NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、歳を取るのが怖くて生きていく意味が見つけられないという相談者さんからのお悩みです。

はじめまして。
身近な人に相談できないので、ここで相談させていただきます。
31歳で会社員をしています。
一度も彼氏がいたことがなく、今後の人生に希望も目標も持てません。
仕事はまずまずですが、20代のときのように自己成長への期待が湧きません。
ワクワクすることが減りました。

パートナーや子どもがいたら、良くも悪くも新しい経験や刺激があって、生きよう、頑張ろうと思えるのかな…と考えてしまい、結婚できている人が羨ましくて仕方ないです。
出会いは模索してますが、仕事の話しかできないので上手く行きません。
趣味の話の広げ方がわかりません。
いろいろ知識をつけすぎたらしく、聞いた話に“知らない〜”と言ったりして相手を喜ばせることができません…。

自分を変えればいいのですが、変わり方もわからず、変わるために頑張る気力がわきません…。
歳を取って女として価値がますます下がり、将来の選択肢が減るのが怖いです。
生きてく意味はどうやって見い出せば良いのでしょうか。
明日のことだけ考えればいい…というのはわかっています。
仕事を忙しくしてやり過ごしていますが、週末がくる度に死にたい気持ちになります。
辛いです。

(31歳/女性/会社員)

梅雨の晴れ間って良いキーワードですよね。

雨予報のはずが晴天に変わり、太陽を改めて恋しく思った週末でした。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

これまで一生懸命にお仕事を頑張ってこられたのですね!

私も最近子どもに公園で逆上がりのお手本を見せようとしたら、久々に張り切ったせいか翌日まで腰が痛み、自分の中で身体的に“できなくなる”ということを目の当たりにして、少しショックを受けましたが、年齢と共に女として価値が下がるというのは、あまりに表面的だと思います。

万が一この世界で相談者さんだけが歳をとるのだとしたら、それを怖いと思うのは必然かもしれませんが、全員で確実にゆっくりと歳を重ねながら世界は循環しています。

今日生まれた赤ちゃんがいる場所は、相談者さんが31年前に通ってきた時間で、その子だって確実に年は重ねます。

全員で動く歩道の上に乗っていると思えば、停止も逆走も無意味で、その先に期待できた方がずっと楽しいはずです。

「明日のことだけ考えればいい」でもなく、まずは今日を楽しめるように少しずつ目の前の景色を変えていきましょう。

今を楽しめていないのに、それを失うことを恐れているのはもったいないです。

相談者さんが作っている理想の女性像が、若くて無知な人なのだとしたら、それはきっと辛いと思います。

知識をつけすぎたことは全く悪いことはでないはずなので、「知らない〜」なんて会話ではなく「知ってる〜!」から始まるコミュニケーションをどうか諦めないでください…!

無理に自己成長を掲げる必要もありません。

気力がないなら頑張らなくても大丈夫。

ただ、人生32回目の夏、今の相談者さんはこの季節の香りに何を思いますか?

雨上がりの空を見てどう感じますか?

ロマンチックに聞こえるかもしれませんが、そうやって感動を少しずつ重ねていきながら自分の感性を育てていく、元気に生きているならそれだけで十分だと思います。

極端な話、仮に無人島に住んでいたとしたら週末が来るたびに死にたくなることなんてないはずです。

相談者さんの周りに、若さや無知であることを評価する環境があるのだとしたら、それはその環境の中だけでの価値観です。

無人島に行く必要はありませんが、素敵な年の重ね方をしている方にアンテナを張ってみてください。

パリの街角で突然踊り出す老夫婦なんて見ていると、しみじみチャーミングだなと思います。

少し話が脱線するかもしれませんが、私、大人になる1番の醍醐味って「価値観」を自分で広げていけることだと思うのです。

子どものころ「みんなが言っていた」「みんなが持っている」と、よく使っていた“みんな”というのは、ごく限られたクラスのメンバーという与えられた小さな世界の中で生まれた価値観でしたが、大人はそれを自分でいくらでも広げていける。

にもかかわらず、自分を苦しめる価値観で世界を作ってしまうのはもったいないです。

そして「シワは醜いから嫌だ」「白髪が生えるのが嫌だ」と、老化に対して悪口ばかり言っていれば、それが自分にできてしまった時に落ち込む一方かもしれませんが、「こんな歳の重ね方をしたいな」と、今の時点でそれを見つけられることが、ご自身の数十年後の自分に対する自己評価を作るはずです。

これまで歩いてきたご自身の道のりをちゃんと評価して、今の自分が感じること、知っていることを楽しんでくださいね。

応援しています!

 

お悩み募集中!

「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。

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そんなお悩みがある方はぜひ以下のフォームからご投稿ください。

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また、頂いたお悩みはNEXTWEEKEND/村上萌の発信する他のコンテンツで使用させて頂く場合がございますこと予めご了承のほどよろしくお願いします。

「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
流通:全国書店、ネット書店
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