連載【部屋に小さな花畑を。花のある暮らしのはじめかた】。
お花屋さんで働くWeekender編集部代表コラムニストAyako Funayamaさんが、お花のある暮らしのはじめかたと、お花を飾る際のTIPSをお届けしていきます。
夏休み気分をまだまだ引きずりたい月曜日。
8月の後半になると、夏が終わってほしくない!という気持ちと大好物だらけの秋が早くきて欲しい気持ちで毎日揺れ動いています。
今回は、夏と秋の両方を楽しめるこの時期にぴったりの、秋の花材を使ったふんわりブーケの束ね方をご紹介します!
花材(写真左から)
・カクトラノオ
真っ直ぐ立った花茎の周りに長い穂状の蕾をつけ、下から順番に咲き上がっていきます。
ブーケにいれると先端のピョンピョンが揺れ、とても可愛らしく自然にみせてくれます。・クルメケイトウ
小さくてコロンと丸いクルメケイトウはブーケにいれるだけで秋を感じさせてくれる花材。
比較的長持ちする花材です。・トルコキキョウ
春頃から秋にかけて出回るトルコキキョウ。
今回は「優美」や「感謝」の花言葉を持ち、少し夏らしさを残したくてピンクと白のフリンジ咲きの明るいカラーのものを選びました。・リンドウ
代表的な秋の山野草のリンドウ。
初秋に数輪ずつ、段を重ねるように咲きます。
リンドウの根は薬として重宝されたことから敬老の日の贈り物としても人気です。
秋ブーケの束ね方
今回はスパイラルというブーケの基本の技法に挑戦。
束ねる時に茎が一点で交わるよう、らせん状に重ねていきます。
少ないお花でもふんわりと動きのある立体的なブーケに仕上げることができ、形が崩れにくいのが特徴!
少し難しいと感じるかもしれませんが、作り方を知っておくとお花屋さんになった気分で楽しめますよ。
1.花材を種類ごとにわけて並べます。
2.水に浸かる部分の葉を予めとっておきます。
3.ブーケを組み始めます。
まずは一本花材をしっかり持ってください。
花材の全体の長さの1/3くらいのところを持つと組みやすくなります。
(利き手ではない方の手で持つ方が組みやすいです)
4. 2本目を少し斜めに傾けるようにして1本目の上に重ねていきます。
5.【4】の工程を繰り返します。
ひとつ前にいれた花材の上に一定方向を意識して、少しずらしながら重ねていきます。
バランスをみて、4種類の花材を添えるように差し込んでいきます。
※ 一点で交わるように握ります。
一定方向に回しながら重ねていくと丸く綺麗な形になります。
(パスタを茹でる時、ねじってお鍋にいれるイメージ!)
茎を握る指の使い方
(1)ピストルのような形にし、中指、薬指、小指でブーケを握ります。
親指と人差し指は次にいれる新しい花材を持つように空けておきます。
(2)新しい花材がはいったら今度は、親指と人差し指で一度全ての花材を持ちます。
中指、薬指、小指は一度広げて、そして全部の指で握る。
そして(1)に戻り、この動きを繰り返しながら組んでいきます。
本数が増えていくごとに持ちにくくなってきますが、崩れないよう注意しつつ、手のひらで包むように持ってください。
括る時のPoint!
束ねたお花は、麻紐で括るのがいいですが、人によっては括る時にばらけてしまうので、輪ゴムでとめていただくのが簡単だと思います。
6.大体の花材がはいったら全体のバランスを調整します。
ブーケが崩れない程度に少し緩めに持ち、花材の高さを調節していきます。
7.最後に茎を揃えてカットします。
基本は1番短い茎に合わせてカットすること。
そうすることにより、全ての花に水が行き渡りやすくなります。
8.簡単なスパイラルブーケの出来上がり!
夏の明るいカラーをいれつつ、秋の花材を使った今ならではのブーケに。
夏の間はおやすみをして、9月から再開するお花屋さんもたくさんあります。
9月中旬あたりからはチョコレートコスモスやダリア、秋色紫陽花などさらに秋らしさを感じる花材もお花屋さんに並んでくるはずです。
季節の変わり目。お花からお部屋に秋を取り入れていただけると嬉しいです。
Editor:Saki Goda