大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、30代に向けて、子供も産んで仕事も続けられるか不安を感じている相談者さんからのお悩みです。
萌さん、こんにちは。
私も札幌に住んでいることもあって勝手に少しだけ身近に感じつつ、お仕事をしながら子育てをされている萌さんをとても尊敬しています!
20代も後半になり、彼氏とも同棲しているので、結婚や出産を最近とても現実的なこととして考えるようになりました。
残業が多い職種なので、妊娠したら今のように働けなくなると思っています。
同じ職種で子育てをしながら働いている女性は、ほとんど独立したり開業しています。
まだ自分はそこまでできないと思っているので、仕事を取るか出産を取るか、と悩んでいます。
今の彼氏とは結婚についても具体的に考えていて、本当は、今の仕事を続けながら子育てもできるのが理想ですが、自分のやりたいことよりも、二人で今後家庭を作っていくことを考えて、転職したほうがいいのかな、と思っています。
そしてそれを決断して動き出すには20代のうちがいいかなと思っています。
萌さんは、20代後半から30歳になるとき、どのように考えていましたか?
アドバイスをいただけたら嬉しいです!よろしくお願いします。
(26歳・女性・会社員)
こんにちは。
最近このお悩みコーナーに対して、相談以外でも感想などご意見をいただくことが多く本当に嬉しいです。
前回の「大親友を好きになってしまいました」にも、幅広い年齢の方から彼に対する応援のお声をいただきました…!
これがもしラジオならさらりと読みあげたいのですが、文字で全部をご紹介すると長くなってしまうので、応援いただいている事実だけでもお伝えしますね。
彼、どうなったかな。少しでも進展しているといいなぁ。
みんなで応援しています!メッセージくださった方、ありがとうございました。
そして今回もお悩みの投稿をありがとうございます。
私も母になってまだ半年も経っていないのでたいしたことは言えませんし、今後意見が変わる可能性もありますが、仕事と育児の両立は社会的にも簡単に答えの出せない大きな課題ですよね。
まず、そもそもこの「両立」という言葉が曖昧だよな…、と私は思っています。
これまでと同じ状態で仕事をしながら、それに子育てが加わるだけ、なんていうことは不可能です。
去年までは、散々トークショーなどでも「移動時間こそクリエイティブ!企画書がグングン進みます!わーい!」みたいなことを言っていた気もしますが、今となれば移動時間は修行の時間。
飛行機の中で周りの人に迷惑をかけないように娘をなだめながら、パソコンどころか鞄から携帯も取り出せないまま1時間半をいかに耐え抜くかに専念しています。
札幌の家では、遠隔で仕事をすることになるのでスカイプを駆使してますと言うと「家で子育てしながら仕事ができるなんて最高ですね」なんて言われたりもしますが、必死でマイクのオンオフを繰り返しながら娘の声が先方に聴こえないようにして、決して大きな声では言えないものの、モニターに映らないようにしながらこっそり授乳したことすらあります。(映ってたら事故…。いや、一応ケープはしてますよ。)
2つのことを同時にできている、という意味では「両立」なのかもしれませんが、打ち合わせには集中できないし、娘もかわいそうだし、というのはあまり良い状況ではありません。
そこで今は「両立」とは、どちらに向き合う時にも、しっかりと集中できる環境を作ることだと思っています。(役場や知人に沢山相談して、現在東京の仕事の際は実家で預かってもらい、札幌でどうしても困った時は信頼できるシッターさんを見つけました。この環境も人それぞれです。)
相談者さんの職種が明確にはわかりませんが、「仕事を取るか出産を取るか」と悩んでしまうほどの状況なのだとしたら、実際に子供ができた後はもっと大変になってしまうかもしれませんね。
仕事と育児を両立させるためには上記に書いたように、どちらにも集中するための制度と物理的な環境、それから周りの理解、協力が必要です。
それを叶えるためには転職という選択もあるかもしれません。
ただ、「育児のために、やりたいことを諦める」と考えるのではなく、「育児をちゃんと楽しめるように、自分の仕事のスタイルを変える」そんな風に考えてほしいな、と思います。
今の職種と全く同じことは難しいかもしれませんが、これまで自分が社会に対して貢献してきたことを細分化したら、他の形で自分を活かせる場所だってきっとあるはずです。
決断するのは今すぐ、じゃなくてもいいと思いますが、このお悩みを送ってくださったことをきっかけにでも、働くお母さんの話を聞いてみたり、
今の仕事内容が活かせる別の仕事を見てみたり、ちょっとずつ動き出してみるのは良いかもしれません。
私も20代から30代にかけては、「常に自分がやらないと気が済まない」スタンスから、「任せる」ということに挑戦して、最初こそ勇気がいりましたが、今では社員たちから沢山のことを教えてもらっています。
そして、今のうちに彼と沢山楽しい未来を妄想して、2人のビジョンを話し合ってください。
育児と仕事を両立させるにあたって、パートナーの理解、協力は最重要項目だと思います。
最後に、出産は計画通りにいくものでもありません。
将来のために準備をしていくのは良いことですが、人生には色々なケースがあるので、何かのために何かを捨てるという生真面目さより、沢山の要素を上手く組み合わせて、自分の人生をじっくり作っていけばいいと思います。
「自分のやりたいことよりも、二人で今後家庭を作っていくことを考えて、転職したほうがいいのかな、と思っています。」と書いてあるのが気になってしまいました。
彼のために、子供のために、自分は何かを諦めたという気持ちは、何かが上手くいかなかった時に言い訳となって自分の中に残ってしまうこともあります。
彼と子供と暮らすことも、自分が仕事で活躍することも、どちらも「自分のやりたいこと」なのだから、天秤にかけるのではなく、因数分解してうまくバランスをとれるライフスタイルを作っていって欲しいです。
それと同時に、将来「あの時〜しておけばよかった」と思わないためにも、今は仕事帰りにフラッと飲みに行くのを楽しんだり、弾丸旅行をしたり、仕事を詰め込んでみたり、ひとまず全力で楽しんでください。それがいつか良い思い出となり、育児を思いっきり楽しむための原動力になるかもしれません。
なんだかまとまりのない文章ですが、同じように悩んでいる女性はとても多いです。
そういう方同士と出会うだけでも知識や考え方が増えていくはずなので、ぜひ積極的に進んでいってくださいね。お互い頑張りましょう。
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