NEXTWEEKENDコラムよりお届けする「家族で楽しむ、二十四節気の暮らしカレンダー」。
歳時プランナーとしても活躍するWeekender編集部代表コラムニストSasaki Mayukoさんが、「二十四節気」から紐解く、新しい季節の楽しみ方をお届けしています。
季節はすっかり秋から冬へと変わり、気がつけばもう師走。
すでに忙しなさを感じている方も多いのではないでしょうか。
今月は、二十四節気とともに、この季節に関わりの深い習慣について深堀りしながら、家族で楽しめるアイデアをご紹介します。
12月の二十四節気
「二十四節気」とは、太陽の動きをもとに1年を24等分(約15日ずつ)し、それぞれに名前を付け季節を表したもの。
古くから四季の楽しみや行事、種まきや収穫などの農作業の目安としても活用してきた「季節の移り変わりを知るためのサイン」。
ひと月に二度ある二十四節気のタイミングを意識してみると、新しい季節の楽しみ方が見つかりますよ。
大雪(たいせつ):12月7日頃~
本格的に冬が到来する頃。
山だけでなく平野でも雪が降り出す時期。冬至(とうじ):12月22日頃~
一年で昼が最も短く、夜が最も長い日。
夏至から半年、冬という季節の中間地点。
大雪(たいせつ)には、
少しずつ始めたい小掃除を
雪も降り始め、本格的な冬を迎える「大雪」。
新しい年の準備を始める「正月事始め」もこの時期となり、お正月の神様「年神様」をお迎えする準備が始まります。
正月事始め(しょうがつことはじめ)
毎年12月13日。
この日から物事を始めるのが良いとされ、元旦を迎えるための準備を始める日。
一年の煤を払う「煤払い(すすはらい)」や、門松やおせち料理を作るための薪など、お正月に必要な木を山に取りに行く「松迎え(まつむかえ)」が習慣とされていました。
全国の寺社でも、この日に煤払いや大掃除などを行う風習は残っており、師走の風物詩としてニュースで取り上げられることも。
このタイミングをきっかけに、まずは“小掃除”から始めてみてはいかがでしょう…!
ハギレ・古布で作る、ミニはたき
いつか使おうと思っていたハギレや、新年を迎える前に処分しようとしていた古布や古着。
そのまま捨ててしまうのはもったいないので、掃除に活用してみましょう。
今回は小さなお子さんも一緒に使える“ミニはたき”の作り方をご紹介します。
材料
・ハギレや古布など数枚(一辺が約40~50㎝以上あるもの)
・紐(麻紐・タコ糸など)
・輪ゴム
・はたきの柄となる棒(持ちやすい長めのものがおすすめ)
作り方
1. 布に数センチ程度ハサミで切れ目を入れ、手で割く。
(今回は、約2㎝前後の幅に切った布を8~9枚使用して作りました。)
2. 【1】で切った布を放射状に並べる。
3. 【2】で並べた布の中心部分を、用意した棒の先を包むように覆いかぶせ、
棒の先を布ごと輪ゴムで数回縛る。
4. 棒を逆さまにして、布の根元を紐でぐるぐると巻き、蝶々結びで留める。
布の端からどうしてもほつれた糸が出てしまいますが、手で割いた布で作る方が糸落ちが少ないです。
出来上がったはたきは、使う前に数回振って糸を落としておきましょう…!
まずは身近なところから、きっと小掃除に役立ってくれるはず。
冬至(とうじ)は、
行事の習わしを学ぶきっかけに
「冬至」を迎えると、年末ムードも色濃くなり正月準備についても徐々に考え始める時期。
二十四節気は約15日間あるため「冬至」の期間も同様ですが、当日は(今年は12月22日)“昼が短く夜が長い1日”になります。
逆に“最も昼が長い”のは、6月のコラムでも紹介した「夏至」ですね。
冬至と聞くと、「かぼちゃ」と「ゆず湯」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、なぜかぼちゃを食べ、ゆず湯に入る日とされているのでしょうか。
冬至とは…?
冬至を境に日が長くなることから、新しい太陽の始まりであり“悪いことが去って、良いことが巡ってくる”とされ、「一陽来復(いちようらいふく)」とも言われています。「ゆず湯」
江戸時代からある風習とされ、“冬至=湯治”、“柚子⇒融通が利く(丈夫な体、この1年風邪をひかなくなる)”とかけ、柚子湯が始まったと言われています。「かぼちゃ」
冬至に食べると“運がつく”とされている、「かぼちゃ(なんきん)」。
かぼちゃは代表格になりますが、ほかにも「にんじん」「れんこん」「きんかん」など、「ん」が2つ付く食べ物を、運をたくさん取りこむとして縁起を担いでいます。
お料理引き立つ、柚子の使い方
せっかくの旬の時期。
ゆず湯だけではない「ゆず仕事」も楽しんでみましょう。
冬に旬を迎えるゆずの魅力は、なんといっても爽やかな香り。
果汁はもちろん、柚子皮は煮物や汁物に添えたり、野菜と一緒に漬けたり、ちょっと加えるだけでお料理をワンランクアップさせてくれます。
柚子皮を千切りにして冷凍保存しておけば、使いたいときにサッと使うことができ、長期保存もできます。
(苦味が出るので、白い部分はなるべく削らないようにしましょう。)
冬至には、ぜひ行事について家族で話してみたり、柚子湯に浸かって日々の疲れを癒したりと、身体に気を付けながら良き新年をお迎えください。
みなさんにとって、素敵な1ヶ月となりますように。
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