生まれ故郷、今住んでいる場所、ゆかりのある土地…
それぞれの人目線で、様々なお国の魅力を
紹介していく記事リレー「お国じまん」。
第6回目のバトンを受け取りました
NEXTWEEKENDで総務を担当しているゆうこです。
(みんなからは苗字の一部をとって「でわ」と呼ばれています。)
私は生まれてから大学進学のために上京するまで
名古屋で過ごしてきました。
ほどよく都会で、名古屋駅や栄町周辺に行けば
商業施設や企業も多く集まっていて便利な名古屋。
東京や地方から出張で訪れる友人も多く
「仕事で行くからあまり時間はないけど
どこかおすすめの場所ある?」
などと聞かれることもしばしば。
今回の記事では、
そんな出張や、小旅行で訪れる方が
足を運びやすい、名古屋駅と栄から
電車で30分かからずに行ける場所を
中心にご紹介したいと思います。
どの場所も私が幼い頃から大切にしてきた場所で
自信を持っておすすめしたいところばかりです。
入るとホッとする喫茶店
名古屋駅から電車で約10分ほどのところに位置する
昭和24年創業の老舗洋菓子・喫茶「ボンボン」。
幼い頃、本好きの父と本屋巡りの後に必ず寄り
本を読みながらサンドウィッチを食べたり
祖父の大好きなサヴァランをお土産によく買った
思い出深いお店です。
(父が母と喧嘩をした時、仲直りのきっかけ作りによく買ってきたのもここのケーキでした…。)
レトロな看板、店内の赤色の座席
手作りの温かみを感じられるケーキや、パフェ…
昔からずっと変わらないので
訪れる度に実家に帰ったような
ホッとした気分になります。
名古屋の喫茶店に来たなら
「モーニングを楽しみたい!」という方も
安心してください。
朝8時〜10時までのモーニングメニューも
しっかりありますよ。
歴史を感じることができる小道
時間に余裕があるときに
ぜひ行ってみて欲しいのが「文化のみち」。
(喫茶「ボンボン」からも近いので
セットで行くのもおすすめです!)
名古屋城〜徳川園一帯のことを言う「文化のみち」は
モダンな住宅が並ぶ美しい街並みで、
日本初の女優とされる川上貞奴が暮らしていた
住居の復元(文化のみち二葉館)や
大正から昭和の名古屋の発展を支えた
企業家たちのお屋敷が並んでいます。
建物を見ながらのんびり歩くだけでも気分が安らぐし
お茶ができる建物や
無料で入場できるところも多いので
中に入ってその時代を少し体験してみるのもおすすめ。
あまり混むこともないので
お一人さまでも全然気にせず歩けるのも
嬉しいポイントです。
出張の空き時間にも適しているからか
スーツ姿の方もよく見かけます。
一度は訪れて欲しい、とっておきのお花屋さん
栄のテレビ塔近くにある
お花屋さん「Flower Noritake(フラワーノリタケ)」。
街の中に突如現れた森のような入り口が目印。
中に入ると、珍しい植物や
たくさんのキャンドルが並ぶ幻想的な空間が広がり
ちょっとドキドキしてしまいます。
ここでブーケやアレンジメントをオーダーすると
他のお花屋さんでは見られないような種類の
花々を使ってくれたり、抜群の組み合わせ
色合わせで仕上げてくれます。
昨年入籍した私は
名古屋の実家で前撮りをしたのですが
その時に持つブーケを、こちらで作って頂きました。
成人式の時に着た
お気に入りの紫の振袖に合うように
作られたブーケは今まで見たブーケの中で一番美しく
一生忘れないものとなりました。
名古屋でお花のプレゼントが必要になった方、
名古屋に住んでる方もぜひ訪れてみてください。
お店の方もホスピタリティ溢れる方ばかりなので
じっくり相談しながら素敵なお花選びができると思います。
手土産にも嬉しい、老舗の和菓子
「梅花堂」の鬼まんじゅう
名古屋駅から東山線に乗り
15分ほどで到着する覚王山駅から
すぐのところに位置する「梅花堂」。
創業の昭和初期から名物でもある鬼まんじゅうは
モチっとした皮や、ホクホクのさつまいもの
甘さが絶妙。
店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうので
絶対に手に入れたい方は
予約していくのがおすすめです。
私の家では、入学式や卒業式などおめでたい時に
食べるお赤飯も必ず梅花堂で買っていました。
(お赤飯も、素朴な味が絶品です!)
私の人生の節目に欠かせない大切なお店の一つです。
「芳光」の季節の和菓子
栄から車で15分ほどのところに位置する
和菓子屋「芳光」。
創業1964年と名古屋で長く愛されている
老舗の和菓子屋です。
まるで芸術品のように繊細な季節の和菓子は
食べずに見つめていたいほど。
幼い頃、芳光で母が買ってきてくれ和菓子で
季節の訪れを自然と感じていたんだな…
と、大人になって改めて実感しています。
季節の和菓子も良いけれど
特筆すべきは、ここの名物である「わらび餅」。
口に入れるとすぐに溶けてしまうみずみずしさと
中に入っているこし餡の滑らかさは
一度食べると忘れられない美味しさです。
このわらび餅を求めて全国からかけつけるファンも
絶えないのだとか…
この繊細な食感を守るために
夏場は販売せず、10月〜6月までの期間限定販売。
わらび餅と言えば夏のイメージですが
この食感を体験すれば、暑い夏に販売できないのも納得です。
(取材時はちょうどまだ販売していない時期だったので、イラストで失礼します…。)
余談ですが…
名古屋で会社員として働く友人は
芳光のわらび餅を「取引先に最も喜ばれる手土産」
と断言しておりました。
個室でゆっくり囲炉裏料理が堪能できる料亭
梅花堂と同じ覚王山駅から5分ほどのところにある
古民家のような佇まいの料亭「長坂」。
個室5部屋、完全予約制、コース料理のみのお店です。
(こう記載するととても敷居が高いお店に思われてしまいそうですが、
そんなことは全くなく、仲居さんが気さくにお世話して下さるアットホームなお店です)
こちら、全室に囲炉裏があり
備長炭で焼かれた串焼きのお魚
お肉、などが食べられます。
締めの生姜ご飯、お吸い物、デザートも絶品。
(コースによって内容が少し変わります)
お料理が美味しいのはもちろんのこと
こうして囲炉裏を囲むと、くつろげるし
距離感が縮まって、深い話もできたりして
良い時間が過ごせるのも嬉しいお店です。
残念ながら、予約は3名以上からなので
デートには向かないのでご注意を…
(私は、まだ夫が私の母に慣れていない頃、こちらに訪れ
グッっと距離を縮めてくれた嬉しい思い出があります。)
帰りの新幹線で食べて欲しい
そして、最後にご紹介したいのが
名古屋名物の一つとしてもあげられる天むす。
(でも発祥は、三重県なんだとか…)
私は幼ない時から「天むすならここのしか食べない!」
と言っても過言ではないほどずっと食べ続けているのが
「千寿」の天むす。
帰省帰りの新幹線で、名古屋を思いながら食べるのが
お決まりになっています。
海老と衣のバランス、海苔、お米の握り具合
全てが絶妙。
そして、隠れた主役、付け合わせのきゃらぶきが
なんとも言えない美味しさなのです。
最近は、名古屋駅の売店でも買えるようになったので
時間がない時もぜひこれだけは買ってみてください。
(私はいつも握りたてが購入できる栄の松坂屋で買っています)
勢い余って個人的な思い出もたくさん絡めながら
ご紹介してしまいました…!
名古屋って、田舎でもないし、都会でもない
なんだかちょっと中途半端だな、なんて
思うときもあったのですが
改めて自分の大事にしてきた場所と共に
思い返すと、心が落ち着く温かい場所ばかりで
愛しい気持ちでいっぱいになります。
少し離れてみたから分かる故郷の素晴らしさ。
これからもこの気持ちを大事にしていきたいです。
そして、名古屋に訪れる目的がお仕事だったとしても
この記事が「せっかくなら名古屋を楽しんでいこう!」
というきっかけに少しでもなったら嬉しいです。