大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、コロナ禍でお子さんを保育園へ預けることにモヤモヤを感じている相談者さんからのお悩みです。
私は3歳の息子をもつ母親です。
夫と3人暮らし、家族の中で小さな幸せを見つけながら毎日細やかに楽しく過ごしています。
最近コロナ禍での自分のあり方?について感じる事があり萌さんならどう考えるのか気になり相談です。
我が家は現在共働きです。
私が働かないと生活出来ない訳ではない(はず)なのですが、
私自身仕事が好きで子どもが産まれてからも息子を保育園に預け仕事をしています。
仕事がある事で自分の気持ちを整理したり、お迎えの時間まで目一杯働き息子を迎えに行く瞬間は仕事へのやりがい、母としての責任両方を感じ生きるエネルギーになっています。
夫もそんな私の様子を見て安心し働く事に誰も反対しておらず寧ろ上手く回っているように感じています。
しかし最近は保育園や身近で感染拡大が起きその度に園からのお知らせが入ります。
私は本来であれば働かなくてもよい状況の中、自分が好きな仕事をする為に自宅で過ごせるはずの息子を、感染の恐れのある場所に置いて仕事をしに行く。
そんな自分にモヤモヤを感じる日が続いています。
仕事をしていればそんな簡単には休めない。
園からは”お休みをしているご家庭もあります。”と通知を見ると毎日大切に育てているつもりの息子をそんな場所に置いて行き私は何をしているんだろうと思ってしまっています。
どこにいたって誰から感染するか分からない中、私が仕事を辞める事でその問題が解決するわけでもないような気がして。
でも何かあってからの後悔もしたくなくて。
何が正しいのか。
仕事は辞めなくていいと誰かに言って欲しい自分も多分いて。
萌さんならどう考えますか?
(35歳、女性、会社員)
この原稿を書いている今日は、敬老の日。
せっかくなので両親を招待して都内でホテルステイをしてきました。
仕事でよく通る道だとしても、いつもとは違うメンバーと違う目的で来ると非日常になるんだなぁ、と良い時間でした。
さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。
何があっても仕事をしなければならない状況の方、お子さんがいらっしゃらない方、自分にできる仕事が見つからない方、様々な方々からお悩みをいただくので、悩みというのは本当に十人十色だな…と思います。
ある角度から見ると相談者さんは恵まれていると思われてしまうこともあるかもしれませんが、それぞれに自分の決断や選択によって作られていく目の前の事実に、悩んでモヤモヤしますよね。
このお悩みに対してふたつの視点からご自身の考えを再確認できると良いのかなと思いました。
まずはご自身の仕事について。
仕事というものを、私は社会との関わり方のひとつだと思っています。
社会の中で “価値”を生み出すからお金が発生する。
ただ社会との関わり方にはきっと様々な形があって、しなくて良いのであれば別に仕事という手段を取らなくても良いのかもしれません。
私は仕事を通して社会に関わって役に立てることがどうしても好きで、個人的にはプライベートでも仕事でも常にやりたいことが湧き出てきて、その結果自分の生み出したお金で誰かに贈り物をして、季節に合わせて旅行に行ったり自分の欲しいものを買って、いつでも自由に選択できるという状態が理想です。
なので、少し前のお悩みでも書きましたが、たとえ今の仕事を突然すべて取り上げられたとしても、気づけばどこかでまた別の形で仕事を生み出しているだろうな、とも自己分析しています。
やらなくてもいいはずのことを自分の都合だけでやってしまっている、と思うと罪悪感が生まれてしまうかもしれませんが、社会とどう付き合っていきたいのかということに今一度向き合って、自分はそれを大切にしていると考えるのはいかがでしょうか。
子どもはあっという間に大きくなって、親元を離れ自分の予定で忙しくなっていきます。
もちろんこの期間だけ“お休み期間”と捉えてもいいのかもしれませんが、相談者さんの人生を考えた時に、自分がどう在りたいかは重要な指針だと思います。
やりがいもあって、育児との両立性もある仕事に出会えている相談者さんは、個人的な意見を言うならば罪悪感を持たずめいっぱい専念したらいいと思います。
その上で、ふたつめの視点として子どもの社会性を考えてみられると良いかもしれません。
「こういう時はどうしたらいいの?」を子どもが自分で考えて、アドバイスをしながらその子の価値観や人生ができていく。
保育園は、親が仕事をしている間にただ待っている場所ではなく、子どもにとっては大切な社会です。
本来なら家で安全に過ごせるのに、感染のリスクがある場所に子どもを預けるという罪悪感があるとのことですが、仰る通り、お母さんと二人で過ごしていてもどこで感染するかは誰にも分かりません。
もちろん、親は少しでもリスクがない環境を選びたいと願いますが、土に触れたり、他の子どもと接しながら何度も風邪をひいたり怪我をしたりして、子どもは強くなり免疫を高めていくはずです。
これから先、ずっと側にいてあげられることはできないからこそ、社会の中で生きていけるようにしてあげることが、本当の意味で子どもを守るということなのかな、 と私は思います。
(保育園から通知が来た時や、感染拡大ピーク時に、できる時は自宅保育をするなどバランスが取れるといいですね)
それに、仕事を楽しそうにするお母さんを見て育った息子さんは、女性の仕事を応援し、ならではの働き方を尊重できる男性に育っていくはずです。
不安なニュースの多い世の中ですが、子どもを“守る”ということを、共に様々な視点で見つめていきたいですね。
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その名も「深夜の、かけこみ横丁」。
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「浮気した夫とのこれから」
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「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」
身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。
横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。
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WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。
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