独自のスタイルがある方々に取材してきた、インタビュー連載「わが家のキッチン、暮らしのかたち」。
撮影や取材ができない中、今回は急きょ番外編。
1年を通した取材の中から、キッチン以外(連載内ではご紹介しきれなかったものも!)の、暮らしの工夫やこだわりを集めました。
植物に触れたときの小さな幸せ、壁を自分流に彩る楽しみ…
いろいろな方のアイディアを元に、長くなったおうち時間をちょっとでも心地よく過ごすヒントになれば幸いです。
2. インテリアになるおもちゃ収納
3. 壁をキャンバスのように彩る
4. 思い出アイテムは目に見える所に
おまけ:猫ちゃんとの暮らし
植物を気軽に楽しむ、小さなヒント
花やグリーンがひとつあるだけで、心が癒され、空間はぐっと豊かになります。
植物を気軽に飾って楽しむ習慣は、取材させてもらったみなさんの共通点でもありました。
日常に潤いを与えてくる、真似できそうなアイディアをピックアップ。
庭の野花を切って小さく飾る
わざわざ花を買わずとも、庭からビオラなどの小さな花を摘んで、小瓶にちょこんと飾って。
大切なのは、毎日の生活の流れの中で、季節の移ろいを楽しむこと (村上桃代さん)
グリーンの鉢植えは高低差をつけて置く
手入れしやすい観葉植物の鉢植えは、ちょっと高低差をつけて置くだけで、ぐっと印象的に。
本の上に乗せて、写真立てに添えて、と奥行き感のある配置バランスがポイント(恩田ルーシーさん)
目線の先に浮かぶドライフラワーを
より長く楽しめるドライフラワーは、飾る場所も自由自在。
アイアンの円状のハンガーにいくつも吊り下げるだけで、たちまちワクワクするようなヴィンテージライクな空間に(阿部梨絵さん)
キッチングッズも花器にする
ピッチャーに花を生けたり、マグカップに観葉植物を植えたり、野田琺瑯にスプラウトを育てたり。
小さなグリーンを点在させて、キッチンカウンターや窓辺など、生活空間に彩りを(村上桃代さん)
高さのあるグリーンで空間を埋める
無造作に挿すだけで絵になる、南国系の大きなリーフや背の高い枝もの。
有機的なシルエットがあると、殺風景になりがちなコーナーが表情豊かに(川口ゆかりさん)
ハーブを可愛く見せる空缶DIY
海外食品のラベル缶は、中身を開けたら鉢カバーとして再利用!
デザイン違いで数種類並べるアイディアは、キッチンハーブの栽培にもぴったり(村上桃代さん)
おもちゃの花だってアクセントに
そう、生花じゃなくたっていいんです。
無垢材の温もりを感じられるフラワースティック(これは、木工作家irikiさんのもの)を花器に挿して、お花のように飾ってみては?
小さい子供がいて植物が置けない、という方にもおすすめ(阿部梨絵さん)
インテリアになるおもちゃ収納
小さい子供がいる家庭では、散らかったおもちゃがママのお悩みに。
取材中には、リビング空間を気持ちよく過ごすために、おもちゃの収納にも独自のアイディアが見られました。
お子さん自ら、片付けが簡単にできるのもポイントです。
ルックス抜群! ぬいぐるみをちらり見せ
帽子を入れるボックス(BOX&NEEDLEで購入)や藤カゴのキャリーに、ぬいぐるみをイン!
リビングの片隅に置いてもかわいい“見せる収納”術。
定位置を決めることで、お片づけの習慣にも(つがねゆきこさん)
カゴがあれば無造作に入れるだけ
カゴ素材のBOXは、細かいゴチャゴチャとしたおもちゃ入れにもとっても便利。
無造作に置いてもすっきり見えます。
さまざまなサイズがあれば、種類別に分けて入れることも可能(阿部梨絵さん)
壁をキャンバスのように彩る
空間のムードをがらりと変える壁面は、好きな世界観を表現できる場所。
組み合わせの妙でインパクトを与えたり、同じトーンで統一感を持たせたり…
それぞれのエディット力を発揮した、コーディネート術をご紹介します。
色壁×アートで自分だけのギャラリーを
素敵なスパイスになるアートの存在。
グリーンの壁には、ダイニングが明るくなるようなアンディ・ウォーホルのポップアートを、対面のパープルの壁には刺繍アートを点在させてシックに。
ひとつの空間に、別世界を作り出すお手本!(恩田ルーシーさん)
木目の壁×ドライフラワーで立体感を
壁の一部分に配した木目のウォールと、風合いのある色褪せたドライフラワーをコーディネート。
心地よく身を委ねられるような、ボタニカルな雰囲気に(つがねゆきこさん)
白い部屋をモノトーンフレームで飾る
白を基調とした部屋にマッチする、モノトーンのフレームが空間をスタイリッシュに。
ビューティー広告の写真、ハンドレタリングなどのお気に入りたちを入れて(川口ゆかりさん)
同じマテリアルのものを集合ディスプレイ
こっちは植物を使ったオブジェたち、あっちは布製の民芸品たち…など、同じマテリアルやテイストを集合。
遊び心あるデザイン性のあるものも、まとまり感が出るコツ(阿部梨絵さん)
思い出アイテムは目に見える所に
大切なものだから残しているけれど、しまいこんで眠らせてしまいがちな、思い出のアイテム。
あえて、いつも目に触れる所に置いて、“今”の時間も一緒に過ごしてみる。
そんなマインドが、暮らしをもっと豊かにしてくれそうです。
受け継がれているBOXをリビングテーブルに
親戚間で代々受け継いでいる大きなボックス。
その時の持ち主が、お嫁に行く時に持っていきたいものを、小さい頃から入れていくもの。
今はリビングで、次の持ち主を待っています(村上桃代さん)
思い出の晴れ着をフレームに入れて飾る
薪ストーブの上に飾られた、和柄のアート。
実はこれ、夫婦それぞれが幼少時に着た七五三の晴れ着の一部!
絵画を飾る感覚で、思い出の品を残す素敵なアイディア(恩田ケイティーさん)
おまけ
猫ちゃんとの暮らし
最後に、取材時にスタッフを癒してくれたかわいい愛猫ちゃんたちをご紹介。
てとてとさん宅の「花火」ちゃんは、ダイニングで撮影中も椅子に座っている堂々っぷり。
リノベーションされた壁に配した、猫専用の小窓も素敵でした。
恩田ルーシーさん宅で出迎えてくれた「大福」ちゃんは、海が見えるソファや、キャビネットの下がお気に入りの定位置。
猫ちゃんたちは、部屋を横断したり、所かまわず幸せそうに眠っていたり、取材スタッフが携帯カメラを向けると撮影タイムを与えてくれたり(笑)と、常時マイペース…!
彼らにとっても、居心地の良いおうちは格別なんだなぁ、としみじみ感じました。
「心地よい」という感覚は、十人十色。
おうち時間を利用して、身の回りの小さな物事から、自分なりの「心地よい」暮らし方を見つけてみてはいかがでしょうか。
これからも、ワクワクするような暮らしのアイディアをご紹介できるよう、ただいま準備していますので、どうぞお楽しみに!
連載「わが家のキッチン、暮らしのかたち」をご覧いただきありがとうございました。
ぜひみなさまの声をお聞かせください。
たくさんのご意見をお待ちしております。
Text:Hitomi Takahashi