こんにちは。NEXTWEEKEND代表の村上萌です。
鹿児島県とNEXTWEEKENDとのお取り組みDiscoverkagoshima企画がスタートしたことを「渇望していたものは自然の中にありました。美しすぎる、冬の鹿児島での過ごし方。」という記事で書かせていただきましたが、現在、首都圏などに緊急事態宣言の発令中のためツアーは一時受付を中止することに…。
せっかくなので、12月の取材で私が叶えてきた、5つのWISHLISTについて5日間連続で綴っています。
気軽に旅に行けない今だからこそ、少しでも心地良い鹿児島の空気がお届けできたら嬉しいです。
まず、事前に立てたWISHLISTはこちら。
今回は3つ目の「自然の中で、自分の持っているものだけに集中したい」について。
忙しない予定や、あらゆる煩悩に取り囲まれる現代においては、自分がとても大きなものを抱えていると思ってしまいがち。
だけど、実は自分の持っているものはいつだってシンプル。
これまでたくさんの出会いや別れを経験し、その都度選択をしながら歩いて来た、他でもない今日の思考と、そこにある選択そのものが、今の自分の唯一の持ち物。
変えられない過去の後悔や理不尽な他人のこと、起きてもいない未来への不安は、自分の持ち物なんかではないんだ、ということへの気づき。
って、こんなことは、文字にしてしまえば、「そりゃそうだよね〜」という話なのですが、結局のところ、忙しなさと煩悩の中に埋もれてしまうと、何度でも、大きなものを抱えてしまうのが人間なのかな、とも思ったりします。
鹿児島は、そんなシンプルなことを思い出せる瞬間で溢れていました。
奄美大島の空港からほど近い、田中一村記念美術館。
一村は、幼い頃から画家としての才能があったにもかかわらず、なかなか世の中にその才能が認められず、50歳で奄美大島に移住。
働いて資金を貯めながら奄美の自然を描く、を繰り返し、誰にも看取られないままこの世を去った後に作品が有名になった画家。
南へ向かったことから、日本のゴーギャンとも称されているのだとか。
そんな一村がこの世に遺した作品が約80点展示され、その一村が愛した奄美の自然風景が再現された庭を歩くことができる美術館です。
誰に認められなくても、自分の見たい景色を見るために移住を決断し、そして表現し続けた一村…!
突如ファンになり、お土産を爆買い。
気づけば、一村呼び…!(すみません)
自分から湧き出てくる気持ちを信じ続けた一村のことを思って、ハガキを見るたびに勇気をもらえそうです。
ちなみにここからは、奄美大島から飛行機で約50分で行ける鹿児島県本土へ。
冬なのに、コスモスと菜の花が一斉に咲き乱れる、神々しい池田湖と開聞岳(かいもんだけ)。
取材班も、壮大な自然を前にして、なんとも余計なものがそぎ落とされたシンプルな会話を楽しむことができました。
(シンプルすぎて、もはや初めましてのよう…)
初めて来たのに、ずっと待っていてくれたと錯覚するほどの包容力がある、霧島神宮の優しい空気と巨大な御神木。
(坂本龍馬が日本最初の新婚旅行で訪れたんですって…!)
霧島神宮から少し足をのばしたところには、なんとも神秘的な霧島神水峡。
遊歩道から、溶岩が柱状に冷えて固まった柱状節理が見られたりと、なんともダイナミックな、パワースポット…!
こちらはミシュラングリーンガイドで1つ星を獲得するほど美しい建造物、薩摩伝承館。
飛行機のない時代から、日本の玄関としてさまざまな海外の文化を受け入れて来た薩摩の歴史が、ぎゅっと濃縮された場所。
西郷隆盛の半纏(はんてん)のレプリカを羽織らせてもらいました…!
長く続いてきた歴史をあらためて学び、同時に、誰もが知っている著名な歴史上の人物たちの苦悩や葛藤を知り、そんな人間らしさがあるから、文化も発展したんだよなぁ、と痛感する鹿児島での時間でした。
自分が今抱えているものを勝手に大きくして、押しつぶされて立ち止まるのではなく、いつだって身軽に、歩き続けていきたいなと思ったのでした。
明日は4つ目のWISHLIST「好奇心をくすぐる、新しい体験をしてみたい」を公開します。
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