「NEXTWEEKENDを一緒に作る、47都道府県の日常編集者」こと、Weekender編集部のみなさんからのアイデアで構成しているこちらの記事シリーズ。
NEXTWEEKENDスタッフがリレー形式でコメントを担当していきます。
(今日の担当:いくみ)
「読書の秋」の由来としてよく挙げられるのは、8~9世紀の中国の文豪、韓愈(かんゆ)の詩の一節なのだとか。
「涼しい風が吹く秋になって、ようやく灯火の下で読書を楽しめる」という内容が記されているというもの。
たしかに秋の気配を感じた途端、キャンドルの温かい灯りが見たいし、本を読みたくなる…!
やっぱり四季があるっていいなあなんてしみじみしていました。
今日はそんな季節にぴったりのテーマ!
Weekedner編集部のみなさんに「疲れた日に読みたい、クスッと笑えて前向きな気持ちになれる本」を教えてもらいました。
今年の秋に読みたい、元気をもらえる一冊が見つかりますように。
一生懸命生きていたら生まれてしまったエピソード全20編を収録。
楽しいだけの読書をしたいあなたに贈る一冊です。朝井リョウさんは小説家で、数々の功績を残されているのですが、エッセイを読むと『ほんまに、この人があの小説を書いてるの?』と疑いたくなるほどのぶっ飛びっぷりで爽快…!
『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』に続く第三弾にして完結編なんで、前作を読んでいると著者の体質や性格、過去の思い出を理解した上で楽しめるのですが、初見の方にもまずこの最新刊を読んで朝井ワールドにハマっていただきたいた上で、過去作にも手を出してもらいたいです。
男の子3人を連れて生活しているため、いかに荷物をミニマルにするか…について常に本気を出している私ですが、なんと最近はこの分厚い本を必ず持ち歩いています。
隙間時間に読み進めるのが日々の癒しです。
( ハイパー主婦クリエイター /3兄弟の母)
朝井リョウさんの本をまだ読んだことがなくて…!
まずはこの一冊から朝井ワールドにハマりたいです。
どんなぶっ飛びっぷりが繰り広げられているのでしょうか。
分厚い一冊でも、20編もエピソードがあるから少しずつ読み進めるのも楽しそう。
毎日にそんな隙間時間を作るのって大事ですよね。
カフェの店長になって2年目の主人公すーちゃん(36歳)や、いとこのあかねちゃん(30歳)には、どうしても好きなれない人が身近にいる。クラス替えも卒業もない大人の社会では、嫌いな人とどう折り合いをつけて生きるのか考えさせられるストーリー。
苦手な人との関わり方が、あるあるで苦しくなる反面(笑)、こう考えればいいのか〜と優しくアドバイスをもらえるような作品です。
四コママンガ、なので、少しずつ読んでも楽しいです。
(田舎暮らし / 発酵食品愛好家)
タイトルから興味津々です!
あるあるを発見した時には笑ってしまいそう。
日常生活に活かせる小さなヒントをもらえる一冊ですね。
四コママンガの気軽さも、手に取りやすくてうれしい。
海外翻訳を生業とする20代女性の主人公あかりは、さえない彼氏と同棲中。
そんな中ヒストリカル・ロマンス小説の翻訳を引き受けて最初は内容と現実とのギャップにめまいものだったが…?と、続いていくストーリー。エッセイを選ぼうかなあとも思いましたが、あえての小説を紹介してみます…!
翻訳家として、主人公のあかりは中世の騎士とお姫様の歯が浮くようなロマンス小説を翻訳しながら、自分は身勝手な男や親や恋敵もどきに振り回される日々。
原稿の締め切り迫るなか苛立ちから、翻訳しているストーリーにも反映されてきて…気楽に読めて、クスッと笑える恋愛小説です。
あれ、舞台が日本じゃない。もしかして思ってたのと違う…?と思いつつ、読み進めたら笑える面白さ間違いなしです!
翻訳のストーリーとあかりの現実が最後、ひとつになってまとまるところも気持ちがいいです。
(週末にはお菓子を焼きたい会社員/夫と二人暮らし)
まさか今回のテーマに恋愛小説がくるなんて…!
変化球のおすすめ、うれしいです。
「中世の騎士とお姫様の歯が浮くようなロマンス小説を翻訳しながら、自分は身勝手な男や親や恋敵もどきに振り回される日々。」
理想と現実のギャップ、既に共感できます。笑
あの『夏がとまらない』のギャグ漫画家、藤岡拓太郎の初めての絵本です。
何度読んでも笑える不思議なリズムの作品。ストーリーはなく、ただただいきなり現れる「たぷの里」にただただクスッと笑ってしまいます。
裏表紙にある、「対象年齢は赤ちゃんから君まで 」の文字通り、大人も子どもも楽しめるシュールな一冊です。
本屋さんで発見して、一目惚れしました。
なんともいえない、「たぷの里」のシュールさに心を奪われます。
これは理屈ではない…。とにかく読んでいただきたいです!
(ワーママ/ 夫と2歳の息子と3人暮らし)
もう表紙から、なんという癒し効果。
一目惚れしてしまう気持ち、分かります。
裏表紙にある「対象年齢は赤ちゃんから君まで 」の書き方も素敵。
つい最近、友人の子どもにプレゼントする絵本を本屋さんに選びに行ったのですが…
ちょっと読んだだけで涙腺が緩んでしまうもの、世界観に引き込まれるものなどとにかく魅力的で。
絵本って、ちゃんと大人も楽しめますよね。
大人から聞いた「みらいのせかいはたいへんなことばっかりなんだってさ」にうろたえる子どもたち。「みらいはたーくさんあるんだから!それしかないわけないじゃない!」と教えてくれるおばあちゃん。
子どもたちがいろんなみらいを考えるストーリー。絵本ですが、ヨシタケシンスケ先生らしく読み応えあります!
子どもが考える未来が『まいにちウインナーのみらい』だったりくすっと笑えてほっこり…ゼロヒャク人間だった私に、そうじゃない選択肢があることをおもしろく教えてくれました。
長女のことで悩んでいる時に出会い、心の中にいつも留めている本です。
(絶賛稲刈り中の米農家嫁 / 姉妹ママ)
ヨシタケシンスケさん!
弊社のママたちからは「あんなに あんなに」をおすすめしてもらいました。
選択肢を広げてくれる一冊の力、すごいなあ。
お守りみたいな存在ですね。
ごはんにまつわる子ども時代の思い出、失敗談・笑い話が満載。
読むとますます西加奈子さんのファンになること間違いなし、の楽しいエッセイ集。西さんの書く小説は心を抉るような心理描写がたくさん出てきて読んだ後にいろんな感情で揺さぶられるのですが、テレビなどで見かけるご本人はのどかに関西弁でお話しされる方。
エッセイにもそんなお人柄が詰まっていて読むと元気になります!
「ビール、お前まじすごいな」
「好きな食べ物春巻き=香川真司」
例え話も全部秀逸でクスッと笑えます。
(穏やかなオット&陽気な兄弟と暮らすおてんば母さん)
なんですかこの秀逸な例え!最高です。
「ビール、お前まじすごいな」は大共感ですし、「好きな食べ物春巻き=香川真司」の理由が気になりすぎます。
食欲の秋、読書の秋にぴったりの一冊ですね。
みなさんのセレクト、さすがだなあ。
今すぐ本棚に迎え入れたい作品ばかりでした。
私からは、アーティスト星野源さんのエッセイを。
携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、
そうならばそんな素晴らしくない日常を、おもしろがろう!という、前向きな姿勢に元気をもらえるんです。
声が出るくらい笑えるエピソードも出てくるので笑、ちょっと疲れたなという日こそ、ぜひ読んでみてください。
気持ちの良い風にあたりながら、読書が捗るこの季節を楽しんでいきましょう。
いい秋になりますように。
Design:Hitomi Sakano
Writer :Ikumi Takaoka
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