NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、コロナ禍で医療従事者として働く相談者さんからのお悩みです。

萌さんこんにちは。
私は医療関係の仕事をしながら、子育てに奮闘するワーママです。
いつも萌さん、NEXTWEEKENDの発信をとても楽しみにしています。
混沌とした状況のなか、日々必死に働いていますが、息抜きの方法、自分をご機嫌に保つ方法がなかなか見つからず、もやもやした生活が続いています。
仕事柄、感染予防を徹底しなければならないため、もう半年近く同居する家族以外のひとには会えず、外食もできず、子どもが喜びそうなところに遊びに行くこともできません。
もう見ないようにしているのですが、SNSで毎日のように友達や彼氏と飲み歩いて遊んでいる知人の投稿を見かけてしまうと、今医療関係者は何のために仕事をしているんだろうと、悲しさや怒りがこんな感情になりたくないのに、沸いてきてしまいます。
絶対感染してはいけないというプレッシャーと戦いながら、なんとか自分の心と体を保ちながら生活しています…
もともとこれが好き!とものすごく熱中できる趣味がないのですが、今の唯一楽しいなと思えるのは、娘との時間の他に、1人でNEXTWEEKENDさんの雑誌、HPを眺める時間です。
明るくて心のあたたかい女性、母でいたいのに、すぐ余裕がなくなり、感情を吐き出す相手も今は夫しかおらず、夫に当たり散らしてばかりです。
すべて心の持ちようで自分が変わらなければ!となんとか気持ちを切り替え、子育てに仕事に向き合いますが、もうどこかでプツリと糸が切れてしまいそうです。
苦しいのはみんな同じ、自分がやりたくてやっている仕事だから、我慢をしなければいけないのも当然、こんな状況で、萌さんなら、日々どんなふうに息抜きをしたり、自分の機嫌を保つよう行動されますか?
好きな自分でいられる方法を知りたいです。

(30歳・女性・医療従事者)

毎朝セミの声で起きていた日々も知らないうちに終わって、秋めいてきましたね…。

小さい頃は1番好きな季節を聞かれると夏一択でしたが、大人になるにつれて秋に魅了されている気がします。

そして、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

また、感染予防を徹底しながら、この未曾有の事態にプレッシャーの中闘ってくださり本当にありがとうございます。

いただいたお悩みを解決できる案が具体的にある訳ではないのですが、相談者さんのような気持ちで闘ってくださっている方の気持ちを、少しでも多くの方に知ってほしいと思い、選ばせていただきました。

私の父も上海で仕事をしているのですが、1月から1度も帰国できておらず、いまだに目処も立たず、家族の中では今の状況を「形の見えない戦争」と表現していた時期もありました。

ただ実際の戦争とはまるで違って、立場によって制約も価値観も全然違うので、モヤモヤはずっと拭えないですよね…。

文字数の関係で割愛してしまったのですが、もともと相談者さんの送ってくださったお悩みのタイトルに「太陽みたいな人でありたい」とあったのも印象的でした。

強く奮闘されながらも、今の状況に腹を括り、多くを求めようとせず、自分が与えられるもの、今できることを必死で模索されている姿、本当に尊敬します。

そんな時にNEXTWEEKENDの雑誌やウェブを見ていただいていることも心から嬉しく思います。

この期間に、どう息抜きしながら自分の機嫌を保つかと書いてくださっていますが、息抜きは小まめに家の中に沢山用意しておくことをおすすめします。

私の場合結構自分に甘いので、本当に小まめにご褒美を与えています。

とはいっても大きなものではなく、料理が楽しくなる食材、美味しいコーヒー、リッチな気分になる入浴剤、ベランダの椅子、リビングとデスクの花、Netflixの連続ドラマ、ウェブ漫画、など、感情的になったり落ち込みそうになった時に、そのままでいるのではなく、切り替えたいと思った時にすぐそのスイッチを押せるように、そこらじゅうに用意している感じです。

「自分はできていない」という状態が積み重なってしまうと、どんどん深いところに埋もれていってしまう気がするので、そうすることで、機嫌も保てているのかなと思っています。

それから、ちょうど昨日、手帳活用術に関するあるインタビューでこたえた内容なのですが、私が1番手帳やノートを活用していたのが、大学生の頃でした。

やりたいことは沢山あるのに、追いついていない自分の状況、できることと、やれることのギャップ、もどかしい時間にこそ、とにかく書きたいことが溢れてきて、いつかやりたいことリストがものすごく具体的に出てきた時期でした。

学生時代の私の時間と、医療従事者の方の時間はまるで違いますが、制限されてもどかしい時こそ、野心が生み出されるチャンスになる気がします。

北海道に住んでいた頃、私は夏のラベンダーが大好きで何度も富良野に行っていましたが、札幌に生まれ育った方で、富良野に行ったことがないという方に何人も出会いました。

いつでも行けると思っていると、なかなか野心も湧かず行動するにも至りませんが、「もしかしたら、もうここで過ごす夏はないかもしれない」と思っている自分の立場だったからこそ、計画的に叶えられた気がします。

こんな時にお気楽な例を出してしまいましたが、時間の有限性を理解している人こそ、野心が具体的になりいざという時に行動に移せるのだと思います。

医療従事者のみなさんが頑張ってくださっているおかげで、この状況もいつか必ず終わりが来るはずです。

旦那さんや娘さんといつか行きたいところ、やりたいことを、この期間にぜひ書き出して、家族のWISHLISTとしてお互いにシェアできるといいなと思います。

きっと、制限されている分、とても研ぎ澄まされて具体的になるはずです。

その中で、こたえは目的地だけでなく、「こういう経験を一緒にしたい」という概念的なところに辿り着けば、家の中でできるお菓子作りや季節の飾り付け、お風呂時間を楽しくすることや毎日の食卓、今すぐにできることの中で、少しでも相談者さんらしい楽しみ方が見つかるといいなと思います。

誰もこたえが分からないこんな状況の中、奮闘してくださり本当にありがとうございます。

相談者さんとご家族を、心から応援しています!

 

お悩み募集中!

「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。

大きな声では言いづらいけどちょっと誰かに聞いてほしい…

そんなお悩みがある方はぜひ以下のフォームからご投稿ください。

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※すべての質問に回答できるわけではございません。
また、頂いたお悩みはNEXTWEEKEND/村上萌の発信する他のコンテンツで使用させて頂く場合がございますこと予めご了承のほどよろしくお願いします。

「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

 

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
流通:全国書店、ネット書店
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