのもストレスになるので2年に一回のペースで連絡しています。
こんなコソコソしてる自分も嫌だし、この過去の自分と向き合うにはどうしたらいいのか、、母になった今でもモヤモヤしています。
今思えば、友人に誘われて好きでもない部活を選び、友人の紹介で向いてもいない体育会系のアルバイトをしていました。人任せで何も考えていない自分に嫌気がさします。
萌さんのおっしゃる何でもカスタマイズする、人生の隠し味にすると言うのを試みようとはしましたが、どうしても私はもう変わらないんじゃないか、子どもには私みたいな失敗は絶対して欲しくないとおもっています。
自分を認めてあげないといけないのはわかってはいるのですが、どこから手を付けていけば良いのかがわかりません。
(33歳・女性・主婦)

夫が遠征に行っているので、娘と2人、片付ける人と散らかす人で上手に役割分担をしながら、プラマイゼロの家時間を過ごしています…。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

私、おそらく相談者さんと同い年です…!

同い年って、1歳上や下とも違って、なんだか全く同じ時代を歩いてきた感じが嬉しいですよねぇ。

「文化祭のライブは何歌ってる人が多かった?」(BUMP OF CHICKENとか、ゆずとか多かったな~)とか、ガラケー時代に電波探してアンテナ振りまくってたこととか、「着メロが着うたに進化した時嬉しかったよね」とか、しょうもないことを話したくてしょうがないです笑。

そんなことはさておき!

過去の自分が嫌いという話ですね、失礼しました。

すごく気持ちは分かるのですが、冒頭二行目にある「幸せに暮らしています」がすべてだと思いました。

過去の自分の判断や言動を完全肯定できる人なんて、おそらくほとんど存在しないはず。

私も、過去の自分に伝えにいきたいと思う警告や、なんであんなに傷つけるようなこと、失礼なことをしたのだろう…、と悔やんでいること、それを知っている全員の記憶を抹消したいほど恥ずかしい振る舞いなんかは山ほどあって、清算できない多くのことを背負いながら暮らしています。

そして、結構頻繁にそれを思い出しながら、自分を責めたり、落ち込んだりすることだってあります。

だけど、その経験をしていなかったら、今目の前にいる人や、明日会う人に同じことをしていたかもしれないし、今日の自分の価値観には辿り着かなかったのだろうな、と思うと、きっと経験していて良かったことなんだと思っています。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」では、主人公の少年マーティが30年前にタイムスリップしてしまったことで、本来自分の両親が出会うはずだったストーリーを台無しにしてしまい、なんと自分の母親に惚れられてしまい、結果的に自分の存在自体が消えてしまいそうになる、という話がありますが、それと同じように、過去のボタンをひとつでも掛け違ったら、今の事実も価値観も存在しない可能性だってあるんだと思います。

今、相談者さんに大切なご家族がいて、守りたい生活があるのだとしたら、それは、その消したいと思っている過去のおかげで辿り着けた景色なのかもしれませんよ。

過去と向き合えずに悩まれているようですが、今歩いている道が肯定できれば、過去といちいち向き合う必要なんてないと思います。

反省は生かして、明日の出会いに生かすのみです。

そして、今の生活に満足しているなら、過去の話に落ち込む必要もないと思うのですが、昔の友達は、あたかもこちらが変わっていない前提で話をしてくるから、蓋をしていた、痛いところをえぐられるような気がして辛いんですよね…、分かります。

会いたくないなら友人に無理やり連絡をする必要だってないと思いますよ!

もしくは2年に1回くらいなら、自分への戒めと過去からの成長を感じる機会と捉えて、少し客観的に楽しめたらいいですね。

大丈夫。

繰り返しになりますが、大切なのは過去の振る舞いや判断を肯定することではなく、今歩いている道を肯定することです。

過去は変えることができませんが、お互いに過去の反省を生かしながら良い明日にしましょう…!

 

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人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

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その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
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「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
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