NEXT WEEKEND DATE

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

今日ご紹介するのは、夫に働くことを応援してもらえず、辛い思いをしている相談者さんからのお悩みです。


萌さんこんにちは。
専業主婦歴約2年、1歳過ぎの男の子を育てています。
夫の仕事の話を機嫌よく聞いてあげることができない自分の心の狭さを、どうしたら改善できるのか悩んでいます。
6月に新設される認可外保育園の抽選に当選し、久しぶりに社会に出られる…!と張り切っていたのですが、夫が「働くことを応援できない」と言われてしまいました。
保育園を申し込んだ時点では働くことに賛成だったのですが…
夫は4月から部署異動するため、新しい仕事や人間関係に慣れないうちは支えてほしい。
異動して間もないうちに、家庭の事情(私や息子の体調不良等)で欠勤が増えるのは避けたい。とのことでした。
話し合った結果、保育園は諦めることにしました。
少なくともこの1年は息子の成長を見守ったり、資格の勉強をして過ごすつもりです。
それでも、専門的なスキルはないのだから、これ以上ブランクがあいたらやりたい仕事ができなくなるのではないか、年齢的にもギリギリ20代の今がチャンスなのではないか、ともやもやしてしまう毎日です。
もともと人材系の仕事をしていたので、自分の市場価値がある程度わかってしまうからです。
そんな中、新年度が始まりました。
夫は新しい仕事のことや部署の人の話をたくさんしてくれます。
その話を気持ちよく聞くことができません。
どうしても、「社会に出たかった」気持ちが私を落ち込ませてしまいます。
本当は夫の話を機嫌よくニコニコ聞きたいのに、気持ちの切り替えができません。
萌さんならこんな時、どのように気持ちを切り替えますか?
(29歳・女性・主婦)


さっき道を歩いていたら、紫陽花の葉っぱが急に青々しくなっていました。

桜が散っても、寂しがる間もなく次の花が準備をしていて、四季が巡るっていいですねぇ。(しみじみ)

…さて!お悩みの投稿ありがとうございます。

旦那さんが仕事を応援してくれないスタンスは、正直辛いですね…。

いくら出産前に会話ができていたとしても、いざ実際にそうなってみると価値観の違いって出ますよね。

もちろん旦那さんのことは応援したいけど、なぜ当然のように働くことがそちらだけの権利になってしまうのか…。

旦那さんの話を機嫌よく聞けないのも、無理ないと思います。

ただ、これからも家族生活を円満に送ることを目指すのであれば、今の時点で彼を変えようとしたり、不満を言って過ごすよりは、相談者さんがそうしようとしているように、自分の気持ちを切り替えるのが得策だと思います。

「社会に出られなかった」とありますが、別の形で社会と触れ合う方法を考えてみるのはどうでしょうか。

私は、仕事をするということは、自分なりの方法で誰かの役に立つということだと思っています。

その対価がお金だと。

もちろんお金は大切ですが、最近ちょうど「働く」の語源は諸説あるものの、「傍(はた)を楽にする」という説があると聞きました。

相談者さんが29年間生きてきた中で、

人材系の仕事をした中で、

旦那さんの主張を受け入れて彼を支えることにした中で、

それから大切な子供を授かって1年近く育てた中で、

これまでの色々な経験を活かして、傍(はた)を楽にできるようなことはないでしょうか?

きっと、あると思います。

私は、「自分が必要とされている」という意識は、お金に匹敵するくらい大切なことだと思っています。

それがなくなると、自己肯定感も薄れてしまい、考えることも減り、自信もなくなって、ついには小さな選択もできなくなるかもしれません。

専業主婦のかたで、家族と暮らしながらその部分を満たすことができる人も沢山いると思いますが、相談者さんの現状の場合、お金を稼ぐ目的じゃなかったとしても、家庭とは別のところで「役に立っている」「傍(はた)を楽にできている」という実感が持てると、旦那さんの話も対等に、むしろ興味深く聞くことができるかもしれません。

そしてそこで培われた自信は、社会復帰する際の価値観や選択方法にも必ず影響するはずです。

たとえば私が、今相談者さんの状況なら…。

テーマを決めて発信専用のインスタグラムアカウントを開設してみるとか、提供できるノウハウを集約して、すごく小さくてもいいからオンラインサロンを作ってみるとか、毎日作る夕飯にハッシュタグを付けて楽しくレシピ公開をしてみるとか、商店街で子供向けのイベントやチラシ作りに立候補してみるとか…。

資格の勉強もいいけど、今の景色だからこそ見えることを活かして、誰かの役に立てる方法を色々考えてみると思います。

自分の生活の中での目線が誰かの役に立つと、さらに生活がブラッシュアップされて、モチベーションが上がって、家族も楽しくて…、と結構良い効果があります。


実際問題、小さい子供を預けて社会復帰をすると、限られた時間で仕事は頑張るものの、時間的余剰は本当にないので、逆にいうと仕事以外のことへ使う時間はほとんどありません。

聴きに行きたいセミナー、気になることの探求、テーマを決めた発信、会いたい人に会いに行くなど。

そういう時間への投資も、他人事に見えてしまうほど。

相談者さんには、ぜひ期せずして許されることになった今のこの時間を活かしてほしいです。

何かを始めれば興味や関心ごとも増えてきて、先述のように好循環が始まるはずです。

それから、いつかは自分の元から巣立ってしまう一番可愛い時期の子供と一緒に居られることは、最高に幸せなことだと思います。

「なんで私だけ家に閉じ込められてるの?」と思わずに「こんなに楽しくて悪いですねぇ」と思ってしまうくらい充実させて、近い将来改めて社会復帰するための、自分深掘り期間に充てたらいいと思います。

そうこうしているうちに、あっという間に1年なんて過ぎてしまうはず。

どうせ同じ1年を過ごすなら、

「あの時の1年があったから、自分の中で人生の優先順位見えたなぁ」とか、

「あの時の1年で、息子と叶えたかった野心いっぱい達成したなぁ」とか、

「あの時の1年で、出会った人たちは一生の宝物だなぁ」とか、

いつかそんなふうに思えるような時間になりますように…!

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