NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、心の底から喜べない妊娠にとまどっている相談者さんからのお悩みです。

萌さんこんにちは。私はサッカーが好きで、都倉選手から萌さんの事を知りました!
萌さんと名前が似ていたり、杏ちゃんと誕生日が近いことから勝手に親近感抱いています。

本題なのですが、私は大学時代からかれこれ8年ほど付き合っていた人とついに去年の12月に結婚をしました。
夏に結婚式を挙げることも決まっており、今年は結婚式、新婚旅行と忙しい年になるぞ!と楽しみに思っていた矢先、妊娠していることが発覚しました。
私たちのプランの中には、まだ子供を育てるという計画はなく、まだまだ2人で行きたい場所ややりたい事、友達とだって行きたい場所がたくさんあります。
この自分たち優先の気持ちの方が強く、正直お互い心の底から喜べてはいないのが現状です。
そんなこと言ったって、授かりもの。
望んでも授かれない方が世の中に沢山いることは理解しています。
ただ、まだ結婚して半年です。
経済的にも環境的にも、もちろん気持ちの面でも受け入れる体制が整っていないのが事実です。
両家の親は孫の顔が見たいので、どんなサポートでもする。何とかなる。産みなさい。の一択です。
ですが、産んでから育てていくのは私たち2人な訳で…、心の底から喜べていないのに産むのは無責任で申し訳ないと思っています。
こう思ってしまうのは、私たちはまだ自分のことしか見れておらず、自分勝手な行動なのでしょうか…?
周りの言うことに流されて決断することの方が無責任な行動だと思っています。
もちろんこの機会を逃したら、次また授かれるかだってわかりません。
どうしたらいいかわからず、ご相談させていただきました。
(27歳、女性、会社員

寒暖差って言葉が生まれたのは、きっと何百年も昔の今週なのでは…?と思うほど、変化の激しい日々ですねぇ。

きのうと今日が10度も違うなんて!クーラーをつけた翌日に湯たんぽを抱えることになるとは思いませんでした。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

ご懐妊おめでとうございます、というお祝いの言葉も素直に向き合える状況ではないかもしれませんが、やっぱり妊娠というのは尊いことです。おめでとうございます。

計画になかったのであれば、なんとかして避妊してほしかったというのが正直な感想です。(とはいえ10人に1人は避妊していても妊娠する可能性がある、というデータもあるのでそうであれば勝手な感想で申し訳ありません。)

ドライな言い方ですが、もはや今の相談者さんはどちらの選択をされても後悔することになると思います。

このままご出産されて、夜中に何度も起きて授乳をしながら、たまたま暗い部屋で開いたSNSでご友人が華やかに着飾って楽しそうに旅行をしていた時、もしかすると涙が出るかもしれません。

万が一産まない選択をされて、5年後に子どもが欲しいと思った時にはなかなかできず、それから何年経っても毎月生理が来るばかりで、治療に向けて仕事を調整して、通院の帰り道に街で妊婦さんに席を譲った時、もしかすると電車を降りた後に涙が出るかもしれません。

どちらの後悔が大きいかは私には分かりませんが、唯一後悔を減らす方法があるとしたら誰かに決めてもらわず自分で決めることだと思います。

私の経験上の話をすると、たとえ授乳をしながら涙を流す夜があったとしても、それよりも自然と考えてしまうのは子どもが寒くないか暑くないか、苦しくないか。

少し大きくなると、悲しい思いをしていないか、その目に映る世界が美しいか、今日もたくさん笑えたか、そんなことばかりです。

相談者さんは子育てをしている人を見て、人生の主役が子どもに奪われているように見えるかもしれませんが、実は奪われないように必死にならないとそうなってしまうほどに、びっくりするほど愛しくて尊い存在です。

どんな子どもが生まれてくるかも分からないので無責任なことは言えませんが、出会って1ヶ月で妊娠したのならまだしも、これまで8年間も一緒にいられたのであれば十分二人の時間は濃密だったのではないでしょうか。

新婚旅行も多少プランを変えれば妊娠中の旅行はそれはそれで神秘的で忘れられないものになると思いますよ。

マタニティだからこその結婚式のスタイルもあれば、子どもが2歳くらいになった時に一緒に楽しむ挙式スタイルだってあるかもしれません。

私は、妊娠中も子どもが0歳の時も、子どもがいない友達とも沢山旅行をしたし、ライフステージは変わったけれど、新しい景色も一緒に楽しめたと思っています。

生まれた瞬間から物理的に絶対に育てられない状況なら、確かに産むのは無責任な選択だと思いますが、いつか欲しいけど今はもう少し楽しみたいということなのであれば、この状況になった以上、自分の今後を様々なパラレルワールドで見て、どの道が一番後悔しないか考えてみてくださいね。

両家のご両親がお元気である状態もそう長く続くことではありません。

応援しています!

 

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人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
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悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
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