大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、妊婦の自分を素直に受け入れられずにいる相談者さんからのお悩みです。
萌さん、はじめまして。
いつもSNSの投稿等楽しませてもらっております。(スカートも買いました!)
今私は妊娠3ヶ月で、初めての出産を控えています。
本来であれば、待ち遠しく、喜ぶべきことですが戸惑っている自分に自己嫌悪の日々で、お腹の赤ちゃんを大切にできていないと感じます。
今までは、遅くまで好きなだけ仕事に励み、土日は予定を詰め放題で夜中まで友達と遊び、お酒も楽しみ、趣味のダンスやジム通い等、とにかく自分のやりたいことに自分の時間を注いでいました。
自分の気持ちに素直に、自由に生きてきた生活でしたので、いきなり制限のある日々や変わっていく体型に悲しさの方が上回ってきてしまっています。
踊れず、走れず、身体もなかなか鍛えられないので、スタイルが崩れる不安と(もう年齢も良い年での初産なので戻るか怖い)これから数年間はすべて子供中心の生活になり、仕事で挑戦したかったことや行ってみたかったこと、比較的若いうちにやっておきたかったこと、そんなことばかりに想いを馳せてしまいます。
旦那と話して子づくりしようと決めて望んだ妊娠であった為、予定通りに授かりほんとうにありがたく思ってはいるのですが、まだまだ覚悟がしきれていない自分が母親失格のような気がしてお腹の赤ちゃんに申し訳ない気持ちになります。
萌さんは妊娠中は色々な制限や体型の変化がある中で、どのように今後のことを考え、向き合っていましたか?また、体型維持のために行っていたことや、心がけていたことはありますか?そして、出産前や出産後の気持ちの変化はどれほどのものでしたでしょうか。
萌さんに本当に憧れていて、萌さんのようなお母さんになりたいと思っています。
子どもを産んでも、綺麗でスタイルも抜群で仕事にも勤しみ、かぞくごとも精を出し、料理もお部屋も素敵で…スーパーウーマンのように見えますが、きっと隠れた努力や強い信念があってこそなのかな、と感じてます。もしくは、切り捨てるもの、大事にするもの、等効率よく割り切って賢くされているのか…
できないことばかりに目が向く自分とオサラバし、マタニティの時期を前向きに過ごしたいと思ってます。アドバイスをお願いします!
(31歳・女性・会社員)
こんにちは。
お正月休みが明けて一気に街が動き出しましたね。
うちの会社は、ありがたいことに甘いものをいただく機会がとても多いのですが、なぜか私のデスクの前にクッキーが集合していて、今誘惑と戦いながら仕事をしています…。
一旦この山を移動させよう…。
そしてお悩みの投稿ありがとうございます&ご懐妊おめでとうございます!
どんどん変わっていく自分の身体に、自分の気持ちが追いつかないですよね。
私も、「こんな状態で本当に母親になれるかな」と、ずっと不安でした。
そんな心理状態だったので、ものすごく楽しそうに準備をする母や、周りからの祝福も時にプレッシャーで、正直、実際に必要な産後の買い物(哺乳瓶、オムツとか)と向き合ったのは、産後に入院している間。
出産準備の本などには、何ヶ月も前からそれを買っておくように書いてあったのですが、出産を終えてようやく現実味を帯びて、Amazonで一気に買いました(便利な時代で助かりました…。)
赤ちゃんがお腹の中でゆっくり大きくなって、10ヶ月後に産まれてきて、そこから少しずつ成長するのと同じで、お母さんだってこの期間で少しずつ色々な変化を経て、そして実際に赤ちゃんと会ってから、少しずつ母になっていくんだと思います。
初産の妊婦さんが、妊娠した瞬間から母になる気持ちが完璧に整っているなんてこと、きっと無茶な話、大丈夫です!
それにホルモンバランスの乱れも激しいので、マタニティブルーなんて呼ばれるほど、気持ちの浮き沈みはあって当然なんだと思います。
それを前提に、どう解決していくのかという話ですよね…。
過去の自分の生活が変わってしまうことを憂いているようですが、気持ちを少しずつ未来に向けていけるといいですね。
これまでは仕事や趣味に打ち込んでこられたようですが、「もうできない。もっとしたかった…。」と思うよりも、「あの時沢山遊んでおいてよかった!」と気持ちを切り替えられると良いかと思います。
そのためには、未来に向けた小さな野心を見つけてあげることが重要です。
まずはご夫婦で、どんな子供に育ってほしいかを沢山話し合ってみる。
私も「小さな時に、してもらって嬉しかったこと」というテーマで夫と話したりすると、今の自分たちに繋がっている経験がとても多く、今後一緒に子育てしていく上でも、夫婦で子育ての価値観を共有できることはとても心強く感じました。
(見せたい映画とか、連れて生きたい場所とか、教えたいこととか…。)
それと同時に、夫婦の野心とは別に、相談者さんご自身で「こんな母親になりたい」「子供と一緒にこんなことをしたい」という像を書き出してみるのがおすすめです。
私の場合は「〜さんみたいに常に笑顔でいられるママにする」「毎月季節の焼き菓子を作る」「花の名前を沢山教えてあげる」「季節の行事を一緒に楽しむ」とか…、とにかく細かいことを沢山1人で書き出していました。
そんな風に、いずれやってくる現実から逃げるのではなく、楽しむ!と心を決めてしまえば、自分のところに入ってくる情報や出会う人も、これまでとは違って「素敵なママ」とか「かわいい子供」とか、気になるキーワードが変わっていくはずです。
マタニティなんて今振り返ってみれば本当にあっという間!
少しずつ自分が変わっていく、人生の中では本当に貴重な愛しい期間でした。
旦那さんとの時間はもちろん、自分の両親との時間、女友達との時間、1人の時間、「これまでと同じように」を求めるのではなく、「今後どうしていきたいか」に目を向けて、改めて大切にしてみてくださいね。
最後に、ちょっと気になっている箇所を引用しておこたえします。
「これから数年間はすべて子供中心の生活になり、仕事で挑戦したかったことや行ってみたかったこと、比較的若いうちにやっておきたかったこと、そんなことばかりに想いを馳せてしまいます。」
とありますが、確かに、子供ができてからは優先順位や自分の興味など、毎日はまるっきり変わりましたが、それはすごく楽しい変化でした。
常に履いていたハイヒールや夜遊び、無計画な旅行や、大人のお店とは少し縁遠くなりましたが、それ以上に新しい景色が沢山見えました。
(それに、いつでもできる環境から離れて、たまーにそれらのことに触れた時の喜びと言ったら…!)
もちろん子供中心の生活にはなり、切り捨てたものや優先できなくなったことは沢山ありますが、それは正直「苦」とか「我慢」ではなく、自然と、自分の喜びが「子供の喜び」になるので、もはや自分以上に自分なんです…。(言葉にするのが難しい…。)
と、これに関しては私も出産前にいくら本で読んだり人から聞いたりしても、よく理解できなかったし、そういった人たちに対して、どこか諦めているように感じていた部分もあるので、相談者さんの気持ちはよくわかります。
なので、今言いたいことは、現状の相談者さんがこの気持ちになっていないことに焦ることはなく(むしろ普通です)センチメンタルになっている自分も含めて、いつかきっと愛しい期間だと懐かしく思えるはず!と割り切り、記録に残したりしながら、ひとまず前を向いて楽しんでください。
子供は今想像している以上に、ほんと可愛いです、といったことくらいです…!
どうか気負いし過ぎず、変化を楽しんでください。
相談者さんにとって、良い時間になりますように。応援しています!
お悩み募集中!
「編集長がこたえます!」では、みなさまからのお悩みを募集しています。
大きな声では言いづらいけどちょっと誰かに聞いてほしい…
そんなお悩みがある方はぜひ以下のフォームからご投稿ください。
お悩み投稿フォームはこちらから
※すべての質問に回答できるわけではございません。
また、頂いたお悩みはNEXTWEEKEND/村上萌の発信する他のコンテンツで使用させて頂く場合がございますこと予めご了承のほどよろしくお願いします。