大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、将来の夢をご家族に応援してもらいたい相談者さんからのお悩みです。
いつも楽しく記事を拝見させて頂いています。
ありがとうございます。
唐突な質問なのですが、萌さんが大学を卒業していわゆるニート、な時期やその行動についてご両親やまわりの方からはどのような意見を頂いていましたか。
萌さんのお母様の思いもお伺いしたいですが、もし萌さんのお子様が同じような決断をした場合どのようにして見守りますか。
私は自分のしたいことを家族や祖母に正直に伝えた結果『夢を見るな』『親不孝もの』と日々言われています。
また、何を言っても話が通じない状態です。
なんと言えばわかってくれるのか、正直とても辛く、わからないです。
何かご意見はありませんでしょうか。
よろしくお願い致します。
補足ですが、祖母も母も人思いで素敵な家族です。
(24歳・女性・学生)
なんだか急に寒い日々ですねぇ…。
今日はブランケットにくるまりながら大きなカップで紅茶を飲んでいます。
月に2度、このお悩み相談のコーナーの冒頭で、こうして時候の挨拶を言葉にしていると、暑いとか寒いとかが人の心に与える影響ってすごいよな、とつくづく思います。
それを無視して仕事するよりは、ちゃんと感じながら、新しい季節の訪れを楽しんでいきたいものです。
さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます!
相談者さんが書いてくださった通り、私は就職活動がうまくいかず、大学を卒業して起業するまでの1年半は、ほぼ夢見るニートな状態でした…。
やりたいことは色々あるのに何から始めていいか分からず、何をしても「こんなはずじゃない…!」という思いで毎日を生きることは、本当に葛藤の日々でした。
相談者さんの詳しい状況が分からないので、なぜご家族が「親不孝もの」と仰るのかは判断しかねますが、最後の補足で書いてくださっている文章を見ると、相談者さんとご家族は仲が良く、距離の近い関係なのだとお察しします。
そんなご家族が相談者さんの進む道を止めようとしているのであれば、それは「支配下におきたい」とか「親の見栄のため」とかではなく、「そんなのうまくいきっこない、失敗したら傷つくだけだから、言うことを聞きなさい」という、ご家族自身が経験されてきた考えに基づいて、相談者さんの未来を想定されてしまっているのかもしれないですね。
ちょうど、1つ前のお悩み相談が「子どもが心配で、どこにも行かせたくありません。」という親御さんからのお便りだったのですが、まさにその延長のような気がします。
母はすべてを知っている、ということが前提で、「そっちに行けばこうなるし、あっちに行けばああなるから、この道を行けば心配ない」という、すべて自分の想定の中でアドバイスをしてくれているのだと思います。
もちろん赤ちゃんの場合は、それでいいのかもしれませんが、24歳の相談者さんが今見えている景色は、お母さんたちに見えているそれとはまるで別物です。
これまで歩いてきた道も、その先に広がって見える道の数や曲がり方も、両者の間にはものすごいギャップがあるはずです。
結論から言うと、私はアドバイスに従って言うことを聞くより、自分の信じた道を行って、その上で後悔したり反省したり、改善したりしながら自分の道を作って行くのがベストだと思っています。
そうじゃないと、親の言うことを聞いて失敗した時に、きっと親のせいにしてしまい、糧にもなりません。
大切なのは自分で決めることです。
私に質問くださっていましたが、将来娘に想定外の道を相談されたとしても、私は娘がそう言うなら信じて背中を押すと思います。
ただ、私の場合は、そうやって迷いながら作ってきた道を自分自身が知っているから背中を押せますが、それぞれの価値観の中で、完璧だったと思いながら道を歩かれてきた方や、全く別の景色が見えているご家族にそれを完全に理解してもらうのは、なかなか難しいものだと思います。
私は、大学にまで行かせてもらったのに就職せずに卒業した時、父から信じてもらう時間をもらいました。
もともと信じてはくれていたのだと思いますが、ずるずると甘えてしまうことで、叶うものも叶えられなくなる、と父はきっと分かっていたようで、条件を提示されました。
約束をしたことで私自身も頑張れた気がします。
(遡ったら昔のブログにその約束を達成した日のことが書いてあったのでよろしければ…。)
何を言っても話が通じないというご家族に、映画のようなセリフを言う必要はありません。
ただ、このまま言うことを聞いてしまったら、おそらく自分は後悔し続けるし、社会的に安定したとしても、自分のことを好きじゃなくなるかもしれないということ、それと同時に、仲の良いご家族だからこそ、ちゃんと約束をした上で挑戦してみるというのはどうでしょうか。
正直、1年で必ずアーティストになります、とか、2年で起業して成功します、とか、具体的なことを約束するのは難しいと思いますが、最低限これだけはしっかりできるようにするので、信じてくださいと言うこと。
親御さんだって、本当は相談者さんのことを信じたいけど、大切だからこそ傷ついてほしくない、失敗してほしくないと思っているのだと思います。
とはいえ、相談者さんの人生は自分のもの。
失敗かどうかも自分で決めるべきです。
分かってもらえますように。
応援しています!
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今日もきっと、誰かが悩んでる。
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