こんにちは。NEXTWEEKEND代表の村上萌です。
1ヶ月に1度のペースでバトンを回しているこの子育て交換日記も、母になるスタッフも増え、半年に1度私の元に戻ってくるようになりました。
最初はこの連載の中にはいなかったのに、気づけば二児の母になっているメンバーもいたりと…、時の流れってすごいですね。
弊社のプランナーである安代ちゃんの初めての日記も、普段は熱いスープが膝にこぼれても、イベント中にテントが吹っ飛んでも冷静な彼女が織りなす言葉たち…、沁みたな。
定期的に思いを綴るって、自分のためにもすごく大切なこと。
さて、トップバッターの私はいつもお題を決める立場にあるのですが、メンバー内の子どもの年齢の違いから課題も視点も幅広くなってきたので、これからは学校の作文のように、少し漠然としたタイトルでそれぞれに綴ってもらいたいなと思っています。
今回は「子どもとの約束」について。
日頃の小さな約束の守り方、約束する時に気をつけていること、守れなかった約束や、こだわりすぎてしまった約束の話、まだ子どもが喋れない人は子どものために必死で守ろうとした自分との約束などが聞けるといいなと思っています。
私は「約束」という言葉が好きです。
もちろん大人になるにつれてその重みも知ったし、同時に、簡単に破れてしまう儚さも味わって好きというだけでは語れなくはなりましたが…。
それでも先行きの見えないこの時代に、約束というのは未来への希望で、そこには相手との関係の延長線が前提として描かれているのだから、こんなにロマンチックなことはありません。
親子の関係だって、そう。
娘には目の前のことに好奇心を持ってわくわくしていてほしいと願うと同時に、いつでも未来に希望を持って、少し先の自分に期待してほしいと思っています。
だから、毎日の中で小さな約束。
小さなものから大きなものまで、娘との日頃の約束の中で心がけていることを少し綴らせてください。
「今晩、クッキー作ろうね」
「大きくなったら、これ持って行きなね」
「次に○○に会えたら、この話しようね」
「今晩、クッキー作ろうね」
毎日友達と遊んだり森を駆け回ったり、遊んで帰ってくるだけのように見える保育園生活ですが、子どもはそれなりに緊張して、頑張っています。
夕方18時前にお迎えに行った時に必ず目が合って駆け寄ってくるのは、私が来たからたまたまこちらを見たのではなく、もっと早い時間から何度も他の保護者が来る度に門を見ていたからなんだろうな、と想像しています。
だから、娘がちょっとでも保育園に行きたくなさそうだったり、朝の準備が捗らない時には「クッキー作ろうね」の約束をします。
夜が確実にバタバタすると分かっている時は、守れない約束になってしまうので「金曜日、クッキー作ろうね」と週末の約束に置き換えることも。
家は物理的に帰ってくる場所ですが、家族が精神的にも帰る場所でいられるように、小さな頃から続けているこのクッキー作りの約束が、彼女にとって心の拠り所になって、そして自分らしくいられる時間になったらいいなぁ。
「大きくなったら、これ持って行きなね」
「ママこのピアスかわいいね」「このハンバーグ美味しいね、また作ってね」など、娘が褒めてくれることが多々あるのですが、その度に「大きくなったら、作り方を教えるね」「20歳になったらプレゼントするね」なんて、ちょっと未来の約束をしています。
家を出ることを前提に話すのは、小さな子どもには寂しいかな…?なんて懸念したこともありましたが、「わたしの家に呼んであげるからね」と、今のところは張り切っている様子。
親が何かをしてあげることや、ずっとべったり一緒にいる、ということを当たり前だと思わないだけでも、今目の前にあることが尊いことだと気づき、小さいながらも“一期一会”を感じてくれたらいいな、なんて願っています。
「次に○○に会えたら、この話しようね」
娘は4歳にして札幌、大阪、長崎と引っ越したので、現在3つ目の保育園に通っています。
それでいて私の出張には基本的に同行するので、横浜の実家に長期的に滞在することもあれば、今年の春は会社のメンバーと訪ねたヨロン島で短期的に子ども園に通ったりと、おそらく同年齢の中では出会いと別れを多く経験している方かもしれません。
賛否両論あるかもしれませんが、私はものすごく良い経験ができていると思っています。
「毎日会っていた人と会えなくなる」という経験は、時間の有限性を知ることでもあります。
だから、会えた時にはめいっぱい一緒に遊んで、別れる時には「大好きだよ」と伝えてハグをするということ。
いつでも会えるわけじゃないからこそ、思いも募るし、会っている時間を大切にできる。(なんだか遠距離恋愛みたいですが…)
長崎の家で家族三人で日常生活を送っている中でも、会話には沢山の登場人物が出てきますが、その度に「次に会えたら、それを伝えようね。あれで遊ぼうね。」と約束をしています。
私自身が人見知りな幼少期を過ごしたこともあって、今のところ、娘はそのもったいなさを言葉で伝えずとも分かっているようなので、これからも、誰かと一緒にいる時間を大切にするための会えない時間の約束を、ひとつずつ作っていきたいと思います。
次にバトンを回すのは、前回までは二児の母だった尚子ちゃん。
初めて会った時は独身だった彼女が、気づけば三人の男の子の母…!
三人もいると、約束もそれぞれに違うのかな。
私の知る限り、どんな時も声を荒げることなく落ち着いて言葉で諭して、隙間時間を見つけてはお菓子を焼いたり、凝った料理を作り上げる彼女は、家中が穴だらけになるようなイメージだった男の子三人の子育て像を、がらりと変えてくれましたが…。
尚ちゃんは、日頃どんな約束を大切にしてる?(子どもとの約束も知りたいけど、むしろあれだけ落ち着いていられる自分との約束についても知りたい…)
このノートがひとまわり分厚くなってくる半年後、またここでお会いする日まで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。