NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、専業主婦の相談者さんからのお悩みです。

萌さんこんにちは。
いつも記事を拝見させていただき、どんな事に対しても萌さんの言葉選びが優しく温かくて私の支えになっています。
ご夫婦の関係性も憧れで、そんな萌さんにご相談させていただきたくなりました。
私は今、結婚して1年が過ぎ毎日楽しく過ごしています。
結婚を機に仕事も退職したので今は年齢的にも妊活を優先したく、専業主婦をしています。
毎日仕事を頑張ってくれている夫には本当に感謝していて、私としては家事を自分がする事になにも不満はありません。
ただ、夫が家のことをするのを自分ごとに出来ていない事に無性に腹が立ってしまう時があるんです。
私が家事をしている横でゴロゴロしてたりすると、私がこの家事をしている間に掃除機かけてくれたら効率よく2人ともゆっくりできるのに…など。
本当はゴロゴロしてくれていいんです。
ただ、私がするのが当たり前になってしまっているのが今後自分が働き始めてもこうなのかな…と先行き不安になってしまいます。

(このことは夫に伝えた事もあります)
伝えるのもどうしても嫌味な言い方になってしまって、言えばやってくれるけど機嫌を損ねてしまい、その度に自己嫌悪です。
今は専業主婦なんだから、気持ちよく過ごすためにも夫に対しそこまで求めるのは良くないのでしょうか?
以前萌さんご夫婦の記事を拝見した時に、自分が思う理想の夫婦像でいらっしゃり、そこにたどり着くまでにどんな事を心がけていらっしゃったのかお聞きしたいです。
(33歳・女性・主婦)

先日、両手いっぱいになるほどのコスモスを摘ませてもらえる畑に行ったのですが、「秋はいいよなぁ」と言いながら帰路についたところ、「あれ?ママ、夏もいいんじゃなかった?」と娘に聞かれました。

そういえば、春夏秋冬すべてでそんなことを言っている気がするのですが、結局のところ、今がいい時間だと思える瞬間を過ごすってすごく幸せで、先のことばかり見てあれこれ考えるよりも、案外大切なことだよな、と、しみじみ思ったりしました。

さて、お悩みをお送りいただきありがとうございます。

モヤモヤした思いを抱えながらも、旦那さんが優しい人であることも、そして相談者さんが今の状況に基本的には納得されていることもよく伝わりました…!(でも、だからこそモヤモヤするのでしょうね)

そして、こういった家事の分担や、家庭内での役割の話については、おそらく1つの答えはなく、それぞれの家庭でいかにお互いが納得しているかということに尽きるとは思うのですが…、私の考えだと、旦那さんが現状、家のことに対して自分ごとになっていないのは、しょうがない部分もあるかなと思いました。

彼は、おそらく悪気があるとか傲慢とかではなく、相談者さんが結婚を機に退職されて専業を選ばれた時から、単純に“役割分担”だと思ってらっしゃるのかもしれません。

家事に関して、自分が途中から作業に手出ししても、足を引っ張るかもしれないから、自分は役割に全うしよう、と、本当に心から思っている可能性もある気がしました。

(ほんっとにしょうもない例なのですが、最近夫に「ねぇねぇ、玄関に段ボールのゴミ置く時、萌ってどうしてつぶさないんだっけ?」と聞かれたことがありました。

思い返すともう随分前に、夫に「段ボールは俺がつぶすから、伝票だけ剥がして玄関に置いといてね」と言われたことがあったのですが、夫はすでにそんなことも忘れていたし、確かにコロナ禍を経て段ボールの量もかなり増えていたので、私もちょっと考えればつぶす作業まですればよかったのですが、私は役割分担に甘えて、それ以上のことを考えてもいなかったんですよね…。

恥ずかしい…。)

だから、悪気もなく傲慢なつもりもないという点で、少しだけ相談者さんの彼の気持ちを想像すると、「手伝ってくれたら効率よく終わるのに」という相談者さんの考えだと、今の彼にとっては、自分は自分で効率よく仕事を終わらせて早く帰宅したから、今こうしてゴロゴロしながら一緒にいられる、と、なんの疑いもなく満足しているのかもしれません…。

そんな時に、嫌味なことを言ってしまうのではなく、これを終えると、2人でこんな時間が過ごせる、という未来を少し提示してみてはどうでしょう。

今日は美味しい羊羹があるから、とか、一緒に観たい映画があるから、とか、そんなことでもいいかもしれません。

役割分担だと思っている彼に、いきなり家事を自分ごとにしてもらうのではなく、2人で過ごす時間を作る、ということを自分ごとにしてくれた方が、チームとしてのビジョンは分かりやすい気がします。

曜日を決めてハグをしていたドラマ逃げ恥(「逃げるは恥だが役に立つ」)だって、最後には自然とハグをするようになったように、たとえば一緒に映画を観るために頑張る日、を決めることで、自然と彼の中でも家庭内で自分ごとにできる部分が見つかるかもしれません。

その上で、彼の動きは家事ではなく、美味しいコーヒーをいれるとかになる可能性もありますが、それでもまず、チームとしてはいいと思います…!

そして、相談者さんが仕事に復帰したり、今後お子さんができたりして状況が変わる場合は、専業主婦歴が長くなればなるほど、チームとして事前にちゃんと話すことが大切だと思います。

当たり前を変えるのはお互いに難しいので。

ただ、私の「段ボール事件2020(と呼んでる)」と同じで、1度ルールを決めても、状況に応じて最適解が変わることもあります。

大切なのは、2人がどんな時間を一緒に過ごしたいと思っているか、どんな住環境にしたいか、というウィシュリストの部分から入り、その上で都度ベストなバランスを話してみることだと思います。

仕事と違って、業務を効率化させることが成果ではなく、明日の2人がより楽しくなるために、ということが、常に夫婦の目指すところのはずなので。

お互い頑張りましょう~!

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


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今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

 

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
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