器コーディネーター伊藤唯さんによるコラム「知っておきたい器のあれこれ」。
器初心者さんのお買い物の参考になる情報を毎月お届けしています。
こなれた一皿をつくるなら、絵柄の器のパワーはぜひ取り入れたいところ。
「使うのが難しそう」という印象を持つ方も多いかもしれませんが、あるだけで食卓の雰囲気を変えてくれる柄ものは、案外コーディネートもしやすいのです。
今日は、絵柄がすてきな器のジャンル2つと、オススメの器作家さん3名をご紹介したいと思います。
シャビー好きにオススメ
「フレンチブロカント」
(お皿:GEIN)
シャビーな雰囲気が好きな方には、絵柄がワンカラーで描かれたフランスのビンテージ食器がおすすめ。
ゴージャスすぎたり、チープに見えてしまったり、選び方が難しいと感じることもある絵柄の器。
ビンテージの器なら、そんな悩みを感じずに楽しめるんです。
使いこまれた年月が、ちょっとシックに雰囲気よく見せてくれます。
(カップアンドソーサー:Rorstrand)
華奢な線で描かれた絵は植物から動物まで、色んなモチーフのものがあります。
フランスに限らず、北欧人気ブランドのアラビアやロールストランドでも、似たデザインの柄物があるので、好きなブランドのアンティークを調べてみても面白いですよ。
定番使いにぴったり!
ノルディック模様みたいな和食器「三島」
定番づかいにおすすめしたい柄物の和食器は、“三島(みしま)。”
判押しでつけた模様の上に白化粧をのせて焼き上げていて、よく見ないと模様がわからないくらい、柔らかな模様のものも多いんです。
ちょっぴり角ばっている模様がいくつも判押しされた姿は、なんだかノルディック柄のよう。
(ボウル:中里太亀)
器の中央にギュッと模様が施されているものも多く、食べ終わりにさりげない模様を楽しめますよ。
料理が印象的に仕上がる
大谷桃子さんの器
濃いグリーンの絵柄が印象的な大谷桃子さんの器。
絵にほんのり奥行きを感じるのは、白いラインが削り出されているから。
料理が好きで、ご自身の器もいつも使いながら研究されているという大谷さん。
器のフレームの中にひょっこり写り込んだような配置は、盛り付ける食材をしっかり引き立ててくれます。
存在感たっぷりで、どっしりした料理にも負けないので、いつものご飯を素敵に見せてくれますよ。
乙女心くすぐる
岳中爽果さんの器
たっぷり絵柄が彫り込まれた器ときゅっと目を引く絵付けの器をつくられている岳中さん。
彫りの器は、テキスタイルみたいにたっぷりの絵柄が描かれていて華やかですが、ワントーンなので主張が強すぎず、普段づかいにも活躍してくれます。
なんてことはない日常のご飯も、しっかり格上げしてくれますよ。
乙女なお花が描かれた絵付けの器は、ぷっくりと色がのっていて、とてもカラフル。
シンプルな料理との組み合わせがおすすめです。
どの器もスタッキング力があるのも嬉しいポイントです。
どんな料理とも相性がいい
志村和晃さんの器
愛でていたくなる小さな絵柄がキュートな志村さんの器。
和食器の絵付けである、染付(そめつけ)という技法で絵付けをされています。
柔らかな印象があり、毎日使っても疲れないので、盛り付ける器に悩むと、つい手に取ってしまいます。
和洋中の料理やデザートなど、どんなジャンルにも合うので、色んな組み合わせが楽しめますよ。
使いまわしがしにくい気がしてしまう絵柄の器ですが、使いたいシーンに合わせて選べば、おうちごはんの強い味方になってくれます。
さりげないものからパッと華やかなものまで、いろんなデザインがあるので、好みのものを見つけてみてくださいね。
野心を叶えたら、
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