金曜日の夜。
飲み会もいいけれど、たまにはひとり映画という予定を入れてみませんか。
ひとり映画を愛し、中学生の頃から観た映画の感想をノートに書きためていたという(!)雑誌NEXTWEEKENDの編集担当D坂さんに、今月観たいおすすめの映画を連載してもらうことになりました。
今月は、いつもの毎日がキラキラ輝いて見える映画を3つご紹介します。
『ザ・ウォーク』
毎日なんだかぱっとしないな、と感じているときに
1974年にワールドトレードセンターのツインタワーの間を命綱なしで綱渡りをして、ニューヨーク市民を驚かせた、フランスの綱渡りの大道芸人フィリップ・プティという実在の人物をモデルにした映画。
と聞くとスリリングなジェットコースター系の作品?と思われるかもしれないですが、私の中ではどちらかと言うと、熱い人間ドラマカテゴリー。
どうしても綱渡りの場面がクローズアップされがちですが、(確かにすごい迫力!)一番好きなシーンは、主人公のフィリップが恋人に、ワインのボトルと紙ナプキンで作った人形を使って夢を語る場面。
信じられないような偉業も、普段の生活の延長線上にあるんだよなとしみじみ。
大人になると、できない言い訳を考えるほうが得意になったりしてしまうものですが、フィリップの、名声を得たいとか有名になりたいとかは一切なく、ただとにかく「ツインタワーの間を命綱なしで渡りたい!」という狂気に満ちた純粋さに触れたとき、最初からできないと諦めることなんて何もないんだ、ときっと勇気をもらえるはず。
毎日なんだかぱっとしないな、と感じているときにおすすめの作品です。
監督/ロバート・ゼメキス
出演/ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン
2015年、アメリカ映画
●Blu-ray \1,800+税
発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
© 2015 Columbia Pictures Industries, Inc. and LSC Film Corporation. All Rights Reserved.
『ハドソン川の奇跡』
ヒーローは日常の中にいる!
こちらも実話を基にした作品で、2009年に起きた、USエアウェイズ1549便不時着水事故、通称“ハドソン川の奇跡”を映画化したものです。
主人公のベテラン機長は、急なエンジントラブルに対し、ハドソン川への着水という形で奇跡的な対応をし、乗客全員を救って一躍英雄になるものの、その後、実は機長の過失だったのではないかと疑いをかけられる…というストーリー。
ヒーローはテレビや映画の中だけではなくて、こんな風に社会の中で、一生懸命働いている人々の中にいるんだな、ということを思い出させてくれます。
それから、どこの国にもこういう頭の固い杓子定規な人たちっているのね、とも思ったり(笑)。
ラストの爽快感に浸りながら眠れば、すっきりした土曜日を迎えられるはず。
エンドロールがまた感動的なので、ぜひ最後まで見ていただきたいです。
監督/クリント・イーストウッド
出演/トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー
2016年、アメリカ映画
●Blu-ray 2,381+税/DVD \1,429+税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc. and Ratpac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved.
『(500)日』のサマー
ささいな毎日がドラマチックに感じられるように
3本目は雑誌NEXTWEEKEND2017SS号の中で「インテリアのインスピレーションがわく映画」としてもご紹介した作品です。
恋に落ちたときの思わずスキップしたくなるようなあの感覚、相手の気持ちが自分から明らかに離れていることを感じたときの、周りの景色から色が抜けていくような感覚…。
そんな主人公のくるくる変わる感情が、表情だけでなく、画面全体から溢れ出してきます。
突然ディズニーみたいなアニメーションの鳥が出てきたり、画面を2分割して現実と妄想を対比させたり、時系列がバラバラに展開していったりと、映像目線でもわくわく感が満載。(ちなみに偶然にも、主人公は『ザ・ウォーク』と同じ俳優さん!)
日々の生活の中で、ドラマみたいなことはそうそう起きないけれど、ちょっと目線を変えるだけで、毎日はよくも悪くもカラフルに見えるということを思い出させてくれます。
監督/マーク・ウェブ
出演/ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ズーイー・デシャネル
2009年、アメリカ映画
●Blu-ray \2,381+税
発売元・販売元: 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
金曜日のごほうびグッズ
ひとり映画を観たあとは、眠る前にもうひとつ自分に小さな贅沢を。
今回は私が実際使ってよかった、いつものバスタイムがちょっとスペシャルになるアイテムを選んでみました。
朝バスルームにセットしておいて、帰宅した自分へのちょっとしたごほうびにぜひ♩
(手前)ナチュラルなローズの香りがふんわり広がる、頭皮と髪のトリートメント。
普段のシャンプーとコンディショナーの間にプラスすると、髪が柔らかくうるおいます。
Aesopのヘアー スカルプ モイスチャー マスク
(奥)メイクアップアーティストの早坂香須子さんプロデュースのバスソルトは、香りもデトックス効果も抜群。
自分用以外に、ちょっとしたギフトとしても使っています。
Love Yourself Firstのエプソムソルト入浴料/すべて私物