大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、こんなお悩みです。
萌さん、こんにちは!今月でウェブサイトが終わることを寂しく思っています。今までの宝物の記事を改めて見返して今後もたくさん活用したいと思っています。
私の悩みですが、今日食べたい晩御飯や週末にやりたい事など 日々のやりたいことは簡単に思いつくのに(むしろやりたいのに手が回らず困るほど週末野心は湧き出てきます。間違いなくチームガルテンのおかげです!!) 人生についてはどうも逃げ腰で3年後、5年後、10年後、20年後については ふわふわしてなりたい自分、やってみたいことが決まらないしわからないのが悩みです。
結婚したいとかはあるのですが、そのほかプラスアルファがもやもやして悔しいです(婚活中でより最近は考える日々です)。萌さんは、どうやって考えて前に進んでますか??
このコーナーが誕生して以来、毎月10日と20日に欠かさずにお悩みに向き合ってきて、はや(?)7年…!その間、なんと2000件を超えるお悩みをいただきました。
実はお悩み選定の時点では、ほとんど自分の中に回答は浮かんでいないのですが、「自分がなんと答えるのか、この問いに向き合ってみたい…!」という気持ちで選ばせてもらうことも多く、本当に筋トレのように言語化や思考力を鍛えさせてもらえた数年でした。
ついに迎えた最終回は、多くの人の永遠の悩みである“人生の進み方”について…!ここからは、いつも通りお答えしていきたいと思います。
さて、あらためてお悩みをお送りいただきありがとうございます。
中期・長期的目線で見るとふわふわしてしまうことは自然なことです。これだけ環境も時代も変わっていく中で計画や戦略を立てるのは簡単ではありません。
ただ、ビジョンを描けずに悩んでいらっしゃるかもしれませんが、そもそもそのビジョンは他でもない相談者さんご自身の理想が詰まっているべきです。だとすれば、理想の欠片になりえるキーワードのヒントは、今相談者さんの日々を満たしてくれている沢山の “日々のやりたいこと”“会いたい人”“多く時間を使いたいと思っていること”の中にあるのではないでしょうか。
そしてそれらに改めて向き合ってみた時に、そこに欲望は生まれないですか?
「もっとこれに時間を使いたい」「もっとこうできたらいいのに」そう思うことと、今の自分の状況に、ギャップはないですか?まずはそれを埋めるために何をすべきか、という思考で未来をデザインしたらいいのだと思います。
もっとこれに時間を使うためには、このままだと不可能だからあれを変えたないな…とか、あの人みたいにするためには、あんなスキルを身につけたいな…とか、その欲望が見えてくれば、逆算をしながら次の週末にすることの方向性や気持ちをほんの少し未来に向ければいいのだと思います。
今とやっていること自体は大きく変わらなくても、“今日の楽しい出来事”が、自分の未来をデザインしている一環だと改めて思うことができれば、より充実度も高まります。
結婚についても「こんな時に分かち合えるパートナーがほしい」と、自分の欲望を通して思うのであれば、相手はどんな人だと理想?そういう人はどこにいることが多い?どんな自分として出会いたい?どんな言葉を交わし合える人がいい?と細分化しながら、その人に出会えるように“今日の行動”を少しデザインしていくことで、ひたすらに「結婚しなければ!」と思うよりも、自分自身の理想に形が作られていくはずです。
逆に多少でも未来ビジョンがないと、めくったカードの中身を見ては「これで正解なのかな?」と他人に評価される答えを探してしまうかもしれませんが、自分の行きたい方向性が見えていれば、答え合わせはいつだって自分自身。
「近づいているな」と実感したり、「やっぱり自分はこういうのが好きなんだな」と確信したりと、少しずつでも進んでいけます。
今、常にやりたいことがあるというのは、当たり前ではない素晴らしい状態だと思います。今度はそこから、自分のビジョンにも登場してほしいキーワードを探し出す時です。
どうしていいか分からなくなった時は、3年後の自分が理想の自分になっていると仮定して、今、もし3年後の自分が目の前に現れて話をするとしたら、どんなアドバイスをもらいたい?と考えてみると、一歩を踏み出す後押しになるかもしれません。
見えない未来を作っていくことも、楽しんでいきましょうね。応援しています!
全部で183回続いた「編集長がこたえます」は今回で最終回!いつも読んでくださったみなさま、ありがとうございました。人間生きていればこれからも悩むことは沢山ありますが、理想があるから悩むわけで、それは複雑な生き物である人間の特権でもあるはずです。だとすれば、それは価値観を変えられるチャンスの時でもあるかもしれません。これからも悩みすら糧にして、それぞれに同じ時代を楽しんでいきましょう…!
そしてきっと、形を変えてまたお会いしましょう。7年間ありがとうございました。
「編集長がこたえます」が本になりました
人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!
NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。
その名も「深夜の、かけこみ横丁」。
「自分が何者でもないことが不安です」
「浮気した夫とのこれから」
「仕事に求めるものを見失いました」
「生きている意味がわかりません」
「セックスレスで、毎晩涙で枕を濡らしています」
身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
今日もきっと、誰かが悩んでる。
横丁で隣に座ったような気持ちで、誰かのお悩みを聞いて、考えて、語って。
気づけば自分のお悩みもスッキリするような1冊です。
▲共感を集めた31のお悩みを掲載
恋愛、人間関係、仕事、子育て、自分自身…
WEBでは選べなかった、深い内容も初公開。
▲悩みを解決する5ステップの思考法&書き込みノート
自分のモヤモヤを客観視することで今やるべきことが見えるかも…!
今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。
▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。