有限を実感すると、途端に行動力が加速する。
私はこの10年で横浜→神戸→札幌→大阪→長崎と大胆に拠点を移していることもあり、いつでも「これがこの場所で過ごす最後の夏かもしれない…」という切なさと共に暮らしているため、札幌に住んでいる頃なんて、ひと夏で富良野&美瑛に5回以上行って、地元の人にものすごく驚かれたこともあった。(札幌から富良野へは車で片道約2時間程度!)
それは極端だったかもしれないけれど、やっぱり有限だからこそやりたいことが研ぎ澄まされるのだと思う。
人生だってもちろん有限なのに、それにはなかなか気づけずに「いつか…」「もう少し落ち着いたら…」と先延ばししてしまうのが人間の常。
期限をつけるためだけに引っ越すのはハードルが高くても、それを手軽に体験できるのが「旅」なんだと思う。
この秋は海外に住む父が一時帰国したので、敬老の日にかけて1泊2日で都内にホテルステイに誘った。
我が家の家族旅行といえば伊豆や箱根の温泉旅館に行くことがほとんどなので、普段はそこに行ってゆっくりすることで目的は達成されてしまうのだけれど、都内でのそれはまた全然違った。
ホテルは、NEXTWEEKENDで提案しているNATIVE STAYを、今回は豊洲で。
金曜日の仕事終わりに両親と銀座で待ち合わせをして、娘を連れてきてもらい老舗の焼き鳥屋に。
ホテルに戻る前にデザートやらをたっぷり買い込んで、豊洲のホテルに向かいいつもとはずいぶん違う景色を眺めながら風呂上がりを楽しんだ。
翌日には娘が絵画教室に行っている間に代官山をぶらついたりなんかして、気が早いねなんて言いながらクリスマスのグッズを買い足して帰路につく。
これが珍しくない人もいるかもしれないけれど、私にとっては小さな頃から希少価値の高い父と大病をして復活を遂げた母に、気づけば自分も九州在住となり、なかなか集まれることもない中、見せたいものや一緒にしたかったことが詰まっている2日間になった。
社会人になって10数年、色々な感情と共に歩いてきた銀座の街を3世代で歩くのもよかった。
人生をデザインするのは難しい。
これだけ混沌としていて先読みできない時代では、その都度めいっぱい悩んで選んで進むしかない。
だけど、1泊2日は難しくない。
食べられる食事の数も、行ける場所も会える人の数にも限りがある。
だからまずはその有限の中でよくばってみる。
その濃縮された時間の中に、混沌とした時代を歩んでいる自分のためのヒントがあるかもしれない。
(芸術の秋に乗じて、私も娘と同じ絵画教室「artbar」へ!)
10月にNEXTWEEKENDが掲げているテーマは「叶えたい、いろいろ #よくばりたい日」
コンセプトメッセージはこちら。
きっと1ヶ月後には「10月もあっという間だったね」なんて言っているだろうから、せっかくなら楽しみ尽くして、コンセプトメッセージにも込めたけれど、それぞれにとって実りある1ヶ月になりますように!