KAOZOKUGOTO NOTEは、世界が新時代に突入した2020年に、それぞれの自宅から繋いだ会議の中で発足した“家族のチーム化”を掲げたプロジェクト。
家族間で伝えること、残すことを促すためにつくってきました。
4年目を迎える今、累計約2000の使い方を知る中で、事務局から発送される時には全く同じだったノートは、各家族の在り方とともに唯一無二のノートとなり、私たちが想像していた使い方を遥かに超え、尊い存在へと育っています。
未来の自分と、大切なひとのために。
今より少し、自分の人生を好きになるために綴る、KAZOKUGOTO NOTE(愛称:ファミノ)。
2024年2月12日(月)まで、2024年度版のご予約を受け付けています。
旧THE FAMILY NOTEから名前を変え、KAZOKUGOTO NOTEとしてこのような形で予約販売をするのはこれが最後のチャンス。
この連載では、ノートがどんなふうにそれぞれのご家族の中で使われているかとともに、使っていくうちに訪れた家族の変化をご紹介します。
ユーザーコミュニティ「KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)」限定で過去配信した「ファミノ新聞」よりインタビューを抜粋してお届けします。
※2023年8月公開分より
ファミノユーザー めいさん
▼家族構成
旦那さんと0歳の息子さんと3人暮らし。東京在住。
2冊のファミノをベビーカーに乗せて待ち合わせのカフェに来てくださったメイさんは、KAZOKUGOTO NOTE CLUB(旧FAMILY NOTE CLUB)3年目のユーザーさん。
独身時代から結婚・妊娠・出産と、この数年で大きなライフステージの変化を迎えられましたが、そんな中ずっとファミノを綴り続けてくださっています。
どんなことを残しているのか、そしてどんな景色を見ているのか、実際に書かれた2冊を拝見しながらたっぷりと伺ってきました。
-はじめに、どういったタイミングでファミノを手にしたのか教えていただけますか。
夫とお付き合いをして半年くらいでした。
結婚の話も出てるか出てないかくらいの頃でしたが、一緒に使えたらいいなと思って。
そのときはそういう意識があったわけではないのですが、いま思うと「これを一緒に使えるくらい、思いを共有できるかどうか」見極めようとしていたのかもしれません。
-購入にあたり、どういったところがポイントになったんでしょうか。
アルバムみたいな、リングブックの形にすごく憧れがあったんです。
実家では自分の両親が残してくれたアルバムが壁際にずらっと並んでいて。子どものコーナーと両親のコーナーに分かれているんですけど、両親のコーナーにはそれぞれの生い立ちからファイリングされたものもいっぱい残っているんです。
2人は付き合いが長いので、母が高校生くらいのときの写真にも父が写っていたりするんですよ。
それを見て育ったこともあり、私も結婚前から思い出を残せるんだったらちゃんとした良いものを使っていきたいって思っていました。
-素敵です…!実際に書き始めたのはいつ頃だったんでしょうか。
彼との暮らしが始まってから開きました。
買って数ヶ月寝かせていた時期も、会員向けのライブ配信「かぞくごと会議」などは観ていましたね。
「こうやって使うんだ」って見本のページも見て気分を上げて。
実家を出るときに、思い出と両親への感謝を綴ったんですが、そこに父も一言添えてくれたページは印象に残っています。
父に「こういうの(ファミノ)を買って、綴っていくんだ」っていう話をしたら「いいね」って言ってくれて。
▲右下、お父さんからの愛情たっぷりの短歌とメッセージ
父は書くのが好きで、母は苦手なタイプなんです。
「親と使うノート」も渡したんですけど、父が最初にぜんぶ埋めちゃって、母は「同上」って書くんですよ。
でも息子が生まれ、里帰りしたときに、私にじゃなくてこの子(息子)に向けて書いてねって1枚渡したら、数日寝かしながらも書いてくれました。
両親のこんな言葉、しかも直筆が残せたのもファミノのおかげです。
▲シーンと対象者が明確だと、筆まめでない方でも残しやすいのかも
-そう言っていただけて嬉しいです。パートナーにはどんな風に声をかけたんでしょうか。抵抗はなかったですか?
なかったですね。フォーマット(企画)があることで巻き込みやすかったです。
最初はWISHLISTも、私が言った内容を彼が書くというスタイルで進めたりしました。
私、もともと日記をつけていて。それは彼にも見せられない個人的な内容(笑)
でもファミノは一緒に見れるから、たぶん夫は「自分も参加できる私の趣味」と思って乗ってくれてるんだと思います。
日記は私のプライベートなもの、ファミノは共有できるものという風に使い分けています。
今では夫もすごく楽しそうに使ってくれてるんですよ。
例えばこれは、夫が先日ライブに行ったときのページです。
上から降ってくるテープとか貼っていて。フェスのグッズのガチャガチャでマスキングテープが当たったときには「ファミノに貼れる」って嬉しそうに持って帰ってきました。
▲彼の「好き」とその日の熱量が詰まったGood Things Journal
-めちゃくちゃ楽しんでいらっしゃる…!ファミノなら推し活も家族と自然にシェアできますね。
メイさんは結婚式でもファミノを使ってくださっていましたよね。Instagramでも発信されていますが、改めてその内容を教えていただけますか。
1冊目の前半は結婚についてのことがほとんどですね。
よく席次表に印刷してあるプロフィールみたいなものは配らないで、「ふうふで使うノート」のプロフィールページを書いてファミノに綴じたものを展示しました。
夫ははじめ、ぜんぶ見せるのは恥ずかしいと、展示するスタイルに抵抗があったみたいで。
展示するものは見せること前提で書いて、見られるのが恥ずかしい部分は抜いておくことにしました。
抜けるっていう便利さが良いですよね。
芳名帳は作らず、代わりに「今の気持ちにタイトルをつける」ページを切ったものを招待状と一緒に送って、メッセージを書いて持参してもらいました。
結婚式に来れなかった人にも送ってもらいました。
▲芳名帳の代わりに、ゲストや来れなかった方からもメッセージを集めるという最高のアイデア。
-これから挙式する人、全員にやってほしいくらい素敵なアイデアです!いつでも見返せますね。
あと、忘れないうちにと思い、結婚式から2週間くらいで一気に写真をプリントしてファミノに貼りました。
お互いのベストショットを決めたページもあって。
式場にお願いしていたデータを待っていたら1ヶ月後とかになってしまうので、私、携帯電話を友達に預けておいたんです。
友達がいっぱい撮っておいてくれたので、そこから厳選しました。
▲公式カメラマンの写真を待たず、自分たちの手元にある写真でそれぞれに決めたベストショット。
プレイリストや、プランナーさんからのお手紙なんかも貼りました。
全部ファミノに残せるってわかっていたから、頑張っていろいろ準備できたのかもしれないですね。
無駄にはならないぞっていう気持ちで。
▲当日のプレイリスト、式で展示したカードもしっかりファミノに回収。
▲プランナーさんからいただくお手紙や、贈り物のタグなども、貼って残せば思い出の1ページに。
-こんなに結婚式の全てを回収して残せている人ってなかなかいないんじゃないでしょうか。
式場にお願いした写真アルバムと一緒に自宅に置いてあるんですけど、こっち(ファミノ)の方がマメに開いていますね。
私も夫も、来てくれるみんなをおもてなしするという意識で結婚式をした中で、写真アルバムは全部私たちが主役みたいに残っているのが妙に恥ずかしくて。
「みんなと楽しんでいた自分たち」が残っているのがファミノなんだと思います。夫も嬉しそうに何度も見返しています。
何より結婚式をきっかけに、ファミノに残すこと、そしてその価値をたっぷり実感できたので、その後の生活の中でも自然に使い続けることができています。
▲式で思いを込めたイベントや、当日のヘアメイクのことなども、写真に一言添えるだけで忘れたくない宝物のページに。
▲式後、余韻冷めやらぬうちにお互いへのメッセージを贈り合ったページ。この時にしか出てこない言葉があったはず。
-嬉しいです。日常でよく使うページはありますか?
一人でも捗っていたのはこの「今の気持ちにタイトルをつける」ページですね。
私がお花を好きだと知ってから、夫がたまに買ってきてくれるので、花言葉を調べて書いているんです。
花言葉って知った時は「わあ!」ってなるけど、すぐ忘れちゃいませんか…?
夫が花言葉を調べてから買うみたいなことをちらっと言っていたので、だったらちゃんと残しておきたいなって。
▲もらう側も贈る側もうれしい記録!
-すごい!彼にもインタビューしたくなってきました。
あと、今はやっぱり息子に関するページかな。
これも「今の気持ちにタイトルをつける」ページを使って、妊娠がわかってからずっと書いてます。
育児日記みたいな感じで、これくらいのスペースだったらちょっとしたときに書けるなと。
1週間くらい開いてしまっているところもあるんですけど、だいたい3日に1回くらい、今も続いてますね。
クリアファイルに入れて、息子のお世話グッズに差し込んでおいて。
生まれてからしばらくは、書きながら寝る、みたいな日々でした。
でも、ちゃんと残しておいてよかったです。やっぱりもう忘れてしまっていることもたくさんあるし。
手帳には辛かったこととかネガティブなことも書いてあるんですけど、ファミノは将来見せても息子が悲しくならないように優しい気持ちで書くようにしています。
▲「書くと、自分も穏やかな気持ちになって眠れる」とメイさん。
-生まれる前から、そして生まれてからも、ずっと繋がりで残っているんですね。
私、こんなに書いているのに信じられないって言われるんですけど、実際はずぼらで。
だからかもしれないんですけど、ページは作り込まずなんでもありにしちゃってて。
あんまり関連性なくても「1ヶ月の出来事!」みたいに同じページに貼っちゃってます。
ルールを決めすぎない。とりあえず貼る。それでいいんですよね。
-実家を出るところから始まり、お2人で暮らし始めて、結婚して、子どもが生まれて家族3人になってからも、本当にファミノと共に歩んでくださっていますが…
何か変化したことや、実感していることはありますか。
先日ホロスコープで自分を見てもらう機会があったんですが、私、先が見えすぎているタイプらしいんです。
自覚もあるんですが、先の不安とか先の課題に目線が行き過ぎて、起きてもいないことに脳が支配されたり、まだ実際に起きていないからネガティブな方に引っ張られてしまったりしやすいみたいで。
でもファミノを書いてる時って“いま”に目を向けるじゃないですか。
いま、この子が可愛いこととか、できるようになったこととか、夫へのありがとうとか。
そういう機会があるってすごく良いことだなって思います。
あ、あと夫は絶対に私のことカタカナで「メイちゃん」って書くんです。
こういうのも、声で呼ばれているだけでは気づけないけど、文字で残しているから気づけることですよね。
▲口ではなく、文字で残すからこそ知れること。
あとがき
「どれだけライフステージが変わってもずっと側にいてくれているファミノは、本当に家族のような存在」そう語ってくれたメイさん。
彼女と共にファミノのある生活を続けているパートナーの方は、どう感じていらっしゃるのだろう? 気になって、僭越ながら2つほど質問させていただきました。
・暮らしの中にファミノがあって良かったと感じること
– その時の記憶や感情、忘れがちで形に残らないものを書き留めておける場所があってよかった。読み返すと元気が出る。
・ファミノを書いているメイさんを見てどう感じていらっしゃるか
– 楽しそうにしてる姿がいいな、書いている時間がとても幸せそうに見える。
2人で同じようにその価値を感じてくださっていることがわかり、とても幸せな気持ちにさせていただきました…。
ファミノはあくまでもツールであり、何かを大切にするために行動するきっかけの一つだと考えていますが、「共有」は私たち人間にとって幸せに直結する要素。
無理ない方法を探りながら、でも確実にページを増やし、それをシェアすること。ファミノの本質を、メイさん家族に改めて教わった気がします。
KAZOKUGOTO NOTE とは
未来の自分と、大切な人に向けて綴る、 感情のアルバム「KAZOKUGOTO NOTE」。今日の家族の会話を増やし、これまで歩いて来た道をもっと愛しく思い、そして、少し先の未来に、共に希望を持つきっかけとなることを目指すプロジェクトです。▶︎2024年度版 KAZOKUGOTO NOTE のお知らせ
▶︎WEB記事連載「あの人のファミノ事情」
▶︎正解よりもアップデート!家族について考える「ファミノラジオ」
Writer:Yukiko Daigo
Editor:Ayano Kawashima