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大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、コロナによる心境の変化に戸惑う相談者さんからのお悩みです。


こんにちは。
私たち夫婦は出会って6年、新婚1年目です。
迷惑をかけず結婚式をスライドできるタイミングだったので、ラッキーだったね!なんて安堵していた2月。
そこから、夫婦共々、コロナの影響で在宅勤務になって2ヶ月近く経ちます。
彼との長年の関係値と各所の板挟みになる仕事柄からか、ちょっとのことでは怒ったりしないのですが、4月に入ってから、旦那に優しくできなくて自己嫌悪に陥っています。
物理的に24時間、彼と私だけの世界。
若い頃はそうであればな♡と切に願った状況が、今では正直辛いです。
なにより、唯一会っていいと国にいわれている家族である彼を疎ましいと思ってしまう自分に自己嫌悪です。
この生活を可能な限りポジティブに乗り越えたいです。
アドバイスを下さい。
コロナDVをされているわけでもないし、給料にも大きな打撃はありませんし、リモートワークもそんなに苦じゃありません。
DINKsなので子育て両立の苦労もないです。
ただ、行動が制限されるだけ。
国内外の声や、友達の状況を見渡せば、私の悩みは、悩みとして発言できない。
たとえリモート飲みでも彼の愚痴なんて同じ屋根の下では言えません。
そんな状況も辛いです。
踏み込んだ話ですが、彼の働く姿のギャップにときめいたのも半月も持たず、性欲が減退して、男としても彼を見られなくなりました(彼も同じでは、思います)。
満員電車に乗らず、人間的なリズムで生活してるはずなのに、セックスレス。
政治や働き方の在り方などこれまで避けてきたテーマの夫婦の会話ができていることは良かったなと思います。
でも、まだ彼とは社会的な集団になりたくなかった。
男女でありたいです。
些細なことの積み重ねで彼を嫌いになりたくないです。
5月末になってもどうなってるか分からない、ゴールが見えないこの状況で、私は彼とどうしたらこの危機を乗り越えられるのでしょうか。
(26歳・女性・会社員)

当初、緊急事態宣言の期限とされていた5月6日があっさりと過ぎ、分かってはいたけど、この緊張の切れ方というか、ゴールが遠のいて先が見えなくなってしまった感、やるせないですよね…。

ここからのモチベーションの上げ方は、先月1ヶ月より難しいのでは…。

なんて思っていたりします。

今回、届いたお悩みの数も通常の倍くらいありました。

結婚していないカップルの方たちは、会えない中で距離が遠ざかっていくことや、次に会える日が分からず会話がなくなってきたことに悩み、逆に今回の相談者さんのように、ずっと一緒にいられる人にとっては、近すぎて、理想の関係を見失ってしまったという人もちらほら。

あらためて、人の悩みは十人十色だなと感じている今日この頃です。

相談者さんの書いてらっしゃる「国内外の声や、友達の状況を見渡せば、私の悩みは、悩みとして発言できない。」というの言葉が、印象的でした。

今は社会的な問題があまりにも大きくて、多くの人が悩みとも言い切れないモヤモヤを抱えているのかもしれません。

だけど、このままちょっとだけズレてしまった2人の関係が、違う方向にどんどん広がっていくとしたら、当人同士にとっては深刻な問題です。

なかなか簡単なことではありませんが、今まではお互いが別の場所でそれぞれ何かに一生懸命になりつつ、一緒にいられる時間をスペシャルだととらえていたように、24時間、それから7日間を配分してみてはどうでしょうか。

私も3月末から本当にほとんど外に出ず、家族3人で家の中にいて、仕事をしながら、朝昼晩と3食自分で作ったものをみんなで食べ、また片付けて…と、「毎日、同じことを繰り返している」と思ってしまうと、これまでかなり移動の多い刺激的な生活だったこともあり、自分なりには案外ストレスを抱えていた気がします。

そんな中で、仕事が終わったら今日の夕飯に合わせて夫がお酒を選び、一緒に乾杯をして、毎週土曜日は一緒に映画を観る。

天気の良い日はベランダでランチを食べて、リビングのお花は絶対に欠かさない、など、自分の中で季節が進んでいることや、時間が進んでいることをポジティブにとらえられる要素を少しずつ増やしていくと、メリハリがつくようになった気がします。

今までだったら、お互い別々の場所にいる時間があるからこそ、一緒にいる時間は携帯を触らずにコミュニケーションを楽しめていたのに、24時間一緒にいるなら、携帯を触らないなんて難しくて、気づけばお互い携帯を触っているだけの時間って、ふと気がつくと場合によっては寂しく感じますよね。

だけどそれを否定するんじゃなくて、その代わりに、スペシャルな時間を作る、と決めればそれ以外はお互いに好きに過ごせるような気もしています。

余談ですが、私の親戚に「金曜日の20時」という時間をすごく大切にしている夫婦がいて、その時間に合わせて、いつも楽しいことを毎週2人で企画してきて、子どもができてからは家族みんなでその時間を大切にして、庭にシーツを張って映画鑑賞をしたり、花火を買ってきたり、そこに向けてみんなが気持ちを盛り上げていたんだそうです。

子どもたちが巣立った後も、毎週金曜日の20時は、どんなことがあっても必ず、家族のLINEで「今日はこんなことをしているよ」という連絡を取り合っている、というファミリーがいます。

夫婦の中での伝統がずっと大切にされていて、なんだかすごく素敵だなと思っています。

相談者さんは、今回を機に、旦那さんと政治や働き方の在り方など、避けてきたテーマについてディスカッションができたとおっしゃっていますが、これを機に、2人の中で大切にしたい価値観をあらためて擦り合わせて、それを実行する○○な時間、○○な曜日、など、2人の中での約束をこまめに作ってみると良いかもしれません。

絶望しないでほしいのですが、心臓がばくばくするような男女のときめきはずっとは続きません。

だけど、2人で作っていく生活にときめき続けることは、努力次第で叶えられます。

現に、私もこのコロナ禍において、毎週少しずつテーマを決めて整えてきた大阪の家での生活も、前以上にときめくようになり、それに伴って家族の時間も更に楽しくなりました。

相談者さんがときめきを失ってしまったと感じているとしたら、それは彼にも言えることかもしれません。

それだけで疎ましいと思ってしまうよりは、せっかく長年付き合って選んだ相手との生活に、どうしたら2人がときめくことができるのか。

彼自身に求めるのではなく、一緒に向き合ってみてはどうでしょうか…!

いつか、あの時コロナを通して絆がぐっと深まったね、と思える2人になるよう、心から応援しています!(私も頑張ります!)

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」

身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。

横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。


▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。


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自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

 

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
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