NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、自分の出産予定日に知人の結婚式に行ってしまうお母さんにショックを受けている相談者さんからのお悩みです。

萌さん、はじめまして。
雑誌の創刊当時からの大ファンで、当時付き合っていた彼(現在の主人)と次の週末はどこに行く?と一緒に雑誌を見ながら野心を耕すのを楽しみにしていました。
新しいものの見方を教えてくださる萌さんの考え方や感じ方が大好きで、今回ご意見を頂戴したくご相談させていただきます。
私は専業主婦で、現在2人目を妊娠しておりこの冬に出産を控えています。
同時に、幼いころから付き合いのある家族の長女が出産を控えていることから急遽挙式をすることになりました。
先日、その挙式日が私の出産予定日当日に決まったことを聞かされました。
「〇〇(私)と〇〇くん(立ち会う主人)は当然来れないよね。でも他のみんな(私の家族)には絶対来て欲しい!」という流れで話が進んでいっているのを聞いていてもう既に悲しかったのですが、その場にいた母が「どうせ立ち会えないし、行けるよ!〇〇(私の息子)はこっちで預かるから、一緒に連れて行ったら楽しいね!」と二つ返事でOKしている姿を見て、悲しさと怒りが一気に込み上げてきてしまいました。
“結婚式に参列する=私のことが大事じゃない” ということではないと頭ではわかっていても、
それまで絶対的な味方でいてくれていると信じていた家族に突然天秤にかけられ負けたような気持ちになり、今も心の整理ができずにいます。
たしかにコロナ禍で面会ができるのかもわからない状況ですので、予定日当日に家族が家にいてもいなくても直接的に状況は変わらないかもしれません。
もちろん、向こうの家族にとっても結婚式は一大イベントで、参列して私の分までお祝いしてきてあげてね、と思う気持ちもあります。
ですが出産は出血多量で意識不明になるかもしれないし、命の危険とも隣り合わせな、私にとっても大きな出来事です。
そんな何が起こるかわからない日に予定を入れようとする私の家族とも、私の気持ちを切り離して家族を結婚式に誘ってくる相手の家族とも縁を切りたいと思ってしまうほどの大きな悲しみが何度もおそってきます。
私はどんなスタンスでいたらより良いと思われますか?
よろしければ萌さんのご意見を聞かせていただけたら嬉しいです…!
(28歳・女性・主婦)

こんにちは。

実は今、長崎県の伊王島(いおうじま)という島でパソコンを開いています。

きのう、この島で開かれた国際観光コンベンション協会のトークショーに登壇させてもらい、週末だったのでそのまま家族に娘を連れてきてもらい一緒に後泊しました。

今朝は日の出と共にベッドにまっすぐ朝陽が差し込んで、アラームの前に一度目が覚めたので、窓を開けてテラスに出て、ハンモックに揺られていたらまた眠ってしまって…。

と、束の間のユートピアのような時間を過ごしています。

さて!お悩みをお送りいただきありがとうございます。

ピンポイントなお悩みではありましたが、大きな悲しみに襲われているという妊婦さんからのメッセージ、選ばずにはいられませんでした。

出産は命懸けのことなのに、みんなから当たり前に無事終わると思われていることも、「二人は式には来れないと思うけど〜」なんて、結婚式優先のように話が進んでいることも、色々悲しかったですね…。

ただ、おそらく私が同じ状況になったらうちの母もまったく同じセリフを言いそうな気がします。

これまでも、初めて私が人前に出るトークショーに来てくれたかと思うと、めちゃくちゃ居眠りしているのがステージから見えたり、父が心臓の手術で入院することになった時も、隣のホテルで看病のために寝泊まりしているかと思いきや、とんでもなく楽しそうな海辺での朝食セットがついているプランにしていたりと(海の前の病院だったから楽しそうに見えるのはしょうがないのですが笑)

家族からしたら「おいおい、今楽しむんか?」と突っ込みたくなる時は多々ありました。

だけど、家族にとっての挑戦や命懸けの出来事を心配していないわけでも、優先していないわけでもなく、むしろ大丈夫だと心から信じていて、それでいてせっかく同じ時間を過ごすならちょっとでも楽しくしようというマインドなんですよね。

トークショー中に、眠っている母の頭がガクガクしているのが見えた時は恥ずかしかったし腹も立ちましたが笑、一緒になって緊張しながら最前列で悲壮感漂わせてカンペとか出してくるよりは、安心しきって眠ってくれていた方がもはやよかったのかな、なんて思っています…。

出産と居眠り事件を並列で話してしまいごめんなさい。

だけど、お母さんはきっと天秤にかけて結婚式を優先したわけではなく、自分の娘なら大丈夫だと信じているからこそ、お孫さんである上のお子さんもちゃんと楽しめる環境を作ってあげて、と自分なりの応援の仕方なのかもしれません。

ないと思いますが、万が一何かが起きたとしたら、すべてをやめて駆けつけてくれるはずです。

縁を切りたいほど悲しい気持ちかもしれませんが、小さな頃から仲良くされてきたご友人家族も、日取りを被らせたかったわけではないし、相談者さんに何かが起きた時にこちらを優先してほしいと思っているわけではないと思います。

ご友人も、自身の出産を経験する時に相談者さんが奮闘されていた気持ちが分かるかもしれませんが、今回は、同じ時におめでたいことが重なって嬉しいね!くらいの気持ちで受け入れて、もしモヤモヤが消えないようなら、お母さんにだけは「お祝いはしてきてほしいけど、二つ返事する前に心配して欲しかったよ」ということを伝えてもいいかもしれないですね。
(もしかすると今回一番引っかかっているのは、「どうせ行けないし!」とお母さんが二つ返事をされたことなのかな…、と思いました)

母子ともに健康なご出産をお祈りしています!

 

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「編集長がこたえます」が本になりました

人生の変化を迎える全ての女性に贈りたい!

NEXTWEEKENDの人気連載「編集長がこたえます」が1冊の本になりました。

その名も「深夜の、かけこみ横丁」。

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身近な人にこそ言えない、人の悩みは十人十色。
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今自分が悩んでいることを書きこんで整理できるノートつきです。

▲悩んだ日に食べたい、横丁のレシピ
悩んだ日でもお腹は空く。
食べたら明日からちょっと元気になるようなおつまみとお酒のレシピも、お悩みのシーンごとに掲載しました。

 

「深夜の、かけこみ横丁」
著者:村上萌
発行元:カエルム株式会社
仕様:176ページ/B6版製本
定価:1760円(本体1600円)
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