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こんにちは。副編集長のともみです。

わが家の娘は1歳半になったところ。

「おいしーしー!(美味しいものをくれ)」「ぱんぱ!(パンをくれ)」と常に食べものを求め、「孤独のグルメ」をよだれを垂らしながら夢中で見る食いしん坊に育っています。

キャラがどんどん分かってきた最近は、ますますコミュニケーションが面白くて、可愛くて!

とはいえ「こんな子と過ごせる今が私の人生の頂点かもなあ」なんて浸った数十分後には「もう勘弁してくれ〜!」となるような、感情ジェットコースターな毎日を過ごしています。親として、人としてのキャパを広げる修行は続く。

さて、そんな今回のテーマは「子育てをして、自分自身が変わったこと、変わらないこと」。

自分以上に大切な存在ができて、生活が一変するので、何もかもが変わったような気もするのですが…。

「自分はこういう人間だ」と思っていたものは、実は大人としての理性や経験値にカバーされていて、それが通じない存在(=子ども)と対峙したときに、むしろ本当の自分らしさのようなものが出てきただけなのかもしれません。

そうやって出てきた自分の核と、パートナーのそれとの掛け算で、家族としての個性が分かってきたこの1年半。

今思うことを綴ってみたいと思います。

子育て前から変わったことと変わらないこと

1. 夫婦間での議論が増えた
2. 好きな人が多くなった
3. 自分の好きな空間は諦めない

 

夫婦間での議論が増えた

子どもというものすごく変数な存在と一緒にいると、予想外なことが起きるのが常。

元々どちらかというと気分屋で行き当たりばったりなタイプでしたが、今や何が起きてもいいように、せめてコントロールできる部分は計画的にしておこうというマインドに変わりました。

夫婦共に都内で働き続けたまま地方移住をしたこともあり、毎週どちらか泊まりがけで出社をしたり、家族総出で移動することも多いので、ふだんのルーティンと違う動きになる時は事前にしっかり計画。

リズムのある子どもの生活をなるべく崩さないためにも、どう動くのがベストか、どう役割分担するか、家族の最適解を都度夫婦で議論するようになりました。

文字にするとなんだか堅苦しいですが、相談をさぼらないことで小さなすれ違いや我慢を溜めず、地道に自分たちなりのチームワークを築けているのかもしれません。

ちなみに「しっかり計画」といっても、予定をきっちり詰めるというわけではなく、むしろ意識的に余白を作ることを計画しているイメージ。

欲張りたい気持ちをゆるめて必要以上にゆとりを作っておくと、結果ちょうどいいんですよね。

とはいえ思いつきでの無計画な行動や、野心をぱんぱんに詰めこむ日々もやっぱり恋しいなあ。

もう少し娘が大きくなった時の、小さな夢にしておこうと思います。

 

好きな人が多くなった

大人になり、不自由なくひとりで暮らせるようになって、いろいろなことを知った気になっていましたが…。

子育てとなると一気に初体験の連続で、「これ世の親たちみんなやってきたの…?」「これは義務教育に組み込んでほしかった…!」なんて思うことだらけでした。

そんな中で、まわりの人たちが遠慮する間もなく差し伸べてくれる手が涙が出るほど嬉しくて!

友人たちの粋な気遣いに感動したり、先輩母さんたちの子育てを学んでは胸が熱くなったり、すれ違う人たちのかけてくれる言葉に「え、世界ってこんなに優しかったの?」と驚いたり。

誰かの素敵なところに気づくシーンが倍増したというか、解像度が上がったというか…とにかくまわりの人たちのことがさらに好きになり、もっと知りたい、話したい、と思うことが増えました。

家族との関係が深まるシーンも増えて、特に私の場合は祖母との距離がまた近くなりました。

私が産後ぼろぼろの時に「今が一番綺麗だよ」と自信を持たせてくれたこと、娘の写真送るたびに「かわいい子を産んでくれてありがとう」と精一杯伝えてくれること。
ひとつひとつが身に沁みて、親並みに私を育ててきてくれた彼女に改めて感謝と愛を感じるように。

人とのコミュニケーションがあまり得意でなかった私に「好き」を増やしてくれた子育て。

誰かから受け取った優しいバトンは、確実にまた誰かに繋げていきたいなと思っています。

 

自分の好きな空間は諦めない

逆に予想外に変わらなかったことは……なんだろう。

色々あるような気もしますが、ぱっと思いついたのは、自分の好きな空間の作り方。

というのも、そこは諦めなきゃいけないものが多いと思っていたんです。

子どもが生まれたら、廊下に飾っていた壺をどかして、ファブリックは洗いやすいものや防水タイプに買い替えて、食卓では繊細な食器を出すシーンは減るんだろうな、と覚悟していました。

でも実際はこの1年半、子どもに合わせて何かを諦めることはほぼありませんでした。

もちろんその分、危なくないかなど注意を払うシーンなどは増えますが、そうしてでも自分の譲れない心地よさを優先したのだなと思います。

大事なものが壊れたり汚れたりすることももちろんありますが、それはそれ。

そういうことを気にして「いつか」としまっておくよりは、好きなものを毎日見たいし手に取りたいし、その積み重ねが暮らしの満足度に繋がるのかなと思っています。

娘も「それはママのだいじだよ」ということがちゃんと分かるようになってきたので、好きなものを日々の暮らしで大切に使う楽しみが伝わっていくといいなあ!

 

さて。今回のお題は私でラストなので、バトンを編集長の萌さんにお戻しします!

6歳になったばかりの娘の杏ちゃんは、感性豊かで本当に可愛らしいのですが、達観した一言や粋な行動が多くて、ときどきびっくりします。

先日那須のわが家まで来てくれて久しぶりに長い時間一緒に過ごせましたが、大好きなおやつを「これ食べてみて!」とみんなに惜しみなく配ってくれたり、居酒屋のお姉さんに帰りがけに「ずっと思ってたんですけど、美人ですね♡」と伝えたり、最終日の朝は、私が後から気づくよう置き手紙をこっそり部屋に残しておいてくれたり…。

人が喜ぶことをさらりとできる萌イズムを杏ちゃんからも沢山感じました。

萌さんの最近見ている景色、またこの日記で教えてもらえるのを楽しみにしています。

 

Illustration:Chiharu Nikaido
Editor : ふじのあやこ

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