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大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、離婚したくても子どものことを思うとその決断ができないという相談者さんからのお悩みです。

萌さん、こんにちは。いつも楽しく拝読しています。
なかなか離婚の決断ができない悩みについてご相談させてください。

去年、夫が共同創業した女性と2年半不倫していたことが発覚し、相手女性に慰謝料を請求、取締役から降ろしたものの、株主という立場を利用し、結局1年経っても一緒に仕事をし、普段から頻繁に会っているようです。
「会っているようです」というのは、慰謝料請求してから、夫婦関係を再構築する道に進んだので、探りを入れないようにしていたからです。
しかしちょっとずつ怪しい点があり、今日、夫の財布の中のレシートを見てみたところ、日中会っているという確証を得ました。それは駐車場を出すために車のナンバーをいれないと出せないところで、そのナンバーが不倫相手のものだったのです。

この一年、夫婦カウンセリングなどもやりましたが、自分がしんどくなるのでカウンセリングをやめ、自分のことに集中していたところでした。
結局会っているのか、と思うとやはり嘘をつかれていることにショックを感じています。
そして、こんな男と一緒に居てはいけない、とは思うものの、4歳(年中)と7歳(小2)を育てており、子どものことを思うと離婚という決断ができません。
また私が飲みに行きたい時は飲みに行けるし、旅に出たい時は旅に出れる…など、いたらいたで楽な面もあります。
それに子どもが無邪気に父親のもとにいく姿を見ると、このタイミングでの離婚は適切なのだろうか?と思ってしまいます。
特に下の子は、不倫問題でメンタルが病んでる時にやたらと「家族4人がいい」「みんな一緒」と言ってきたので、何かしら勘付いているのかもしれません。

離婚すれば経済的に苦しくなるのも目に見えていて、母親がこの状態でいいのだろうか?自分さえ我慢していればいいのか?など堂々巡りです。
普通であれば、不倫された時点で即離婚だと思いますが、その時は離婚できるエネルギーがなく、再構築してみましたが、それはそれで茨の道でした。
今後、どうしていけばいいかわからないので、どう考えたらいいのか、アドバイスが欲しいです。
よろしくお願いします。
(32歳、女性、自営業

今日は東京出張の2日目で、久々に実家で原稿を書いています。

実家には一応私の部屋があって、帰省に合わせて母が整えてくれているのですが、定期的にデコレーションが変わっているんですよね…。

この前は枕元に“SUPER MOM!”と書かれた派手なガーランドがかかっていたのですが(誰に向けたメッセージだったんだろう)、今回は寝具一式がBarbieになっていました笑。

もはやコンセプトが分かりませんが、地味に楽しみです。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

呑気な導入文から入ってしまいましたが、本当にお辛かったですよね…特に2度目の裏切りというのはひとしお。

すっかり脆く薄くなってしまった紙の上に、1年かけて破れないよう慎重に努力や時間を積み上げてきたのに、それがもろとも一気に破り壊されて、どこまでも深いところに落ちていくような悲しみがあると思います。

いっぱい苦しんで、それでも再構築しようと努力されて、そしてまた傷ついて、だけど子どもたちのために最善を選びたいと前を向かれていること、本当にえらいです。ここまでおつかれさまでした。

第三者の私が言えることは、軸にするのはやっぱり“自分の幸せ”がいいと思う、ということです。

“会えるのが楽しみなパートナーや友人” “起きるのが楽しみな明日” “帰りたいと思う家”

人生においてそういったものを築くことは非常に重要で、子どものためだけに、気付かぬふりをして一緒にいるのはあまりに辛い日々だと思います。

「普通であれば不倫された時点で即離婚だと思いますが」と書かれていますが、どれが普通かなんてもはや分かりませんよ。

思っている以上に夫婦や家族の形は沢山存在していて、スキャンダルになるような芸能人のニュース以外はほとんどの人が知る由もないだけだと思います。

だから、それも含めて相談者さんが決めたらいいと思います。

パートナーの不倫が今日発覚した…!という方から以前もお悩みをいただいたことがありますが、その時はとにかくショックでどうしたらいいか分からないという内容でした。

相談者さんがすでに冷静なのは2度目のことで、どこか強くなってしまっている部分があるのだと思います。

だからこそ敢えて冷静に大胆なことを言うと、子どものために我慢し続ける人生は確かに辛いけれど、もはや“自分は我慢をしている”と思わずに、相談者さんも旅や飲み会などと示唆されているように、小さな子どもを育てる上での“親としてのパートナー”と割り切って一緒にいるということだってひとつの選択肢かもしれません。

それを継続する上で、黙ったまま自分の心だけを割り切るパターンもあるでしょうし、旦那さんに全部知っていることを伝え、今後どうしたいと思っているかを聞き、完全にお互い割り切った関係で、ある程度のルールや期限を決めてこれからも共に暮らすパターンもあるかもしれません。

(とはいえ、相談者さんの苦しみを知った上で、たった1年でまた同じ人と不倫をするというのは、彼はもはや思いやりや想像力がなく、完全に感覚が麻痺しているかと。話し合いがどう転ぶか分からないので、いずれにしても証拠集めはしてからの方がいいと思います。)

ちなみに私の知人で、ポリアモリーと呼ばれる1対1の恋人・夫婦関係に縛られず合意の上で複数と恋愛関係を持つライフスタイルを互いに取り入れていたご夫婦がいらっしゃいましたが、しばらくして離婚されていたので、そもそも恋愛や夫婦関係に“割り切る”ということは大変難しく、描いたバランスが簡単に崩れ落ちてしまうことは大いにあると思っています。

32歳…という年齢を考えても、私が相談者さんなら、改めて慎重かつ冷静に今の証拠集めをしっかりして(1度目の慰謝料請求時に交わした条件にもよると思いますが)、精神的な苦痛を訴え前回よりも多い慰謝料を請求して、子どもは引き取りつつ、もう一回恋愛して、おじいさんおばあさんになっても腕を組んで歩きたいと思える相手と出会いたいと思ってしまいますが…。

いずれにしても、このまま我慢or即離婚以外にも、パターンは色々あるということです。

10年後を想像した時、相談者さんは42歳、お子さんは17歳と14歳。

自分はどんな暮らしをしていたいのか、子どもたちとどんな関係を築いていたいのか。

まずはどんな状況でも有利に立てるよう証拠集めは綿密にした上で、自分の幸せを考えてみてくださいね。

心から応援しています!

 

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