大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、いつも機嫌よくいたいのに、つい感情的になってしまう自分に悩んでいる相談者さんからのお悩みです。
萌さんこんにちは。
いつも萌さんの生活や言葉からパワーをいただいています!
誰かの原動力を作れる萌さんのような存在、本当に素敵だなととても尊敬しています。
私はいま会社の中でも中堅層で、若手から見れば少し怖い存在、上司からすれば、働き頭の期待を込める存在だと思っています。
元々私はそこそこ気が効く方だという自負はあり、「鈍感力」等という言葉とは無縁の性格です。
それゆえ、仕事はどんどん振ってくるし、振られた仕事はこなしてしまうし、周囲で起こる些細なことにも気づいてしまいます。
そんな時、感情をぐっと堪えて、ご機嫌に笑顔でこなせれば、すごくかっこいいし、愛されるのだろうなと、心では思いつつ、自分勝手な人にイラッとしたり、つい怒ってしまったり、あからさまに不機嫌な態度を取ってしまいます。(言葉にすると本当に大人気ないのですが…。)
そもそも、そんな人にまで好かれる必要もないのですが、せっかく同じことをするなら、「なんだか不機嫌な人」になるよりも、「ご機嫌な人」でありたいなぁと感じる日々です。
どう頑張っても他人は他人。
自分と同じ感性には一生ならないし、自分が正しいとも限らないのは百も承知です…。
ただ、いわゆる「気が利かない人」に心を病むこと自体が無駄で、自分がすり減っているなぁとすごく後悔します。(「気が利かない人」はそんなことすら気にしなそう…。)
どんな単位のコミュニティでも、必ずあることのような気がするのですが、そんな時萌さんだったら、どのように自分の「ご機嫌」を保たれますか?
貴重な毎日が少しでも「ご機嫌」に過ごせればと思い、アドバイスいただけると嬉しいです!
よろしくお願いします!
(33歳・女性・会社員)
今年の北海道はすごく雪が遅いのですが、今これを書いている途中についに散らついてきました。
このままあっという間に雪景色になるのかなぁ。
お悩みの投稿ありがとうございます。
相談者さんの働く姿が目に浮かぶくらい、気持ちも状況もよく分かるお悩みでした。
私も昔から相手の期待にはなるべく120%で応えたい性分なので、びっくりさせたり、先回りしたりするのが喜びで、それと同時に、バイトや仕事などあらゆるコミュニティの中で、無気力な人や、言われたことをただやるだけの人に出会うと「この人は一体どんな気持ちで物事に向き合ってるんだ?!」と、勝手にイライラしてしまうことも多々ありました。(というか、今もあります)
とはいえ、相談者さんもおっしゃっている通り、感性も生きる目的も、自分と他人は別物。
私は、昔はそういう人を変えたくて、
(変えられると思っていたし、変えるべきだと思っていた)
少しは前はそういう人に腹が立って、
(相談者さんと同じで感情を出していました)
今は自分が変わろうと思うようになりました。
同じような条件下で、自分とあまりにも違う方向性で物事に向き合っている人に出会った時や、思い通りに行かなかった時など、日常の中のあらゆることで、他人に対して腹が立ってしまう感情そのものを完全に消し去るのは、悟りでも開かない限り難しいと思っているのですが、それを周囲に気づかせないことはできると思います。
相談者さんの言葉で言う、いつもご機嫌な人でいるということですね。
これは意外と大事なことで、ご機嫌な人に起こる好循環はものすごく沢山あって、結果的に自分のパフォーマンスを上げ、良い出会いすら招いてくれると思います。
まず大事なことは、腹がたつのは仕方ないと思うこと。
それ自体に悩むのは諦めていいと思います。
大切なのは、そこからの自分の機嫌のとりかたです。
私の場合、感情的になった瞬間こそ、言葉や行動を一度停止するようにしています。
これは、事故を防ぐためにも重要だと思っていて、感情に任せて発した言葉やしてしまった行動は、だいたい後から後悔します。
言いたいことは同じでも、伝え方が違うだけで物事が解決するかどうかは変わってくると思うのです。
よく、夫と喧嘩することはありますか?と聞かれるのですが、正直約10年一緒にいて言い合いになったことはほとんどありません。
これは、私以上に夫がご機嫌な人だからなのかもしれませんが、お互いに感情を一旦抑えてから「さっきのことだけどね、」と思いやりを持って解決に向き合うことで、事故が起きていないのかもしれません。
家族に限らず、仕事のことも同じで、30代前半くらいから、仕事ができる人ほど自分のやり方に自信がついてきて、相手に対して自分の正論をきつく言ってしまうことがあると思いますが、一度感情を抑えるという習慣が身につくと、結果的に伝えたいことをちゃんと伝えることができて、人間関係はうまくいくはずです。
(特に、中堅層の女性の機嫌が悪いと、上司の男性も部下の女性も、とにかくみんなが気を遣ってしまい、職場の雰囲気はぐーんと悪くなってしまうので要注意です。)
そして、言葉や行動を停止した後にすることが、自分のご機嫌とりです。
マイナスに振ってしまった感情を一度フラットに戻すために、人それぞれ色々なやり方があると思いますが、要は楽しくなることをすればいいんだと思います。
私の場合、仕事中であれば一旦休憩して娘の動画を見る、コーヒーを淹れる、外に出て空気を吸う。
家にいるなら、娘と遊ぶ、お風呂に入る、料理を作る(特に何かを煮込みがち)、コーヒーを淹れる(重複)。
とか、簡単なことですが、たった3分別のことをするだけでも随分と発する言葉や行動が変わってきます。
人によって色々な幸せリストがあると思うので、相談者さんなりにリストアップしてみることをお勧めします。
余談ですが、前述の夫の職業はサッカー選手なので、ホーム戦(自分のチームの本拠とする場所での試合)の時は自分の子供と一緒に入場することができるのですが、娘と入場した時の試合のパフォーマンスがとても良くて、一時期は娘が「勝利の女神」として新聞やニュースで取り上げられたりもしました。
これは、偶然ではなく試合直前に娘を抱っこすることで、おそらく緊張がほぐれて、夫の機嫌がものすごく良くなることで、本来の思考や、普段通りの練習の成果が出せる状態になっているのかな?なんて思っています。
そう考えると、結局ご機嫌になると言うことは、自分が本来出したい理想のパフォーマンスが出せると言うことなのかもしれません。
だとしたら、機嫌が悪くなった瞬間に「はいはい、やってきました、この時間!」くらいのゲーム感覚で、自分の機嫌をとってあげた方が効率は良くなるはず。
まずは、感情が高まったときに立ち止まる。
そこから楽しくなることを考える。
これを習慣化することが大切なんだと思います。
最後に、ご機嫌な人の好循環の中に、周囲の人からご機嫌だと思われることが招いてくれる良い出会いというものがあると思います。
これは自分ではなく、誰か身近にいる「いつもご機嫌な人」というのを思い浮かべてみるといいと思います。
それだけで「会いたいな」と思いませんか?
なんだかいつも楽しそうな人、笑顔が可愛い人は、理由もなく会いたいと思わせてくれます。
結局こういう人には、楽しい誘いも素敵な出会いも、良い仕事も嬉しい言葉も集まってくるんだと思います。
まずは形からという言葉がありますが、笑顔でいることだけでもいいんです。
そうやって、自分の機嫌を自分でちゃんととりながら、理想の言葉を使いこなせるだけで、きっと自分の周りは変わってくるはずです。
他人を変えられないなら、自分が変わる。
そうしていれば、きっとゆっくり周りが変わっていくのかもしれません。
なーんてつらつらと理想論のようなことを書いてしまいましたが、あくまでも、イラっとしてしまう人間らしい一面というのは誰にでもあるということは前提なので、あまり難しく考えないでくださいね。
イラっとした時こそご機嫌のチャンスだと思って楽しんでください。
自分のためにも、身近にいる人のためにもお互いご機嫌でいられるよう頑張りましょう!
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