コラム「#コーヒーと小さな野心」では、GARTEN COFFEEバリスタ/コーヒーライフプランナーの井野麻美が、アイディアと一手間ちょっと加えて、ぐっと美味しい時間になるおうちコーヒーの楽しみ方を提案します。
5月のテーマは「コーヒーの美味しい淹れ方」。
同じお豆でも、器具によって、異なった風味や味わいが楽しめるのも、コーヒーの面白いところ。
今回は「本格派を目指すなら編」と題して、フレンチプレスとモカエキスプレスを使用した基本的な淹れ方をご紹介。
“本格派”と言われると難しく感じるかもしれませんが、大丈夫!
使い方はシンプルで、技術も必要ないんです。
1.フレンチプレスの淹れ方
まずは、フレンチプレスの淹れ方について。
コーヒーの粉を直接お湯につけて抽出するフレンチプレスは、豆そのものの風味をダイレクトに味わえるのが特徴です。
実際、私の家でも一番日常使いしている抽出器具です。
分量と時間をちゃんと計れば、いつでも誰でも安定したクオリティのコーヒーが楽しめますよ!
材料(350mlサイズ)
・コーヒー豆 16g
※豆は中挽きの豆を使用してください。
道具
・タイマー
淹れ方
▲「Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラム」
動画チャンネルと連動してお届けします。
1. 粉(中挽き)を入れます。
2.お湯を少し注ぎ、30秒蒸らします。
3.残りのお湯を加え、4分待ちます。
4.4分経ったら、プレスして完成!
抽出時にペーパーを通さないので、コーヒーの油分が液体に溶け出します。
カップに注ぐと表面にキラキラと油分が見えますよ。
4分待つ間に、カップやおやつの準備が出来るのもいいところ。
私はシングルオリジンでお豆そのままの特徴をしっかり味わいたい時や、新鮮な上等なお豆が手に入った時はフレンチプレスで抽出しています。
4才の息子は最後にプレスするのが待ち遠しくてじーっと眺めています。
小さなバリスタさんと一緒に特別な一杯を淹れるのも楽しいですよ。
2.モカエキスプレスの淹れ方
二つ目は、イタリアでは一家に一台あると言われているマキネッタ(モカ・エキスプレス)について。
技術も必要なし!
使い込むほどいい味になる!
沸騰した水の蒸気圧でコーヒーを抽出する直火式のエスプレッソメーカーであるモカエキスプレスは、水とコーヒーを火にかけるだけで、コク深いイタリアン珈琲をご家庭で簡単に作ることができます。
手軽にエスプレッソのような濃厚なコーヒーが作れるのが特徴です。
材料
・コーヒー豆(今回は3カップ用で20g使用)
※豆は細挽きの豆を使用してください。
道具
・コンロ用の網
・スプーン
淹れ方
▲「Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラム」
動画チャンネルと連動してお届けします。
1.パーツが全て揃っていることを確認し、下のタンクに安全弁の下まで水を入れます(線が目印になります)
2.フィルターバスケットをセットし、コーヒーの粉を詰めます。スプーンで少しならしてくださいね。
3.しっかり回し締めて準備完了。
コンロの上にセットします(今回は網の上に乗せました)
4.火にかけ、コポコポコポと音がしたら止めてください。
大体3~4分。
5.スプーンで少しかき混ぜたら完成。
今回は本場イタリアのバールのように、お砂糖を入れたエスプレッソで楽しみました。
我が家では抽出後のモカエキスプレスとポットをそのままテーブルにドーンと出して、夫も私も好きな濃さに割って味わっています。
お好みの濃さで味わえるのもモカエキスプレスのいいところ。
もちろんミルクで割っても美味しいですよ。
キャンプやピクニックアウトドアシーンでも大活躍。
サイズも1杯用から18杯用まであります。
コポコポコポという音がなんとも愛おしい…!!!
昔ニュージーランドでホームステイしていたお家にもモカエキスプレスがあり、使わない時は美しいインテリアのようにキッチンに並んでいました。
それで淹れてもらうコーヒーと、キッチンで焼き菓子をつまみながら待つ時間がたまらなく好きでした。
まるで受け継がれていく「鍋」のように、家族の歴史や思い出が中に詰まっているみたい。
(気軽に触っちゃいけない気がしていたほど)
使えば使うほどいい味出してくれますよ。
息子が欲しいと言う日が来たら、譲りたいと思っています。
こんな風にコーヒーの抽出器具も、受け継ぐ気持ちで手にしてみると、より一層愛着が湧きます。
新しいコーヒーの美味しさ、楽しさに出会えますように。
Enjoy your COFFEE LIFE!
GARTEN COFFEE
バリスタ/コーヒーライフプランナー
井野麻美