大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。
この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。
今日ご紹介するのは、30代で友達が0人なことに不安を抱えている相談者さんからのお悩みです。
萌さんのインスタグラムで友だちやご家族と楽しそうなお姿を見て、こちらまで一緒に日常のイベントを楽しんでいるような気持ちになっています。
そんな素敵な仲間に囲まれている萌さんにご相談です。
私は友達がいま0人(冗談ぬき)です。自分の努力不足でかなりこじらせてしまいました。
沢山じゃなくていいのでリラックスして話し合える、遊びに行ける関係に憧れますが、いまからどうしていいのか悩んでいます。
私自身は周りから真面目、気を遣いすぎ、たまに天然入っているんじゃないかと言われるぐらい、冗談に本気で返事をしてしまう性格です。
壁があるとも言われます。世間とずれているのかもしれません。
初対面で当たり障りなくおしゃべりすることは得意ですが、2、3回目になると苦手になります。(世間話が苦手。)
職場では仕事上の付き合いのみ。
プライベートでも遊びに行った人がいても1、2回でおしまいになります。
相手に質問しようと焦って考えすぎてしまい、変な質問になるか、沈黙で気まずくなります。
元々、1人の時は読書を楽しんでいれば気にならなかったので、本気で私は人に興味がないんじゃないか(だから質問したり褒めたり仲良くなれないのでは)と恐怖を覚えています。
大勢の中に1人でいるのは苦手なのに一匹狼を装っています。
中学校は1人の友達とベッタリで、他の子とその子が仲良くすると不安になるタイプでした。
そんな自分が嫌でした。高校は繕い苦しくなり、いじめられたわけでもないのに最後はいけなくなりました。
中学の子とは長い間連絡をとっていなかったのですが、年1で連絡をとりあうようになった時に自分が出産し、不妊関連でどう話せばいいかわからず疎遠になりました。
誰かと一緒にいないと不安で仲良くするのも嫌だし、仲良くなっても重い私が出てきたらどうしようと不安に思ったり、大勢の中で焦って仲良しを探す私は痛々しいよな…と思ってしまいます。
友達も長い間おらず、ママ友もゼロ、イベントに出かけても友達ができない、趣味も浅い私。
ですが、子供がそんな母を見てどう育つのか不安で、更にチームで仕事をしたり、誰かの上司になる上でも、この難ありな性格を克服したいです。
本を読み漁ってどうしたらよいのかわからなくなってしまいました(涙)
赤裸々に語ってしまいましたが、誰かとの仲が深まる時ってどのような感じなのでしょうか。
(34歳・女性・会社員)
ハロウィンが終わって一気に年末ムードですね。
特に大きなイベントがない11月は諸々の準備ができる感じがあって意外と好きだったりします。
さて、お悩みの投稿ありがとうございます!
誰かとの仲が深まる時ってどのような感じ…。難しいですね。
実は私もそんなに人との距離を縮めるのは得意な方ではなく、後から自分の発言に後悔したり、沈黙が全て自分のせいのような気がしてドキドキしたりするタイプだったりします。
相談者さんから見ると、他の人はみんなスムーズに人間関係を築いているように見えるかもしれませんが、案外ドキドキしながら人と話している人は結構いると思うので
まず自分だけだと思わないでいいと思いますよ…!
そんな中で、現状の相談者さんにアドバイスをさせていただくとしたら、「友達を作らなくちゃ」「質問をしなくちゃ」「普通っぽくしなくちゃ」という考え方を一旦切り替えられるといいのかなと思います。
今相談者さんは自分が一人にならないように、子供が不安に思わないように、とある意味世間体のために友達を作りたいと思っているかもしれませんが、そうではなくて、自分が人に与えられるものというものを考えてみるといい気がします。
相談者さんに限らず、知り合いの悩みを聞いていても思うことなのですが、職場の愚痴や、家庭の愚痴を言う人たちの多くは、「自分が相手に与える影響」ということを忘れていることが多い気がします。
社会的なインフルエンサーじゃなくたって、誰でも、身近な人にとってはお互いがインフルエンサーなんです。
たとえばの話。
自意識過剰かもしれませんが、私が夕飯後の食器洗いを鼻歌を歌いながらするのと、
ものすごく暗い顔をしながら無言でするのかによって、夫の翌日のコンディションは変わると思ってます。
私が社員の誰かの今日の洋服を褒めることで、その人がご機嫌になることで全体効率が上がって、もしかすると全体の退社時間が早まることだってあるかもしれません。
大きなことではありませんが、こんな風に私は自分が相手を変えられる力を持っていると思っているから、基本的には良い言葉を選びたいし、笑顔でいたいし、感謝したいし、喜んでもらいたいと思っています。
そうすると、それは結果的に自分に還ってくるということも実感しています。
ヨガインストラクターの友達が「エネルギーって交換こなんだって」という言い方をしていましたが、そういうことなんだと思います…!
契約しているわけでもなければ、お金を払うわけでもない、無償の愛をくれる母親でもないんだとしたら、人間関係とは自分が与えずして、与えられることを求めてはいけないのかもしれません。
相談者さんはここまでの話を読んで、「自分には与えられるものが何もないから、どんな質問をしたらいいか焦るんだよ!」と思われるかもしれませんが、相手に楽しませてもらう、でもなく、自分が楽しませてあげる、でもなく、一緒に楽しむことが大事だと思います。
遊びに行っても、何度か遊んだら関係がおしまいになってしまうと書いてありますが、ちゃんと一緒に楽しめるプランを立てられてますか?
行く場所を決めるにしても、カフェの決め方、前後の予定の決め方、そういう小さいことで、この人は一緒に時間が楽しくなるようにしてくれている、ということは十分伝わって、相手だってそれに応えようとしてくれるはずです。
気を遣ったつもりで「〜さんのご都合に合わせます」と言って決めたカフェで待ち合わせだけして会話を弾ませようとしたって、それは難しい話だと思います。
私は友達や夫から「せっかくなら野郎」とか「カスタマイズ番長」と呼ばれていたりもしますが、(本当はもう少しお洒落な名前がいいけど)楽しい予定をくっつけるのがとにかく好きで、「〜温泉に行くなら、近くにりんご狩りできるところがあるよ!」とか「ここのお店は白い服着て行くとサービスがあるんだって!」とか、とにかく、せっかく会うからにはちょっとでも楽しくなるようにギリギリまで何かしらを企んでいます。
これはもう性分なので、相談者さんに強制することはできませんが、自分がご機嫌でいることで相手もご機嫌になる、自分が楽しませようとすることで、相手も楽しくなる、という、交換このバランスを考えられるといいのかもしれません。
結局のところ、相談者さんが質問してくださっている誰かとの仲が深まる瞬間というのは、「また会いたいな」と思う瞬間なんだと思います。
それは高いプレゼントをあげる、とかサプライズ企画を考える、とかそういうことではなく、一緒に過ごす時間を良いものにしようと、ちゃんと向き合っているかどうか、というシンプルなことのはずです。
難しいようであれば、まずは家族や職場の人など、友達に関わらず自分が普段接している人に、笑顔とか気遣いとか、自分から渡せるものを何か与えてみてください。
与えたことに対して、いつもと違う反応が還ってきた時、それこそがエネルギーの交換こで、きっと少し仲が深まったように感じるはずです。
大丈夫です。
人生100年時代、これまでの人生はそれに気づくための準備だったと思って、頑張りましょう…!応援しています。
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