コラム「#コーヒーと小さな野心」では、GARTEN COFFEEバリスタ/コーヒーライフプランナーの井野麻美が、アイディアと一手間ちょっと加えて、ぐっと美味しい時間になるおうちコーヒーの楽しみ方を提案します。
5月のテーマは「コーヒーの美味しい淹れ方」。
同じお豆でも、器具によって、異なった風味や味わいが楽しめるのも、コーヒーの面白いところ。
今回は「おうちで作る本格アイスコーヒー編」と題して、水出しコーヒーと急冷式アイスコーヒーの美味しい淹れ方をご紹介。
この夏、自分史上最高のアイスコーヒーに出会えますように。
水出しコーヒーの淹れ方
一つ目にお伝えするのは「水出しコーヒーの淹れ方」。
最近は「コールドブリュー」という呼び方でも一般的になってきました。
何と言っても手軽さがオススメです。
直接水につけて低温でゆっくり抽出するので、苦味やえぐみ成分が溶け出しにくく、口当たりがまろやかで優しい味わいが特徴。
ミルクの入ったグラスにゆっくり注いでいくとグラデーションが美しいカフェオレに!
材料
・水:750ml
・コーヒー粉:50g※水 15:コーヒー粉 1 の比率がおすすめです。
抽出量は容器や必要な量に合わせてください。
道具
・ボトル
・お茶パック
・スプーン
淹れ方
1.お茶パックにコーヒーの粉(中挽きまたは細挽き)を入れます。
入れすぎると粉が漏れてしまう恐れがあるので入れすぎないように注意してくださいね。
2.水に約8時間つけておきます。
3.8時間たったらお茶パックを外して完成!
濃い方がお好きな方:
コーヒー豆の量を増やす、抽出時間を長くする(10時間を超えるとえぐみが感じやすいので10時間以内がオススメ)
薄い方がお好みな方:
コーヒー豆の量を減らす、抽出時間を短くする(7時間がオススメです。)
水出しコーヒー専用のボトルも販売しています。
だいたい1つ1,000円弱でおしゃれなデザインのものが沢山あります。
コーヒー豆を入れる容器が付いているのでもっと手軽に作れる優れものですよ。
量も、濃さも、お好みで作れるのもいいところ。
寝る前に仕込んでおくと、朝起きるのがちょっと楽しくなりますよ!
急冷式アイスコーヒーの淹れ方
二つ目は「急冷式アイスコーヒーの淹れ方」をご紹介します。
せっかくのいい香りもホットで抽出した際、気化して逃げてしまいがちですが、氷で急冷することで香りも風味も閉じ込めます。
一気に冷やすことで特徴がはっきりし、キリッと飲みごたえのあるアイスコーヒーが出来ますよ。
カランと音を立てながら氷が溶けていく様子は、見ているだけで涼しげ。
仕上がるまでの変化も楽しい、風情を感じるアイスコーヒーはいかがですか。
材料(仕上がり240ml)
・お湯 多め
・コーヒー豆(中挽きがオススメ)20g
・氷 120g
道具
・サーバー
・ドリッパー
・ペーパーフィルター
・ポット(ケトル)
淹れ方
1.先にサーバーに氷120gを入れます。
2.フィルターを丁寧に折ってセットし、粉20gを入れます。
3.サーバーにポタッと落ち始めるまでお湯を注ぎ、30秒蒸らします。
4.蒸らしたら前半はゆっくりと同じスペースで注いでいきます。
5.後半は少し速度を上げて「の」の字を書きながら注ぎます。
6.240mlまで落ちたら抽出をやめ、少し混ぜて完成!
ポイント
・抽出するときは真ん中にお湯を注いでください。
・3分以内で抽出してくださいね。
時間がかかりすぎるとえぐみが出やすくなります。
深煎りのコクのあるお豆も美味しいですし、浅煎りのフルーティなお豆も爽やかに仕上がります。
濃い方がお好きでしたら豆量を増やすなど自分好みにカスタマイズしてくださいね!
一つ目にご紹介した「水出しアイスコーヒー」は抽出完了まで約8時間。
冷やす必要もないので「アイスコーヒーがすぐ飲みたい!」というときにも、オススメです。
お友達やお客さまへのおもてなしに、夕食後の夫婦時間に、目の前で急冷式アイスコーヒーを淹れてお出ししてみては。
ゆっくりポタリポタリ落ちていくコーヒーとカランと音を立てて溶けていく氷。
なんだか心も優しく溶けていくようで、いつもより少し思い出深い時間を演出してくれるかもしれません。
一口に「アイスコーヒー」と言っても様々な抽出方法があり、今回は二通りの淹れ方をご紹介しましたが、同じ豆で淹れても全く違う口当たり、香り、味わい、風味を味わうことができます。
ぜひ自分好みの一杯を見つけてくださいね。
素敵な思い出のそばにコーヒーが寄り添っていたら、なんだか嬉しいです。
Enjoy your COFFEE LIFE!
GARTEN COFFEE
バリスタ/コーヒーライフプランナー
井野麻美