NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、パワハラレベルの社長に疲弊し、これからどうすればよいか悩んでいる相談者さんからのお悩みです。

社員数名程度の小さい会社で働いています。
入社直後から多少気にはなっていたのですが、今年に入ってから強い違和感を感じるようになったことがあります。
社長の言動があまりに酷すぎて、パワハラレベルなのです。
確かに、私たちの出来が悪く、社長の考える通りのことを出来ていないことが要因とは思いますが、スイッチが入ると言葉を選ばずに批判し、受け取り側の気持ちを考えずに心無い言葉を吐き捨てます。
ある程度の規模の企業であれば人事部やらに相談すればいい話なのでしょうが、数名規模の会社なのでそうもいきません。(コンプラやら人事領域を担当してる社員なんてそもそもいません。)
私自身が心無い言葉で落ち込むのは勿論ですが、後輩が目の前で同じような状況にあってボロボロと泣いてるにも関わらず「社長、それは言い過ぎです」の一言すら言えない自分が心底情けないです。人間として恥ずかしいです。でも、怖くて言える気がしません。
業務自体は、自分の中の新たな領域にチャレンジできたり、社長に教えてもらうことも多く、面白いのですが、社長の言動に毎日疲れます。
最近は完全に疲弊して、あんなに面白かった仕事が憂鬱になってきました。
ただ、まだまだこの会社で学びたいことが多く、転職する気はまだありません。
(軽くパワハラ状態なのに、まだここにいたいと思うのは感覚が麻痺ってしまってるのでしょうか…。)
萌さんだったら、こんなときどうするのでしょう?
(31歳 / 女性 / 会社員

今日は、大分・湯布院の宿でこの原稿を書いています。

今私が住んでいる長崎から大分が意外と近いことが先月判明して、2ヶ月連続で来てしまいました。

初めて歩いた湯布院の温泉街、湯上がりにビールを飲んで、焼き鳥を食べて、人力車に乗って、なんとも心地よい初夏の過ごし方でした。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

毎日顔を合わせる人の暴言、後輩を守れないこともお辛かったですよね。

それにしても社長、今年に入って何があったんでしょうね…。

私は就職をすることなく会社を起業してしまったこともあり、世間でよく聞く“理不尽な上司”という人と直接関わったことはないのですが、理不尽な上司と経営者とでは意見を聞く耳が多少(いや、ずいぶん)違う気がします。

というのも、俗に言う理不尽な上司はその人自身も職場環境のストレスを部下で発散している可能性もあるし、そこで人間関係が悪化して誰かがやめていくようなことがあっても、正直「どうにでもなれ」と、気にしていない人だっているかもしれません。(ものすごく会社のことを自分ごとにしているのに、そもそもの人間性が理不尽な人もいると思うので一概には言えませんが…)

ただ、経営者はそういうわけにはいきません。

自身が起こしてきた事業も、今いる社員がみんないなくなってしまえば立ち行かなくなるだろうし、またすぐに採用したとしても同じことを繰り返していては、いつまで経っても戦力は足りないまま。

相談者さんがおっしゃる“社員の出来高に対して不満がある”ということが原因だとしても、今の状況だと結果的には自分が一番困る結果になることは社長だって理解されているはずです。

なので私が相談者さんで、これからも働きたいと思っているのであれば社長に伝えます。

人事部がいないのであれば、それは逆に、間に人を挟むことなくタイミングと言葉を選んで伝えられるチャンスでもあるはずです。

社長が相談者さんの後輩に暴言を吐いているような瞬間で伝えるのはドラマチックではありますが、他の人の目もある中で社長のプライドに触れるかもしれませんし、社長自身が感情的になっている時でもあると思うので、改善するためのタイミングとしてはあまりよくないかもしれません。

それよりも、1 on 1で対話ができるような時に、「この仕事が好きで、これからも頑張りたくて、それでいて会社のこれからを考えた時に…」という前提があることを踏まえて、どうしたらもっと良くなるかを社員目線でしっかり伝えるのがいいと思います。

もしできるのであれば、社長へ改善を求めるだけでなく、相談者さんの立場で自分にできることの提案を少しでも付け加えられるとなお安心して聞いてくれるはずです。(「どうせお前には分からない…!」みたいな壁を作られるとせっかくの意見も響かないと思うので。)

むしろ私が社長なら感謝しかないですけどね…。

それで、なんの質問もなく怒鳴られるようなら、正義感も忠誠心も強い相談者さんが今後社長に期待して傷つくのももったいないと思うので、これからの関わり方を少し考えた方がいいかもしれません。

ものすごく自信があって怒鳴り散らしているように見えるかもしれませんが、思うようにいかず、自信をなくして目の前のものに当たっているだけの可能性もあります。

これだけ疲弊してもそんな気持ちでいてくれる相談者さんのような方は、本来はチームの宝だと思います。

今の状況で真っ当な意見をすることは、会社、そして社長自身のためにもなることなので、ちゃんとタイミングと言葉を選んだ上で社長に伝わるといいですね。応援しています!

 

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