大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、夫婦で共通の趣味がないことに悩んでいる相談者さんからのお悩みです。
萌さん、初めまして。名前が似ているので親近感を覚えています。
毎回このコーナーでは、萌さんの温かい言葉が染みて、読んだ後は優しくなれる気がします。
私の悩みですが、10年付き合った彼と最近結婚しました。
お互いの性格や趣味嗜好が違うことはわかっていましたが、共有するものがないということがたまに虚しく感じます。
もちろんご飯を一緒に食べたり、何気ない話をしたりするので、日々の生活を大切にすれば良いと頭では理解しているのに…。
例えば休日は引きこもりたい彼と、デートしたい私ですれ違ってしまいます。
よく「相手に期待しないことが大事」と言いますが、まだ新婚なので、できれば二人でできることを増やして楽しくやっていきたいです。
萌さんは、相手にがっかりしたときはありますか?どうやって気持ちをコントロールしているか教えていただきたいです。
いつも優しい言葉を選べる萌さんのような妻になりたいです。
(25歳・女性・会社員)
ついに…!
札幌も雪が溶けて一斉に花が咲き、春が来ました。
冬が長かった分だけ、本当に嬉しいんですよね。
花が咲くだけでこんなに嬉しいなんて、本州に住んでた時はあんまり理解できなかったので、
やっぱり人生って振り幅なのかな、なんて考えたりしちゃいます。
だから好きな食べ物とか、自分へのご褒美も、適度に我慢したほうが、幸せ感じられるのかも…。
なーんて。自然のおかげで、色々学びが多い今日この頃。
お悩みの投稿ありがとうございます。
10年ものお付き合いを経て、ご結婚!
しかも今の年齢から考えると、中高生くらいからお付き合いされてたってことですよね…!
わー。制服姿でデートしてた二人が結婚かぁ。
(私服生活だったらすみません)
また二人の新しいステージが始まって楽しい時ですね。
本当におめでとうございます。
相手にがっかりすることがあるか、というご質問ですが、私はそんなにないかなぁ…。
たとえば、今から9年前の21歳だった頃。
お天気の良い日に、私はどうしてもピクニックに行きたくて(今と何も変わらない私…)
当時彼氏だった夫に気軽に提案していたのですが、彼の中ではディズニーランドに行くくらい大それたことだったらしく、ずーっと先延ばしにされて、もはやピクニックが、二人の間でギャグのNGワードみたいになった時期がありました。
やっと行けた時も、お弁当を食べるだけ食べたら「よし、これでオッケーだね!」と、まるで任務達成かのように15分くらいで終わってしまって、帰り道は、大きさが虚しく感じたピクニックバスケットを片手に、ある意味ではがっかりしましたが、「これから、どうこの楽しさを伝えていこうか」とメラメラ燃えた覚えがあります。
時間がかかりましたが、今では天気が良い日が続くと「そろそろピクニックしたいんでしょ」と気づいてくれたり、私が新しいバスケットを買って来て棚に入れてたりすると、「あー!これはもしや…!」と、にこにこしながらバスケットを棚から見つけて来たりと、なんとなく夫自身も楽しそうにしている気がします。
何が言いたいかというと、
相手に期待しないこととか、自分の気持ちをコントロールする技よりも、
「自分が楽しいと思うことに、相手をどう巻き込むか」が大事なのでは?ということです。
で、肝心な巻き込み方ですが、
強制してしまうと押し付けになるし、自分だけが楽しんでしまっては、独りよがりになってしまいます。
自分が好きなことと相手が好きなことを、どちらも1つずつの丸にして中にキーワードを書き出したとしたら、少しでもその丸が重なる部分があると思うのですが(よくプレゼン資料とかであるような図です)、そこをしっかりと大切に育てていくことが重要だと思います。
たとえばピクニックには、ガーリーなサンドイッチを持って行きたかったとしても、そこは少し譲歩して彼の好きなお肉を持って行っておびきよせてみるとか笑、そんな感じです。
ホームパーティーも、昔は私が全部作っていましたが、夫のことをもっと巻き込むべく、まず、彼に得意料理というものを見つけてもらいました。
食べるのは好きでも、元々はキッチンにも入ってこないくらい料理とは遠い存在の人でしたが、得意料理ができてからは、スーパーでも調味料に興味を持ち出したり、キッチングッズの新規購入にもかなり積極的になって私にとっては結構最高な流れになりました。
そうするためには、得意料理となるものの選び方も重要だったと思っています。
たとえば私が彼にプレゼントした本は「やっぱり肉料理!」みたいなタイトルの、ホームパーティでは主役になるような、手の込んだものばかりが載っているものだったのですが、彼がそれをテーブルに持っていくと、ゲストからも歓声が上がって、きっと、料理をすることが嬉しい思い出として刷り込まれていったはずです笑。
(最初は大御所の料理人とそのアシスタントみたいに、私が全部下準備と片付けをして、彼が少しでも良い環境で料理に取り組めるようにと、ちょっとだけ大変でしたが、それも最初のうちだけです)
そうこうしているうちに、ちょっとずつサブ料理にも興味を持ち出してくれて、一緒に料理をすることも意外と日常になってきました。
「彼が一緒にピクニックをしてくれない…」「ホームパーティを楽しんでくれない」「デートに行ってくれない」と嘆くのではなく、どうしたら、彼の楽しい部分をくすぐれるのか?
ということを少し考えてみると、もしかしたらヒントがあるかもしれません。
相談者さんと旦那さんは、もう10年も一緒にいらっしゃるので、お互いがお互いをよく分かっているとは思いますが、相談者さんの年齢を拝見するに、私の経験上25歳前後というのは、価値観や趣味趣向がガラリと変わる可能性を大いに秘めている年齢だと思います。
「彼は引きこもるのが好きだから」と諦めず、ぜひ楽しく巻き込んでみてください。
もしかしたら、二人で引きこもれる温泉宿を見つけてみたり、引きこもる時間を楽しくするための料理を二人で作ったりと、相談者さんが彼側に合わせた楽しみ方だってあるかもしれません。
その前後では、温泉宿の周りでのデートや、食材を買いに行くためのデートだって、十分に楽しめるはずです。
どうか素敵な新婚生活を送ってくださいね。
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