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大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、過去の自分の選択に後ろめたさを感じる相談者さんからのお悩みです。

はじめまして。
自分が今、どう生きればいいのか分かりません。
小さい時からピアノを習っていて、その時の夢は音楽の先生になることでした。
だけど高校生の時、所属した軽音楽部が忙しくなり、ピアノを辞めました。
しかもばっくれで。
10年も教えてくれた先生に対して、本当に最低なことをしました。
その時の夢は歌手になることでした。
音大に進もうと思いました。
だけど学費が高いことから諦めました。
でも本当は受験のために努力することが嫌だったからだと思います。
少し興味がある程度の気持ちで、簡単に入れる美容学校に進学しました。
国家試験に合格して免許を取り、美容室に就職しましたが、3ヶ月で辞めました。
パワハラが辛いって理由をつけてたけど、本当は自分の頑張る気持ちが無かっただけなんだと思います。
ある時母親に言われました。
私は何も頑張れないんだと。
やってきたことを片っ端から捨てていると。
その通りだったから何も言えませんでした。
高校生の頃の私が親に宛てた手紙には、立派な美容師になりますと書いてありました。
心がえぐられました。
自分は本当に親不孝だと思います。
何のために生きてるのか分かりません。
何がしたいのかも、何なら頑張れるのかも分かりません。
もしかすると何も頑張れないのかもしれません。
とりあえずの収入源を確保して、淡々とした毎日を送っています。
この先どうなるのか分かりません。
これまで生きてきた道のりには後ろめたさしかないです。
何のために生まれてきたのでしょうか。
もう辛いです。
(20歳・女性・アルバイト)

こんにちは。

先日美容師さんに「今年のバレンタインどうするんですか〜?」と高校時代のような爽やかな話題を持ちかけられ、正直言うとすごく気合いを入れて考えていたわけでもなく、だけどつまらない返事もしたくなくて、咄嗟に「きっと、とんでもないもの作りますよ」と、上なのか下なのかも分からないハードルを提示して帰って来ました。

そんな2月のはじまり。

さて、お悩みを送ってくださりありがとうございます。

相談者さんの文章を読んでいて、これまでの自分の選択とその時の思考を客観的に言葉にされているなぁ…、と思いました。

それだけ真面目に向き合っていたら、きっと毎日自己嫌悪に陥ってすごく辛い毎日だったと思います。

そして真面目な相談者さんだからこそ、どこかにあるはずの光り輝ける「正解の道」を探してしまっているのかなと思いました。

今解決すべきことは、自分に向いている仕事を見つけることよりも、自分のしてきた選択を「消せない過去の傷」として蓋をするのではなく、今の自分に活かせるように改めて向き合ってみることかもしれません。

相談者さんが夢見てきたという、音楽の先生や歌手、美容師だってそう。

それが職業という形で叶わなかったとしても、やってきたことを無駄にしている訳ではないはずです。

たとえば、私がもしピアノがもっと上手だったら娘との遊びはすごく盛り上がるだろうし、歌が上手かったらスナックに行くのだってもっと楽しいだろうし、髪を上手に切れるなら、毎月「なんで今朝、勢いで前髪切ったんだろ?」って悩まないんだろうな、と思うと、今相談者さんが持っていらっしゃる技術は、私にとってQOLを上げるための、ものすごい武器です。

人生長いんだから、捨ててしまった選択だなんて思わずに「楽しく生きていくために、良いものを身につけたなぁ。お母さんありがとうー!」と思い直してみてください。

ちなみに私は、幼稚園から高校3年生までの間、節目に必ず書かされる「将来の夢」の作文で、同じ職業を書いたことなんて一度もありませんでした…。

その都度興味が変わるから、ケーキ屋さんにお花屋さん、メイクさんやライターさん、一通りのことを夢見て、「ビルの渡り廊下を、ハイヒールで歩くカッコいい人になりたい」なんて謎なイメージ像だけを書いたこともあったほどです。

せっかくさせてもらう習い事だって、みんながどんどん極めていく中、そこまで熱中できるものにも出会えず、自分はすごく中途半端な人間だなと、コンプレックスだらけだったので、相談者さんの気持ちが少し分かるつもりです。

相談者さんと同じ20歳の時なんてそのピーク。

とにかくバイトやインターンを沢山して、正解の道を探し続けていました。

相談者さんは今、音楽の先生の道、歌手の道、美容師の道など、自分が辞めなければ続いていたかもしれない光り輝く道に沢山の悔いがあるかもしれませんが、その道は、実は今も自分の足元に続いています。

結局は相談者さんが歩いてきた場所にしか道はできないんです。

そして、明日する選択がこれからの道になります。

過去にはもう戻れませんが、身につけてきたことを活かして明日ベストな選択をすることはできるんです。

それは技術を職に活かす、ということだけでなく、経験によって身についた思考や判断力、優しさだって含まれます。

10年間お世話になったピアノの先生を傷つけてしまい、すごく後悔していると思いますが、その分だけ今日会う人に優しい言葉をかけられて、もう人を傷つけないで済むかもしれません。

美容院を3ヶ月で辞めた時の判断が浅はかだったと思っているなら、次何かを始めた時は違う頑張り方ができるかもしれません。

お母さんは、相談者さんに何かすごいものになってほしいのではなく、自分にちゃんと自信を持って、楽しく生きていってくれるなら、その報告が1番の親孝行だと思います。

私も、正解はないんだと分かってから、明日歩く道が少しでも良いものになっていくようにベストな選択をしようと腹をくくれました。

正直、相談者さんは間に合います。

間に合いすぎるほどです。

むしろ今からです。

自分は何も頑張れない人なのかも、なんて思ったら、ある意味とても楽なので、明日からもそういう選択をしてしまいます。

それよりも、自分はどういう人で在りたいかなということを今一度考えて、明日から少しずつ選択を変えて行ってみてください。

だけど本当に、少しずつで大丈夫です。

真面目な人ほど、0か100状態になってしまって、100になれていない自分を責めてしまうのが心配です。

トータルで100になる道を、人生かけて作っていく気持ちで、進んでください。

その中で、今は自分の嫌いなところばかりに目が行ってしまっていますが、少しずつ新しい自分に出会って、好きになれるところを見つけて自信を積み重ねて行ってください。

応援しています!

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
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「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
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WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

 

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
流通:全国書店、ネット書店
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