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今回の#かぞくごと ではこちらの記事でもご紹介した4つの切り口の中から“残し方”をキーワードに、「我が家の受けつぎごと」について考えています。

データ化され、何をするにも効率がよくなったけれど、
余白まで削られてしまったりもする。
だから、毎日の中で忘れたくない瞬間に気づけるように、
便利にすることと、しないこと。
シンプルなことが求められる時代だからこそ、
かぞくごとでは、日々をしっかり編集して、
必要なものを残していく方法を研究します。

前編でご紹介した、かぞくごとアンバサダーのエピソード。

【前編】季節の楽しみかた、定番の味。我が家の受けつぎごと

パートナーと出会い、意識していなかった我が家ならではの習慣やしきたりに気付くこともあるのではないでしょうか。

引き続き、かぞくごとアンバサダーの皆さんにそれぞれの“受けつぎごと”を聞いてみました。

#かぞくごと って?

家族との何気ない時間を楽しむためにNEXTWEEKENDが作ったSNS上のコミュニティ。今期は20人のアンバサダーと企画を盛り上げています。
#かぞくごと に集まる投稿を見るだけでなく、ぜひ家族との小さな野心を叶えた瞬間を切り取って、ハッシュタグをつけて楽しんでいただけたら嬉しいです。
詳しくはこちらから

 

マインドの受けつぎごと

✔️エピソード
・季節のイベントごとにいつも張り切っていた母。三世代で暮らす中で、母から受けついできたことを“懐かしいな” と振り返るのではなく、今の家族と楽しみたいと思い、幼少期の思い出である“十五夜にフルーツポンチを食べる”を実践しました。

✔️想い
・お手伝い大好きな姪っ子が作ってくれた白玉を使い、炭酸ジュースにラムネを入れてわくわくするようなフルーツポンチにしました。

・ラムネが印象的だったのか、姪っ子が“ラムネポンチ”と命名し、楽しい十五夜を過ごしました! 

・秋から冬にかけてはイベントが盛りだくさん!バースデーにハロウィン、クリスマスと楽しみがたくさんあるので今の気持ちをしっかりアルバムに書き留めて残しておきたいと思います。

✔️エピソード
・浮かんでくるものは色々あったけれど、1番は、母から受けついだ “それぞれの節目を、思い切りお祝いする精神”ではないかと思います。

・季節行事も誕生日も、母がいつだって大切にして“思い切り”お祝いしてくれたこと。それは私たちの記憶や家族としての在り方に確かに跡を残しています。ただ、当時は今のように手軽に残す術がなく、形に残っているのはほんの一部でしかないことを、悔しいなと感じてきました。

・母から受けついだ “それぞれの節目を、思い切りお祝いする精神” を、形に残すことを意識して過ごしたいと思っています。

✔️想い
・自分も母になった今、母の面影を追いきれないながらもなぞっているような気がしています。母は「残さなくていい」という考えの控えめな人だったけれど、今の時代だからできる「残し方」を意識してみるのも良いのではと考えています。

・きっと家族にはそれぞれの、素敵な受けつぎごとがあり、記憶や精神に確かに跡を残しているはず。でもやっぱり形に残っていると、もう1度なぞることができる。素敵なマインドを残してなぞれたら、また素敵な受けつぎごとができるのではないかな、と思っています。

✔️エピソード
・父方の祖父はとてもマメなひとでした。30代から99歳まで続けていた日記、趣味の俳句・短歌を書いたノート、仕事や自治会の記録、兄弟子ども孫・孫の夫・嫁・ひ孫みんなの誕生日が書かれたメモなどがありました。

⁡・とにかくなんでも書いて残してくれたから、亡くなった今でも祖父の字をみると、家族丸ごと愛されていたなと感じます。

・わたしが日記や育児記録をつけるのは、きっと、祖父からの受けつぎごと。愛しい今をずっとビデオカメラで録画して残しておけるわけでもないし、冷凍保存もできないから。これからも大切に書いていこうと思います。

✔️想い
・大切だとわかっていてもバタバタと過ぎていってしまう日々を残しておきたいという想いです。

・毎月NEXTWEEKENDのテーマを書いて、wishlistを立てています。無料ダウンロードできるカレンダーに一言書いておくと、日記を書く時間がなくてもあとで思い出しながら書くことができるので便利です!

 

我が家だけの特別な習慣

✔️エピソード
・子どもの頃、家族でテレビの前に枕を並べて映画を観る時間が大好きでした。子供たちにもその習慣を受けつぎたくて今から仕込んでいます。

・子どもの頃から定期的にそんな時間があった実家では今でも家族LINEで観た映画の共有をしたり、帰省の際にレイトショーで映画を観に行ったりしています。(同じ熱量なので一緒に行って楽しいのもポイント!)

・いつでもどこでも外と繋がれる時代だからこそ、外との繋がりをオフにして家族みんなで映画を楽しむ時間を共有したいです。また、子どもたちが大人になっても、映画が家族共通の話題になって欲しい、そんなことを考えながら家族との映画タイムを楽しんでいます。

✔️想い
・私の母は、私たち3人兄弟が「どんな映画が子供たちにとっていいのか」を考えてビデオ屋を渡り歩き、楽しい映画を探し回ってくれていたそう。私も息子2人が将来「どんな人になって欲しいのか」を考えて、選んでいきたいと思います。

・ちなみに、母が選んでくれたのは『サウンドオブミュージック』、『大草原の小さな家』、『長靴下のピッピ』等、形式や常識に囚われずおてんば少女が温かい心で周りを変えていく系ストーリーが多かったと記憶しています。「形式に囚われてないおてんば少女」はまさに母そのもの。私も受けついでいる気がしています。

・もうすぐ4歳になる長男は、少し複雑なストーリーの映画も理解できるようになり、大人も面白いと感じる映画を一緒に見られるようになりました。映画の趣味が全く合わない夫ですが、ディズニー映画は面白いようで、我が家ではディズニープラスの映画が定番です。

✔️エピソード
・毎年お正月は親族一同で集まり、最後に必ず記念写真を撮っています。いつから撮り始めたのか分からないくらい当たり前のことになっていました。1年の始まりを心から大笑いして始められるこの瞬間を毎年とても楽しみにしている気持ちとともに“我が家の受けつぎごと”として思い出しました。

・今回思い出したことをきっかけに、いつも過ごす場所、いつも視界に入る場所に、思い出の写真を飾ってみました。

✔️想い
・子どもは写真を見ながら「あっ!あっ!」と指差して自分を見つけたり、知っている顔を見つけたりして喜んでいます。みんなが見守ってくれている、という何にも変えられない心強さが伝わると良いなと思っています。

・なかなか会えないからこそ大切にしたい習慣だと思っているので、自分の家族や義実家含めた親戚の集まりでも受けついでいきたいと思いました。

✔️エピソード
・小さな頃、十五夜の日は必ず縁側にテーブルを出して、祖母と一緒に刈ってきたススキと手作りのおだんごを置いて、お月さまにお供えをしていました。祖母と作ったおだんごは、市販のおだんごよりも大きくて食べにくかったけれど、素朴で美味しかったです。

・毎年行われていた十五夜のイベントでしたが、家族の形の変化とともにいつのまにかなくなってしまいました。

・夫と息子と、新しい家族に恵まれた今、亡き祖母に教えてもらった十五夜の楽しみ方を私が受けついで伝えていきたいと思っています。

✔️想い
・亡き祖母が教えてくれた十五夜の楽しみ方を、忘れたくないなと思っています。

・家から月が見られないので、#今日の小仕事 で無料配信している中秋の名月アートポスターを印刷して、月に見立てておうちでお月見気分を味わいました。

自分のルーツがわかる、受けつぎごと

✔️エピソード
・受けつぎごとで1番に思いついたことが子どもたちの名前でした。主人、祖父、父、父の弟、その息子…と同じイニシャルの主人側の家系の男性陣。主人の従兄弟が生まれるときに気付いたそう。

・親からのはじめてのプレゼントである名前。込められた想いを子どもたちにも感じ取ってほしかったので我が家の子どもたちが男の子とわかったとき、せっかくならとそのイニシャルの名前を候補に挙げました。

✔️想い
・イニシャルを固定してしまうとなかなか候補も限られてしまい難しかったのですが、漢字に込めた想いや願い通りのふたりに育ってくれている気がします。

・ひぃおじいちゃん、おじいちゃん…と自分たちのルーツとなる人たちとの共通点があることを知り、「すごい!みんな同じなんや!」と子どもたちはおもしろがっていました。

家族の数だけ様々な受けつぎごとがありますね。

“受けつぐ”と聞くと、なんだか壮大なものを想像してしまうかもしれません。

大切にしているもの、習慣や癖など形があるものないもの、そのどれもが素敵な受けつぎごとなのだと思います。

皆さんにとって“我が家の受けつぎごと”は、どんなものが思い浮かびますか?

ご家族、パートナーやお子さま、ご実家の方々と…この機会に話してみるのも楽しい時間になるのではないでしょうか。

 

Writer : Miho Nakaaki
Designer:Hikari Mogami

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