大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、誰にも褒められないことに寂しい思いをしている相談者さんからのお悩みです。
こんにちは!
いつも萌さんの投稿、拝見させていただいております。
33歳という年齢で、このような悩みを抱えているのは、甘えとは頭では分かっているのですが、他に相談できる人もいなく、失礼します。
私は、昔から、指導される人からいつも厳しい言葉ばかり投げかけられることが多いと感じていました。
学生の頃では、「〇〇ができてなかったよ」「もっと〇〇できるように」と教師から言われてきました。
それは、社会に出ても同じで、上司からも同じように言われています。
特に同じミスをしても、他の人なら怒られなくても、自分の時だけ、できないことに厳しく怒られることが多いです。
社会に出てからは、褒められることなど滅多にないと理解してはいるんですが、たまに「〇〇さんはすごいですね」と耳にすると、自分の未熟さに落ち込んでしまいます。
萌さん、どのように考えれば、「たまには褒められたい」と甘い考えはなくなりますでしょうか。
(33歳・女性・会社員)
こんにちは。寒くなってきましたねぇ。
今朝、まだ言葉も拙い2歳の娘に「おんせんいきたいよね」と言われて、感じることは年齢問わず同じなんだなと実感しました。
さて、お悩みを送ってくださりありがとうございます。
まず初めに、褒められたいという願望が甘い考えだなんて思わなくて良いと思います。
みんな、褒められたいですから。
1000年前の歌会だって、自分が詠んだ歌を互いに発表して、どれだけみんなをあっと言わせられるかに全力を尽くしていたわけだし、赤ちゃんだって動物だって、褒めてもらって伸びるんです。
最近Instagramの、いいね数が非表示になったのもその結果だと思っています。
称賛が数値化されることで、多くの人がモチベーションになって、一気にユーザーコミュニティは拡大しましたが、そこで、褒められたいという承認欲求が急増しすぎたんだと思います。
過度な投稿や、嘘をついて自分を演じる人も出てきてしまい、結局は現実との自分のギャップに悩み、鬱になったり、いちいち過去の自分の投稿や他人と比較して、この投稿が評価されなかったらどうしようとプレッシャーになり、気づけば見る方も疲れて、居心地の悪いコミュニティになりかけてしまったから、非表示にしたのかな、なんて思ってます。
Instagram好きの私としては、こうやって理想の状態にコミュニティを戻そうとしてくれているのは嬉しいなと思います。
だって、1000年前には5・7・5・7・7の中に、めいっぱい自分の感性を詰め込んで、さらにその中で季節性や時勢、ユーモアを表現しないと、自分を伝えられなかったのに、今は、自分が感動した瞬間をそのまま写真で切り取ることができるなんて…!
パソコンも電話も冷蔵庫も、どんな文明の進化もすごいと思うけど、写真技術は、人間にとって最高の発明なんじゃないかなと思ってます。
話がそれましたが、Instagramの経緯を見ていても分かるように、評価されたいというのは至って普通の願望です。
それが仕事だと、人事評価の中で、昇級したり賞与が出たりするわけですから…!
「この会社は公平すぎて、頑張っても評価されないから転職する」なんて話は、ものすごくよくある話です。
って、そんな経済面に直結することじゃなくても、相談者さんはもっと日頃の小さなことで褒められたいということですよね。
これは、家族や彼など、身近な人とちゃんとコミュニケーションをすることで、そういう関係になれるのが1番良い気もしますが、それが現状は難しいということであれば、できることはこの3つかな…。
1.実際に、褒められるような結果を出す。
2.感謝する、されるを意識する。
3.自己肯定感を上げる努力をする。
【1】の結果の出し方については、相談者さんのお仕事内容がわからないので、なんとも言えませんが、やっぱりどうでもいいタイミングで、どうでもいい人に褒められたってそこまで嬉しくないわけで…。(最近ひたすら褒めてくれるだけのサービスとかもあるみたいですが)
ちゃんと結果を出すべきところで出す、というのが1番シンプルですよね。
今相談者さんは、何かをする時のベクトルが目の前の人にどう思われるか、というところに向いてしまっているのかもしれません。
それよりも、どうやったらこのプロジェクトが上手くいくのか?ともう少し俯瞰で物事を見れるようにすると、少しだけ行動が変わるかもしれません。
【2】の感謝については、これが意外と大事。
というのも、相談者さんのように自信を失くしてしまっている状態だと、周りに感謝することや、されることを忘れてしまっていることがよくあるのです。
「自分はどうせ」と思っているから、感謝すべき状況に気づけないし、自分が与える影響なんてないと思っているから、相手に対してもあまり深入りしないようにしたり。(違ったらすみません)
まずは、自分が今恵まれているなと思うことを意識して感じてみることと、誰かの役に立つことを率先してやってみる。
それだけでも、随分と自分の存在意義に自信がつくはずです。
【3】の自己肯定感は、全ての話に比例して高まってくるものですが、誰かに褒められることを求める前に、自分で自分を「なかなかやるじゃん」と思えると、随分と楽になります。
そしてそれは自分の努力で、上げることができます。
まずは小さくてもいいから目標を立てて、それをちゃんと達成してみる。
仕事上だけでなく、たとえば週末の過ごし方とか、作りたい料理を予定通りに作るとか、行きたいセミナーへ行く、とか、そんなことでもいいんです。
それを繰り返しているうちに「自分っていざという時ちゃんとできるんだ」と、自分を肯定してあげられる力がつきます。
ちなみに私はめちゃくちゃこまめに自分へのご褒美も用意しています。
今日は頑張ったから、あれを食べる、これを買う、温泉に行く、漫画読む、昼まで寝る。
たいしたご褒美でもありませんが、そうやって自分で自分の頑張りを労ってあげることで、自分という人間が好きになれたりします。
33歳で褒められたいと思うことが、甘い考えだなんて思わないでくださいね。
だけど、実際に褒めてもらうのを待つだけでなく、褒められたいと願う自分に対して、自分でできることも沢山あるはずです。
共に頑張りましょう。応援しています!
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