NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、子どもにイライラしてしまって自己嫌悪になるという相談者さんからのお悩みです。

萌さん、こんにちは。
雑誌のころから楽しみに拝見しております。
いつも前向きな力をくれるNEXTWEEKEND に私の心は支えられています。
今回、子育て中の心の持ちようについての相談です。
わたしには現在1歳10ヶ月になる息子がいます。
夫も子育てにとても力を注いでくれて幸せな毎日を送っています。

しかし、子どもの発達が進むにつれ叱ることが増え、特に俗に言うイヤイヤ期に突入しつつある今、子どもの激しい泣きや癇癪にイライラし、心折れてしまう日も少なくありません。
イヤイヤ期というのは自我の芽生えで、喜ばしい成長だとは頭で理解してはいますが、心が疲弊してしまい、息子につい声を荒らげてしまったりすることもあります。
息子が穏やかに落ち着くと、イライラはしゅんと萎んで、自責の念に駆られてしまう。
そんな瞬間湯沸かし器のような感情に振り回されています。

明るく朗らかな親でありたいと理想はあるのですが、現実の私はイライラばっかり。
ギャップにモヤモヤしています。

よく、「萌さんならどうするかな?」と頭に浮かべて行動することがあるのですが、萌さんのイライラしている姿は想像できませんでした。
どのように子育てのイライラと付き合っていらっしゃるのか、瞬間的に沸騰しないよう心がけていらっしゃることなどあれば教えていただきたいです。(そもそも子育てでイライラすることありますか?)
最後になりますが、毎日寒くなってきました。
萌さん、編集部の皆さまどうぞご自愛ください。
これからも発信を楽しみにしています。
(31歳・女性・会社員)

長崎で今暮らしている家が、少し古い一軒家のために暖房をつけてもどうしても家の中が寒くて。

5本指靴下を履いたり湯たんぽを作ったり、生姜シロップを作ったりして、昔の人の知恵に助けられています。

そう考えると、便利さは人に“時間”を与えるけれど、“考える力”は奪っているのかもしれないなぁ、なんて。

何事もバランスですね。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

現実と理想はいつでもギャップがありますよねぇ。

想像できないと言ってくださっていますが、もちろん私もイライラしますし、その気持ちのままポテトチップスを一袋食べたことだってあります。

ただ、大きな声を出したり自分が振り回されるようなことは比較的少ない方だと思っていて、それを自分なりに三つの理由でおこたえしたいと思います。

一つ目は都度怒りの理由を探しているからなのかな、と思っています。

子どもにイライラしてしまう時を客観的に思い返してみると、だいたいこちらの言うことを聞いてくれなかったり、思い通りにいかない時なんですよね。

家で食事をしている時に娘が突然立ち上がってぬいぐるみを取りに行って遊びだしても、注意はしたとしてもそこまでイライラしないのに、外食先で同じことが起きた時にイライラしてしまうのは、誰かに迷惑をかけたくない、しつけができていないと思われたくない、ドラマの中のような親子の食事シーンを思い描いていた、など、こちらの勝手な理想があるから。

娘からしたら、いつも目の前のことに一生懸命生きているだけなのに、大人の都合に振り回されているとも言えるのかもしれません。

だからまずは、怒りに任せて爆発する前に「なんで今私はイライラしているんだっけ?」と一度考えてみると、「そっか、本来はこうしてほしかったのか」ということが改めてわかって、よりそれが伝わる方法で表現できたりもします。

そして二つ目は「理解しようとする」ということ。

そんなに立派にできている訳ではないのですが、私はこのコーナーでいただくお悩み相談も、漫画を読む時も、ニュースで見かける事件ですら、事実に対して感情的になる前に「なぜこの人はこの心理状況になったのだろう?」ということを考えます。

そうすると、共感はできなかったとしても多少理解できる部分もあったりして、少し気持ちに寄り添うことができます。

「なんでこんなに散らかすんだろう?」→「片付けするのがつまらないと思ってるのかな?楽しくするにはどうしたらいいんだろう。ご褒美シールでも導入するか。」

「なんで朝起きてから、保育園の準備を全然してくれないんだろう?」→「ママと離れるのが寂しいのかな…帰ってきた後の約束をしよう」

とか、解決策が出てくるだけでなく、自分自身そんな思考回路を辿っているうちに気持ちが落ち着いてきたりするのが良いところ。

最後に、私はイライラすればするほど物理的にちょっとだけ距離を置くようにしています笑。

「無理、もう嫌だ」と思ったらトイレにこもったり、お風呂に入ったり、庭に出たり、謎に朝からノンアルコールビール開けたり笑。

これは夫や他の誰かに対してイライラした時も同じなのですが、感情的なまま相手に向き合うと、無駄に傷つけてしまいますが、冒頭に書いた通り、本来こうしてほしかったということがあるのであれば、それをちゃんと伝えられるよう気持ちを整えた方が、お互いにとってプラスのはず。

一度距離を置いて別のことをすると、俯瞰で見られるので絶対におすすめです。

ちなみに、この前家の庭でBBQをしている時に夫にちょっとイラッとすることがあって笑、その時は既に外にいたので出ていく場所もなかったのですが、喧嘩にもしたくなかったので、何も言わずに窓を閉めて鍵をかけて、家出ならぬ家入をしました。(しばらくしたら焼きマシュマロ持って窓の外から必死に謝っている顔が見えたので許しましたが…笑)

怒りというのは誰にでもある感情ですが、その瞬間にそれを自覚するだけで少し落ち着くことができるので、自分なりの方法をいくつか持っておけるといいですよね!

お互い上手に付き合っていきましょう!

応援しています!

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「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
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