NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、こんなお悩みです。

年々優柔不断になっていて、買い物や食事の際にもなかなか決められなく、悩むことが多いです。

今一歳の娘を育てているのですが、子育てをしていると決断しなければならないことが多すぎて辛いです。子育てグッズは何を買えばいいのかといった小さなことから、教育に関する大きな決断まで、日々考えることが多くて疲れてしまいます。私の決断が、この子の未来に関わってくると思うと悩んでしまい、決めた後もずっと不安が拭えません。正解がないのはわかっているのですが、自分の決断に自信を持てなくて辛いです。4月から保育園に行かせます。自営業なので復帰時期は自分で決められたので、熟考した上で決めました。でも本当に良かったのかな、早かったかな。と毎日悶々としています。

これから先も、こんな風に決断していかなければいけないことがたくさんあると思うと、憂鬱で責任に押しつぶされそうです。ずっと萌さんが大好きでインスタなど拝見していますが、とても軽やかかつ前向きに大きな決断をして、家族で毎日を楽しまれているように思います。こんなにウジウジとしている私に何がアドバイスをお願いできたらと思います。よろしくお願いします。

(35歳・自営業)

 

やっと新居が整ってきて、朝ごはんを作ったりお香を焚いたり日常が始まった感があります…!今回の家は娘が「パリと、海」という壮大(?)なテーマを掲げているので、早く色々そろえていきたいな。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます!相談者さんは、ものすごく慎重に物事を考えられる方なのだろうな…と思いました。私のことを軽やかに大きな決断をしているように見えると書いてくださっていますが、確かに起業も移住も新事業も、結果的には大きな決断を繰り返していますが、おそらく全体的に相談者さんより長くも深くも考えていないと思います。

心理学の実験で、制限時間をつけたグループと、熟考を許されたグループとでクイズを競ってみたところ、前者の方が正解率が高かったというものがあるそうですが、沢山の選択肢と情報を揃えて何周も考えることと良い結果は、必ずしも比例するわけではないようです。

人生はクイズのように○と×の道があるわけではないから、答え合わせができずより難しく感じるかもしれませんが、答えは今ここにある自分自身の「納得」「満足」「喜び」に尽きると思います。相談者さんが選んだ後に「これでよかったのかな」と不安になるのは、砂粒のように多い世界中の沢山の他人の情報と比べていたり、目の前を楽しもうとしていないからかもしれません。

この前、たまたま目にした興味深い記事の内容を社内会議でも共有したのですが「楽観主義者」は“今”と“未来”がワンセットであるのに対し、「悲観論者」は“過去”と“未来”がワンセットなのだそうです。

楽観主義者は、自分が望んでいる未来の状態を想定して、今現在の自分の行動をそこに向けてマッチさせて未来を作って実感していくのに対し、悲観的な人には、不安に思う“未来”と、後悔すべき“過去”があるだけで、行動しているはずの“今”はいつも気をもんでいる時間なのだそうです。

幸せの実感は間違いなく“今”にあると思います。相談者さんが決断したこと自体がもう正解で、あとは「あぁ、これにしてよかった!」と何度も思える“今”を作っていくのみです。

ランチに選んだトンカツがカリッと揚がっていなかったなら、「よし、次この店に来た時はパスタにしよう。この気持ちを晴らすべく、食後のコーヒーはテラスが気持ち良いカフェに行こう」と思えばいいし、選んだ子育てグッズにお子さんが退屈していそうだったら、「すごい!この子も個性がはっきりしてきたな…こんなに動くものが好きなら、今度水族館に連れて行ってあげよう」と思えばいいかもしれない。その瞬間“失敗”に見えることを後悔して嘆いていてもそれは失敗でしかありませんが、そこで何を思うかによってはその失敗は未来の“大成功”の種になるはずです。

ここまで読んでいただき、「私は悲観論者なんだ…!」と、さらにこの言葉を調べて自分に当てはめながらその輪郭を色濃くする必要はありません。これについてはこの情報で十分です。考え方は、変えたいと思った時から少しずつ変えていくことができます。

私たちは日々膨大な量の情報に囲まれています。それを徹底的に調べながら、他の誰と比べても完璧な答えを選んでいくなんてことは到底無理な話です。

自分と大切な人にとって、今よりちょっとでも楽しい未来を作っていくために、情報は参考程度に取り入れながら、味を確認しながら料理の味付けをしていくように「こうかな?あ、やっぱりおいしくなった!」とか「ちょっとしょっぱかったから、野菜を足そう…!」くらいの気軽さで選択を繰り返してみてください。

そうこうしているうちに、過去は後悔するための時間ではなく、今の自分の判断を肯定してくれる存在になっていくはずです。相談者さんが楽しいのが1番!大丈夫、きっと今日からでもできることがあるはずです!応援しています。

 

お悩み募集中!

「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。

大きな声では言いづらいけどちょっと誰かに聞いてほしい…

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※すべての質問に回答できるわけではございません。
また、頂いたお悩みはNEXTWEEKEND/村上萌の発信する他のコンテンツで使用させて頂く場合がございますこと予めご了承のほどよろしくお願いします。

「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。


▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
流通:全国書店、ネット書店
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