NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、こんなお悩みです。

学生時代からNEXTWEEKENDの大ファンで、こちらのコーナーもいつも楽しみに読ませていただいています。萌さんの美しさだけでなく芯があり、仕事もプライベートも両立しその都度自分にとってベストな選択をし、しなやかに人生を歩まれている姿にいつも励まされています。

さて、本題ですが私には現在一人息子がいます。長年子どもを希望しており念願の子どもだったのでとても可愛く、大変だけれど愛おしさと充実を感じながら育児しています。

しかし、私はずっと「子どもを産むなら女の子が欲しい」と思っていました。妊娠が発覚した当初から女の子の名前候補を沢山考え、可愛い女の子の服を見ては胸を躍らせていました。しかし、ある日の妊婦検診の時に「男の子ですね」と知らされ、ショックを隠しきれませんでした。

想像していた娘との穏やかで楽しい日々の夢は一瞬で奪われ、我が子には申し訳ないですがその後は鬱々とした妊娠生活になり、男の子の名前も全く思い付かず、男の子服やグッズを揃えるのも億劫になり出産を迎えました。

実際に産まれた後はもちろん何物にも変え難い可愛い我が子なのですが、いまだに「女の子が欲しかった…」という想いを捨てきれません。インスタでキラキラした母と娘の姿を見るたびに落ち込み、「自分はこういう生活はできないのか」と悲しくなります。もう一人挑戦することもできますが、もしまた男の子で男の子二人育児となるととても自分にこなせる気がせず、今はその勇気がありません。

萌さんのお子さんは女の子なので想像での話にはなると思いますが、もしこのような状況に置かれたら萌さんならどうされるでしょうか?
長くなりすみません、最後までお読みいただきありがとうございました。

(33歳・主婦)

昨夜、夫の単身赴任先の盛岡から横浜に戻ってきました。盛岡は純喫茶が多くて、「今日のおやつはどうしようかな」が尽きなくて…!やっぱり知らない場所を開拓するのが大好きだなぁ。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。“無事に子どもが産まれたことだけで奇跡みたいなものだよ”と誰に言われても、自分の悩みは自分だけのものですよね…。小さな頃、わがままを言って、歴史上や遠い世界の誰かと比べて説得される度に、それでも自分はこの環境下に生まれたのだから見える景色も欲も違うのだよ、と心の中で何度も思っていました。

だとしたら、自分だけの方法で納得するしかありません。苦しみや悩みだけは自分のものなのに、嫉妬や絶望だけは他者軸というのももったいないですよね。インスタでどこかの母娘がキラキラして見えるかもしれませんが、それは一部にしか過ぎません。その人はもしかしたら、「青い目に生まれたかった」「大学に行きたかった」「男の人に生まれたかった」など、こちらには見えない苦しみを抱えているかもしれません。

自身の葛藤を昇華させるためには、相談者さんが、“女の子がほしかった”と思う気持ちに罪悪感を持ち、それを消そうとして1人で苦しむよりは、しっかりと受け入れることが必要だと思います。もし女の子がいたら一緒に何をしたかったのか考えてみてください。その中には、女の子でないとできない、と思い込んでいるものもあるかもしれません。

大人になっても一緒に旅行に行きたかった、お揃いの洋服を着たかった、三つ編みを編んであげたかった、恋愛相談にのりたかった。色々出てくるかもしれませんが、自分の感情を自分で認めて、ちゃんと愛でて、そして今目の前にいる息子さんとその気持ちをどう工夫して楽しむかを考えてみてください。物事が思った通りにいかなかった時に、「じゃあどうやって楽しもうかな?」と考える視点が、何より自分らしさに出会えるチャンス。向き合うことで「むしろこれは男の子との方が楽しめそう…!」ということも見つかるはずです。

制限のほとんどを、人は自分でかけてしまいます。大人だからはしゃげない、仕事だから楽しいはずがない、男の子だからきっとできない…など、42.195kmのマラソンだとゴール時に倒れこむ人も、100kmマラソンでは気づかないうちに42.195km地点を通過するそうです。自分でかけた制限は自分で外して、料理番組の企画のように目の前にある素材でどう美味しく料理を仕上げていこうかを企むほうが、きっと明日は楽しくなるはずです。(息子さんを食材に喩えるのも失礼な話ですが、誰もが自分の人生のたった1人の主人公だととらえた時に、起こりうる出来事や出会いを精神論として素材にとらえたら…の話です…!)

とはいえ…という気持ちが拭えないのもよく分かりますが、事実が変えられないなら自分の気持ちを変えるほかありません。共に今生きるこの時代で自分の人生を楽しんでいきましょう!応援しています。

 

お悩み募集中!

「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。

大きな声では言いづらいけどちょっと誰かに聞いてほしい…

そんなお悩みがある方はぜひ以下のフォームからご投稿ください。

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※すべての質問に回答できるわけではございません。
また、頂いたお悩みはNEXTWEEKEND/村上萌の発信する他のコンテンツで使用させて頂く場合がございますこと予めご了承のほどよろしくお願いします。

「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。


▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
流通:全国書店、ネット書店
Amazonで購入する

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