NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、友人を羨ましいと思う気持ちがコントロールできずに悩んでいる相談者さんからのお悩みです。

いつもさまざまなコンテンツ楽しく拝見しております。
さて、最近の私の悩みを聞いてください。
私は2年ほど前、結婚を機に退職し、九州から東京へ引っ越してきました。
正社員として勤めていた前職はとても気に入っていたのですが、夫が転勤族なこともあり、後ろ髪をひかれながら退職。
それはそれはとても辛くて、またいつか辞めなくてはならないと思うと、どこかに勤めるのはもうきついなと思ってしまい、就職せず、そうこうしているうちに娘を妊娠、出産しました。
ありがたいことに東京でも友人に恵まれ充実した日々をすごしていますが、仲のいい友人達のことを羨ましいと思ってしまって、心がつらいです。
大学からの付き合いのある友人のひとりは、就職を機に上京し、ワーママとしてバリバリ働いています。
仕事と育児の両立は大変なことも多いと思うのですが、とても輝いて見えて、自分で自由に使えるお金もある程度あるようです。
私も前の仕事続けていたらこういう感じだったのかなぁ、いいなぁ、と思ってしまいます。
また、別の友人は旦那さんが転勤族で、フリーランスとして在宅でできる仕事をしています。
私と同じような状況なのに、すごいなぁ、と嫉妬してしまいます。

最近、私も在宅でできるバイトを始めたのですが、ついつい比べてしまって、自分の出来の悪さに落ち込みます。

比べたって仕方がないし、友人達には私には見えない苦労や悩みだってあるかもしれないし、羨ましいと思うなら、私にだってできることはたくさんあるはずのに、できない言い訳を並べては、また自己嫌悪になってしまいます。
私だって前の仕事つづけてたら、とか、家でもバリバリ働けたらとか、無駄な「たられば」を考えてしまいます。
すぐに嫉妬してしまう自分が本当に淺ましいと感じてしまって辛いです。
この気持ちを少しでもコントロールするコツはないでしょうか。
(32歳、女性、主婦)

なんだかももう桜が咲きそうなお天気ですね。

2拠点生活も10年以上経ったので、たいていのことには慣れていますが、気候を想定して洋服を選ぶのにだけは慣れません…。

東京には厚手のアウターしかないのにこの気候!

今回の出張は、もはや何も羽織らずに過ごしていて朝晩凍えています…。(本末転倒!)

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

九州から東京に!全然違う環境で、新しい生活も楽しそうですね。

ただ、ご友人に嫉妬してしまうのが辛いんですね。

分かります、近い人ほど羨ましく思えたりするんですよね。

そしてそれは相談者さんのおっしゃる“たられば”のように「自分もできたかもしれないのに…」というパラレルワールドが見え隠れするからだとも思っています。

(これはなんの希望にもならない話かもしれませんが、ネットで誹謗中傷を書いている人の正体が判明したら、なんとそれは友人だったという恐ろしい話は2ちゃんねる時代から珍しくありません。)

とはいえ、「羨ましい」気持ちはコントロールしなくて良いのではないでしょうか。

その気持ちを必死で消そうとすることは、自分の可能性を諦めるようなもの。

ただ、その方向性を間違えてしまうと相手を否定することで自分を保とうとしてしまい、それが悪化すると、最悪の場合は上記の誹謗中傷のような気持ちにまで膨らんでしまうこともあるのが人間です。

自分の成長のためにその感情を活用できるといいですね。

まずは、羨ましいと思えるほどの輝かしい人が自分の友人たちであることを誇りに思ってみてください。

その方々にとっても相談者さんは“会いたい”と思える相手なのだから、それだけで、温かい交友関係をお持ちの素晴らしい人柄なのだと思います。

そして、その次はどの部分を羨ましいと思ったのか、に向き合ってみてください。

そこで出てくるものは、決して“無駄なたられば”なんかじゃありません。

「自由に使えるお金がある」「手に職があるフリーランス」など、見えている部分を認識したら、続いて自身の「ライフステージの特徴」「好きなこと」「できること」「本当は興味があること」「いつかしたいこと」など、今を自己分析してみる。

ばりばりに働いていた時と比較したら、できなくなったことばかりに見えるかもしれませんが、住む場所も変われば出産という大仕事も成し遂げた。

今の相談者さんは過去とはまるで違うところにいるのです。

本当に向き合うべきなのは、友人への嫉妬心ではなく、今の場所に立つ自分の感情の正体なのではないでしょうか。

その結果、突然「できること」と「好きなこと」がマッチしてフリーランスになることもあるかもしれませんし、「今は、長い人生の中でこういう期間なんだ!」と悟って、このまま同じ毎日を歩むかもしれない。

それでも、モヤモヤの正体が分かれば自分の毎日は少しずつ動き出すはずです。

そうすると「羨ましい」はいつのまにか「参考になるなぁ」に変わるかもしれません。

大切なのは、ここまで選択してきた自分の道に納得すること。

「友人に嫉妬する気持ちをなんとかしたい」と悩むような、真面目で優しい相談者さんなら、きっとあと少しで乗り越えられる気がします。

応援しています!この後やってくる短い桜の季節も楽しみましょうね。

 

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
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今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。


▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
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「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
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定価:1760円(本体1600円)
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