NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、保育園の先生の言葉に心が振り回されているという相談者さんからのお悩みです。

今年2歳になる女の子の母です。
フルタイムで看護師として働いています。

昨年の夏から通い始めた保育園は、当時はあたたかい先生たちの見守りのもと、とてもご機嫌で過ごせていました。
しかし進級したいまは月に1回は何かと「机の上に足を乗せてます」「英語教室に関心がなく自分の服に着けた名札をいじってました」など言われます。
まだ2歳にならない子どもが行儀よく過ごせないのは問題ないのでは?と夫婦間では納得してますし、「足を乗せるのは危ないよ」「英語教室がつまらないときもあるよね」とほったらかしにはせず対応しています。
ただ、何かとマイナスに子どもを見ているように思える先生の言動に親の心が振り回されていて、お迎えの時間が1番しんどいのです。
萌さんは保育園の先生とどんな気持ちで接しますか?
コツなどあれば教えてください。

(34歳/女性/会社員)

長崎に住んで2度目の夏、この前初めて川沿いのテントサウナに挑戦してみたのですが、これがもう楽しくて!

普段のサウナならシャワーで汗を流してからゆっくり行儀良く入る水風呂ですが、誰のことも気にせず川に飛び込んだ瞬間のあの至福感…!

熱くなった頭も潜って冷やして、自由と好奇心に心地良さが加わった素晴らしい遊びでした。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

小さな頃に思っていた「先生という完璧な存在」といったイメージはどうしてもどこかに染み付いていて、そんな先生に少しでもマイナスの話をされると全否定されているような気持ちになって落ち込んでしまいますよね。

私も娘が生まれてから3度目の地に住んでいることもあり、娘の年齢の割には多くの先生を経験している方かもしれません。

相談者さんのおっしゃっている“コツ”というほどではないのですが、私は先生から見えている景色を想像するようにしています。

たとえば私は、おそらく周りのお母さんたちよりは出張が多い方だと思います。

娘も月に1度は1週間程度保育園を休み、一緒に東京に連れていき実家で面倒を見てもらいながら会社に行く、ということを大阪時代も札幌時代も続けてきました。
(私の実家では母と二人で過ごすだけでなく、親戚や近所の子どもたちが常に集まるような家でもあるので、それはとても良い経験だと思っています)

ただ、それに対しては「連れ回してかわいそう」と思う人もいるかもしれないし、様々な意見があると思っています。

私も初めての子育ての中で、(特にこのコロナ禍においては)行き来することを良くないと思っているかな、など過度に気にしてしまっていることもあって、先生や周りの方のコメントやリアクションを勝手にネガティブに受け取って、引きずってしまうようなこともありました。

だけどそれに対して、相手から見える景色を想像してみるのです。

先生はいつだって年間スケジュールの中で子どもたちの園での生活が楽しくなるように計画を立てて毎日を過ごしていて、その中で日々新しい歌やダンスを覚えさせたり、楽しく無事に過ごせるようにしつつ、たまにある発表会や作品展で、親にちゃんとその姿を見せてあげるべく練習して、準備したりしてくれているはず。

毎日そこに向き合っている先生からすると、おそらく娘が1週間休むとなったら、「~ちゃんのお別れ会の日はいないんだな。急にいなくなっちゃうと寂しいだろうな」とか「~を作る日にいないなら、別で作らせてあげないと」とか、頭の中では色々とシミュレーションをしてコメントをしてくれているんですよね。

札幌でも大阪でも、今住んでいる長崎でもそうですが、なんなら仕事を終えてまだ頭の中が完全には切り替わらない状態でお迎えに行く保護者と、年間スケジュールを踏まえた上で一日中子どものことを見てくれていた先生からは見えている景色が違って、そこにはニュアンスの違いが多少なりともあるのは当然だと思うようになってからは、園での子どもの様子に加えて、コメントをくださる先生の1日の姿も想像するようになりました。

相談者さんの場合は、お子さんのマイナス面を伝えられるということでまた事例も違いますが、先生はその場所から見えている事実を“伝えなくちゃ”という気持ちで伝えているだけなのかもしれません。

先生の1日の姿を想像する、と上で書きましたが、もう少し遡って先生が保育園に勤められるまでの人生を想像してみると、先生の年齢やキャリア、一人の人間として見た時に「まずこういう部分を伝えてくれる要因として、この先生がこういう経験をしたからなのかな」なんてことまで想像できたりします。

報告される事実は変わらなくても、先生を「完璧な存在」ではなく「一人の人間」として見られるだけで、気持ちは少し楽になるし、“攻撃”と捉えないことによって、こちらから質問が生まれて、それによって先生が本来伝えたかった意図が見つかることもあるかもしれません。

あまりに疑問があるならちゃんと面談の時間を設けてもらったり、上の先生に相談したりしてもいいかもしれませんが、時々あるマイナス評価に気持ちが振り回されるのが嫌、ということだったら、まずは先生からのコメントを別の角度から見つめてみる。

2歳が机に足を乗せることなんてしょっちゅうだし、英語に関心がないなんて気にすることでもないと思います。

世間には色々な伝え方がありますが、お互いそのまま受け取らず反対側から見たり、自分が誰かに伝える時の糧にしていきましょう…!

応援しています。

 

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