大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、こんなお悩みです。
萌さんこんにちは。
以前ご主人の移籍で萌さん一家が地元に来られた頃から応援しており、いつも萌さんの温かく、でも的を得た回答に感心し私も悩みを聞いていただきたいと思った次第です。
約10年前に結婚し子どもが2人おりますが、夫とは他に好きな人が出来てしまいました。
きっかけは昔好きだった方に10数年ぶりに再会したことがきっかけです。
結婚後、他の異性と深く関わることが無いことからそのような機会はありませんでしたが、たまたま一人で旅行する機会がありその際に再会し深い仲になってしまいました。
言い訳にはなりませんが、結婚当初から夫が隠れてキャバクラに行くことが何度か(把握しているだけで)あり、仕事や育児に追われ日々生活する中で夫に対して異性としての魅力は感じなくなりました。
そういう状況の中、昔の好きな人に再会し懐かしい話やその時の感情を話すうちに流されてしまいました。
結婚している以上、他の異性と深い関係になることは許されないと分かっています。
ただ彼のことを考えたり連絡を取ることで癒され、自分を保っている部分があります。
家庭を壊す気はありませんが、今後自分はどういう心持ちで家族と接していけば良いでしょうか。
(33歳・会社員)
今日は離陸直後の夜の飛行機でこの原稿を書いています。
東京の夜景は都会のはずなのに温かくて大好き。その印象をつくってくれているのはやっぱり東京タワーかなぁ。
さて、重要な局面でお悩みをお送りいただきありがとうございます。
これに関する考え方は十人十色だとも思いますが、倫理的に言ったら「一切の連絡を断つべき」で終わりです。
ただ文章を拝見するに頻繁にやり取りされているようなので、このまま何もしなければいずれ2人は次の約束をするでしょうし、仮に相談者さんが今この状況でひとまず連絡を断ったとしたら、彼を美化してしまい、日に日に旦那さんの欠点や自分の生活の足りない部分が気になり、当たり前のように送っていた日常生活が色褪せ始め、いつか何かの拍子で感情的になった瞬間に連絡をとって、彼だけが自分を鮮やかにしてくれる存在のように感じて(根が真面目そうな相談者さんだけに)今以上に突っ走ってしまう未来があるような気もします。
なので、家庭を壊したくないという前提があるのであれば、今すべきなのは心の整理です。
相談者さんがかつて恋した相手なのだから、きっと彼は素敵な方なのだとは思いますが、せっかく相談してくださったので客観的な意見を一応言っておくと、今の相談者さんは“ときめく”のに、十分な条件が揃ってしまっていたと思います。
マンネリ化してしまった夫婦生活、仕事をしながら子どもたちを育てる必死な日常、夫の夜遊びを我慢してきた事実、一人での旅先に登場した昔好きだった人からのアプローチ。
ふと23歳の頃の自分の顔になって、次会えることがあるなら何を着よう、もう少し綺麗になっておきたいな、なんて思ってしまうほどには、ときめき物語ができすぎています。
それから、このご相談の中に旦那さんの夜遊びのことが書いてあることから察するに、相談者さんは当時から時間をかけてゆっくり傷つきながらも、一生懸命女性としての自分の心を守ってこられたのかもしれません。
好きだった人に再会して、パラレルワールドの自分の顔に出会えたことが、ときめくだけでなく救われるような気持ちにもなったのではないでしょうか。
今はもう何も思わなくても当時はきっと辛かったですよね。
そうやって、10年ぶりの再会を運命だと思う前に、ここに至ったご自身の現状をできるだけ冷静に自己分析しておくといいと思います。
その上で、彼と連絡を断つべきだとか、もう2度と会わない方がいいとか、それは私には決められません。
推しであれペットであれ、自分が癒され心が保てる存在というのは重要です。
でもそれがいきすぎて、大切にしたいものの優先順位が分からなくなってしまうほど感情的になってしまうなら、恋愛でも信仰でも、なんにせよ気をつけたほうがいいと思います。
相談者さんの今いる地点は、物語の中で一番感情的になってしまうシーンだということは明確です。
自分の日常に潤いを保つためにたまにやりとりをするだけ、なんて割り切ろうとしても相手はこちらに好意を持った生身の人間。
それで泥沼にはまっていくのがたいていの不倫物語です。
燃えるし冷めるし、説明できないし割り切れないのが“感情”なんですよね。(逆に割り切りすぎて他人の痛みやボーダーラインが分からなくなっていく感情麻痺パターンもありますが…。)
明確な回答ではありませんが、生まれてしまった恋愛感情を他人が止めることなんてできません。
それそのものを罪だと思うのではなく、感情をできるだけ冷静に客観視して、自分は何を理想だと自覚するのか。
気持ちはまた変わっていくこともあるので、まずはその整理でいいと思います。
「自由」というのが “欲望のまま” ではなく“理想の自分へ向かうこと”だとした時に、これらの現状分析をしておくことがいざという時に冷静な視点で自分の現状を把握できる一助になればいいなと思います。(相談者さんが理想だとしているのがどちらの生活なのかは私には分かりませんが…!)
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「編集長がこたえます」が本になりました
人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!
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その名も「深夜の、かけこみ横丁」。
「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」
身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。
横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。
▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。
▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
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▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。